SKY NOTE

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ペロブスカイト太陽電池 耐久性向上が相次ぐ

従来の太陽電池に比べて1/2〜1/5のコストで出来るというペロブスカイト太陽電池の実用化が間近なようだ。

 

 ペロブスカイト太陽電池で100度C2600時間の耐久性

 −兵庫県立大が実証

 2016.12.22の記事

 https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00411466

 

12月22日、兵庫県立大学大学院工学研究科の伊藤省吾准教授らがペロブスカイト太陽電池で初めて100度Cで2600時間の耐久性を確認したという。今回試験したペロブスカイト太陽電池発電効率5%のものだが、ペロブスカイト層の改良などで実用レベルの20%台に引き上げる目処も立ったという。5年後の実用化を目指すとの事。

 

 パナソニック、次世代太陽電池「ペロブスカイト」実用化へ

 2017.1.11の記事

 https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00412840

 

Panasonicが実用化というニュースを見ると、スイス連邦工科大学ローザンヌ校との共同研究で85度Cの環境で500時間で95%を達成し、それを通常の使用環境に置き換えると「2―3年に相当する」(松井太佑主任技師)との事。

 

一見、兵庫県立大学の成果の方が長く持つように思えるが、耐久試験で計算されるのは、初期効率に対して80%なのでPanasonicのものは初期効率に対して95%、それを考えるとPanasonicのものは80%に換算すると2000時間相当、劣化曲線が直線的であれば、そういう計算になる。それで2~3年程度というのならば、兵庫県立大の成果が初期効率に対して80%と仮定すると通常環境で3〜4年程度という事になる。実用レベルの20年には遠く及ばないと考えがちだが、研究段階で実用水準の2割程度を達成しているのは、実用化がかなり近いという事なのだ。1年前に比べれば大幅に向上した数値であり、このペースで進むと、来年には実用水準の耐用年数20年に到達し、一気に実用化の話が出てきそうである。早ければ今年中に、そういう発表が出てきてもおかしくないペースだ。

 

ペロブスカイト太陽電池は、今まで熱に弱かった。そこで結晶構造を強靭にする事で耐熱性を向上させるという方向性で実用化の目処が立ち始めている。2017年中に実用化レベルのものが発表されそうなハイペースで研究が進んでいる。これによって、日本は国産エネルギーの大きな柱を手に入れる事になる。そして、石油の価値は相対的に下がるだろう。ペロブスカイト太陽電池は、従来のシリコン型太陽電池(20円/kwh)に比べて、1/2から1/5のコストで発電できると言われており、保守的に見ても火力発電の7円/kwhよりも安くできると言われている。これと電気自動車が組み合わされば、日本は発電用の天然ガスや石炭の輸入や石油需要の半分程度を占める自動車用燃料を輸入しなくてもよくなる時代が来るというワケである。

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以上の図は、自分が日本の発電量を考えたものだが、2015年の水準の段階で8704億kwh程度であり、省エネは進んでいる。このペースで行くと、2020年は8100億kWhになりそうな勢いでグラフを作成した時の予想が大体当たっていたという感じ。

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経産省の将来需要想定1兆kwh以上という数値からは、現実は大幅に乖離している。電気自動車も軽量ボディ+インホイールモーターで作ると、平均走行距離1万kmと乗用車の台数、トラックの台数と軽油の消費量から考えて、電気自動車になっても電力需要は470億kwh程度しか増えないと考えられ、また人口も2030年までに13%程度減るので、省エネ技術の進歩で2030年の4850億kwhの想定は、ほぼ、実現できそうな状況である。

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ちなみに、米国の日本のエネルギー試算も日本の電力需要は半減するといっているので、経産省の1兆kwhの数字がいかにぼったくりの数字かがよくわかる。原発ありきの数字なのだ。2015年の数字ですら8704億kwhと2009年のピーク時の1兆kwhよりも13%も下がっているのにである。6年で13%のペースで下がっている。今後、さらに下がっていく。というのは、VRの進歩とコンビニ流通がそれを支えるのだ。都市でやっている事をオンラインで出来れば、オフィスや店舗がいらなくなる。商品はまとめて、近くのコンビニまで取りに行く、その時もAmazonGoのように駅の改札口で通るようなゲートで決済や商品の受け渡しが自動で出来る社会になっているだろう。

つまり、都市が電子化すると、それが消費している膨大な電力が消滅するのだ。大体、日本の全電力需要が8700億kwh程度だとすると、過去の統計と等比率で試算すると、都市が3500億kwh程度、工場が3300億kwh、家庭が1900億kwh程度なのだ。VRで都市需要が半減し、25%の人々は在宅勤務、労働時間もAIの進歩で半減。すると、オフィス需要はAIとVRの進歩で6割減る。店舗もVR店舗で買うようになれば、半減する。ディープカラーの4KVRで、ほぼ現実の視覚体験と見間違えるほどになるだろう。サイズも正確にわかる。

 

日本は、ペロブスカイト太陽電池と地熱の開発で、エネルギー自給率が80%を超えるだろう。そうなれば、日本は輸出で頑張る必要がなくなる。AIとVRの進歩で、エネルギー消費が少なく、そして、労働時間は短くなり、より暮らしやすい社会になっているだろう。その為には、企業よりの政権ではなく、市民の権利を大事にする政権を有権者が求めないといけない。AIとVRの進歩を私企業の利益追求に使われると、一握りの大企業に利益が集中し、市民の50%以上は失業に苦しむ社会になる。それは阿鼻叫喚の地獄絵図になる。そうならない為には、人々が政治や経済に興味をもち、マスコミの言っているウソを見抜いて、選挙で正しい投票行動をしないといけないのだが、今の所、メチャクチャ間違った投票行動をしているので、どちらかというと、失業率50%以上の地獄へ突入する勢いである。技術革新で天国にいけるチャンスがあるのに、わざわざ地獄に行くとは…救い難い。