SKY NOTE

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福島第一原発2号機、圧力容器直下に1m四方の穴

福島第一原発2号機の格納容器内の映像が公開された。それによると、圧力容器直下の作業用足場の格子状の金網が1m四方に渡って抜け落ちて穴が空いており、映像のノイズの量から530sv/hの放射線量と推定されるという。この数値は稼働中の圧力容器内部の放射線量に匹敵するとの事。

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 引用:東京新聞:格納容器内で530シーベルト計測 核燃料取り出す障害に:社会(TOKYO Web)

 

融点1500度の鉄の格子が解けている事から、高熱の核燃料デブリが圧力容器から落下し、溶かしたと推定され、その穴付近が、映像からの推定で530sv/hと非常に高い線量なので、この穴の直下に核燃料デブリがあると見られる。格納容器の底部はコンクリートなので、鉄よりかは耐熱性が高いので、格納容器底部で核燃料デブリが堆積していると推定される。つまりまだ、格納容器内に核燃料が留まっている様子。

 f:id:skymouse:20170204092641p:plain

 1m四方の穴の付近、核燃料デブリが付着しているの分かる。(鮮明でないので若干、画像補正)

 映像の中の白点はノイズと見られる。 毎日新聞の動画から抜粋(動画12秒あたり)

 福島原発:2号機「1分弱で死亡」の毎時530シーベルト - 毎日新聞

何となくだが、不純物が制御棒の役割を果たして、本格的な核反応にまでは至ってない様に見える。というのは、高熱を発していれば、水が蒸発して蒸気が立ちこめている筈なので、映像からは、蒸気があるように見えない。ノイズも、そんなにあるように見えない。

 

推定とは言え、稼働中の圧力容器内に匹敵する線量(毎時530シーベルト)というのは、非常に危険であり、燃料デブリの取り出しが非常に困難である事を物語っている。人間は即死する線量(人間は7svで死亡:今回の線量だと48秒で死亡)なので、ロボットで取りだすしかないが、そのロボットも搬入する度に強い放射線で途中で故障するなどしているため、現状では線量が下がらないと、核燃料デブリの取出は困難だろう。

 f:id:skymouse:20170204084120j:plain

 引用:東京新聞:格納容器内で530シーベルト計測 核燃料取り出す障害に:社会(TOKYO Web)

 

一番恐いのは、核燃料が格納容器を突き破って、地中を溶かし、チャイナシンドロームという現象になる事だが、格納容器内で高い線量が計測されたという事は、まだ、その近くに(格納容器内に)核燃料デブリが留まっていると推定されるので、そういう意味では、まだ最悪というわけではない。なるべく格納容器内に核燃料を留めて、回収する方法が見つかったら、除去するという事になるんだと思う。最初、穴が空いているというニュースを聞いた時には、チャイナシンドロームかと思ったが、図解を見て、首の皮一枚で繋がっていそうという感じで、ホッとした。格納容器にまで穴が空いているとすれば、そこから核燃料が流れ落ちて、高い線量にならないと推定される為、まだ、格納容器内に留まっていると推定される。実際、格納容器の壁付近では画像から推定して50シーベルトという。恐らく、今回発見された最も高い数値(毎時530シーベルト)の穴の直下(格納容器のコンクリートの底付近)に核燃料デブリが堆積しているようだ。

 

福島第一原発2号機は、できるだけ格納容器内に留めておきたい。寝た子を起こさないように常に冷却という感じだと思う。今回の状況は、核燃料が溶け落ちるメルトダウンから一歩進んだメルトスルーという状況。この次はチャイナシンドロームなのだが、これは最悪。地中を溶かして、最終的にはマントルに接触し核爆発というヤバイ事態。でも、そうなる直前で踏みとどまっているようなので、ギリギリセーフという感じ、でも、裏返してみると、最悪の一歩手前という状況、予断を許さない。