SKY NOTE

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レノボ 2017年リリース予定のVRヘッドセット 価格は400ドル

レノボが想定価格400ドルというVRヘッドセットをCES 2017にて発表した。

これは、ただ単に安いだけでなく、性能面においても特筆すべき内容があり、非常に興味深い内容となっている。

 

1.軽い

ライバルよりも120g〜260g軽い

Lenovo:350g Rift:470g VIVE:555g PSVR:610g

 

2.高解像度(有機EL

解像度も片目辺り200万画素とライバルの130万画素(PSVR:103万画素)を大幅に上回る。

Lenovo :1440×1440(片目あたり) Rift/VIVE:1080×1200(片目あたり) PSVR:960×1080(片目あたり)

 

3.外部トラッキングセンサーが必要ない

ユーザーが仮想現実の世界で歩いたりする位置を把握する為に、従来は外部センサーを使ってトラッキングをしていたが、それがヘッドセット両側に設置したデュアルカメラでやってしまう事で必要なくなった。技術的には、ヘッドセット本体にステレオカメラを搭載し、GoogleのAR技術、Tangoを活用したInside-out型のトラッキングセンサーを使う事でユーザー位置を把握する事により、外部トラッキングセンサーを必要なくしたという。追加で買うものが減るので、実質、本体価格以上に安いと言える。

 

4.Windows Holographic対応(AR:拡張現実に対応)

Hololensアプリに対応するために、VRヘッドセット前部のユーザーの目を覆うカバー部分が上方にはね開けられるようになっており、AR(Augmented Reality:拡張現実)に対応している。ARとは目の前の現実の映像の中に3DCGを合成して表示するというもの。どんなものかは、Windows Holographicのデモ映像を見れば分かるだろう。LenovoのVRヘッドセットは、安いだけでなく、多機能。

www.youtube.com

 

5.安い

ライバルの半額以下、価格はPSVRも負けていない。

Lenovo:400ドル以下 Rift:798ドル VIVE:799ドル PSVR 49800円(PSカメラ同梱版)

 

ヘッドセットの外観は、ITmediaの記事に実機の写真が載っていたので引用する。

 

f:id:skymouse:20170105230049j:plain

写真の本体正面の黒いフレームの左端を見ると、デュアルカメラの1つが見えているのがわかる。黒く見えるフレームも結構透明な感じだ。このカメラ映像とCG映像を合成してAR(拡張現実)表示をするのだろう。そして、このデュアルカメラから得られたステレオ映像を元にGoogleのTango技術を使ってユーザー位置を把握し、外部センサーを必要なくしているというわけだ。

 

GoogleのTango技術(見えている部分を掘り進むように3次元モデル化しているのが分かる。)

www.youtube.com

 

これだけハイスペックなVRヘッドセットが400ドル以下というのも驚きだ。意外とVRの普及は速いのかもしれない。こういう新しい規格はエロコンテンツの普及が後押しするのが通例となっているが、それは既に登場(VRカノジョ参照)しているので、普及は間違いないだろう。また、このヘッドセットはARにも対応しているので、現実世界にCG映像を合成したコンテンツも出てくるだろう。VRを遅延なく表示できるGPUの需要が高まりそうな気配だ。データを高速に読み出すSSDも必要になってくるだろう。そういう意味でSSDと強力なGPUを搭載したVR対応PCが売れるんだろうなと思う。(あるいは、そういうノートパソコン:モバイルだとケーブルから開放される)自分がVRで期待しているのは、完全な3D空間コミュニティ。WebVR規格を使ったブラウザベースの仮想空間で誰もが、空間を超越して対話できる仮想空間、そこで対話したり、モノを売り買いしたり、様々なサービスが生まれるというような世界。

 

ゲームも自分の部屋の空間の中で魚が泳ぐとか、自分の部屋に仮想的な本棚があって、その本棚の中の本を取ると、電子書籍が読めるとか、そういうのがあると面白い。部屋の中にAR技術で大画面テレビを合成して、あたかも自分の部屋に大画面のテレビがあるかのようにするとかね。それでYouTube動画をみたり、映画やゲームを楽しんだりする。また、仕事だとオフィスの機能をVRヘッドセットを使った仮想世界において、オフィスレスの企業が増えるかもしれない。会議やなんかは、VR会議室でやって、そこで決まった事を自宅のPCでやって、成果物をVRオフィスでやり取りする。意外とVR空間で使えるVRペーパーなるものが出てきて、それに赤ペンを入れたりするなど、実際のオフィスとでやっている事と同じような事が展開されるのかもしれない。400ドル以下でそういう事が出来るヘッドセットが登場するという事は、そういう社会がもうすぐに来ているといえるだろう。面白くなってきた。