SKY NOTE

skymouseが思った事考えた事を記したもの

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希望がないと人は動けない

日本人は、諸外国に比べて自分達の将来について悲観的なのだという。確かに経済成長がここ20年ほど全くしていないのだから無理もない。経済学の本を読んで、なぜ不況なのか理解はしたし、そこから抜け出す方法も需要を増やせばいいと本に書いてある。需要を増やすのには、大企業にある貯蓄資金に課税して、それを元に公共消費を拡大して、需要を増やせば経済が回り出す。実際、同様の税制は、諸外国で実施されており、そこに何ら問題はない。

で、多くの人が絶望しているのは、そういった20年以上も不況なのにも関わらず、なぜ不況になっているのか、マスコミが一切報道しない事にある。原因がわかれば、解決策が見えて、希望が見いだせる。しかし、日本という国の報道機関は、そういう原因について全く報道しないのである。この国のマスコミは、要するに必要な情報を報道しない事で、人々を絶望させているのである。

つまり、日本は、ジャーナリズム後進国なのである。これが日本人の絶望の本質である。希望というのは可能性であり、それは問題を認識する事から始まる。しかし、日本は問題を認識して考える前に最初から答えを要求するおかしな国である。数学で言えば、式があって答えがある。しかし、式をスッ飛ばして答えを欲する所に、この国の絶望の病巣がある。まず、式を書く事から考えれば、マスコミが駄目だとわかり、自分達で原因を究明して、それを広める事を考えるのが筋なのだ。そこで広まった問題認識を元に解決策を考え、それを政治家に伝えるなり何なりする。

客観的に考えれば、まず、問題を解決する手順をスッ飛ばす段階で間違っている。答えが供給されないと絶望するという情けない事になる。答えではなく、まず問いを見つけ、それを解き明かすというプロセスを踏む、この当たり前の事が出来ていない事が絶望する理由である。プロセスを踏むという当たり前の事が出来ない。つまり、考えない事で絶望するのだ。

希望がないのは、ジャーナリズムが機能していない。良い新聞はあっても、それがメジャーでない事が問題、嘘を書く読売新聞のようなCIAの広報誌が日本で一番読まれている事が問題なのだ。嘘を書けば批判される風土がない。経済についても、本当に嘘だらけだ。全く需要を増やさず、景気に影響を及ぼさないアベノミクスのような政策をもてはやす段階で駄目だ。円安にシフトした事で輸出企業の数値上の業績は上がった。だが、それは通貨価値が下がる事によって相殺されてしまって実質GDPはむしろ下落、だからこそ、適切な再分配政策による貯蓄資金から需要の創出が必要なのに、その基本的な事を全く報道しないマスコミの不誠実さには、本当に酷いと思う。