SKY NOTE

skymouseが思った事考えた事を記したもの

Pref..
Speech
STOP
Follow..
QR Code
|◀
▶|
QR
×
voice
volume
0
rate
0
pitch
0

Bluetoothでハイレゾ24bit/48kHz再生「aptX HD」

Bluetoothハイレゾ再生できるフォーマットがまた増えた。クァルコムは新コーデック「aptX HD」を発表した。

 Bluetoothで24bit伝送!話題の新コーデック「aptX HD」を聴いた
 http://www.phileweb.com/review/article/201602/05/1960.html

aptX HDの仕様
・24bit/48KHz
Bluetooth 4.1と統合

基本的にaptXの延長線上にある技術でADPCM系のコーデックが下地となっているという。aptXとは下位互換性をもっているので、aptX HDに対応した製品はaptX製品としても使える。そして、非常に負荷が軽く、低遅延というコンパクトなコーデックで、パケットが満たされる前に順次デコードされる事で低遅延で安定した伝送性能をもつという。転送レートは発表されていないが、音楽を十分に「いい音」で聞く事が出来、音切れも発生しないように最適化しているという。24bitになっても従来のaptXと変わらない安定度の高い伝送性能が確保されているという。aptXは伝送レートは1つだけで、SONYのLDACのように3モードもない。音質については記事中の評価を見ると、ハイレゾの音声を再現できているようだ。

LDACは、2015年の1月に登場し、aptX HDよりも高音質なフォーマットであるわけだが、いかんせんSONYの一部の製品にしか採用されておらず、他メーカーから出てきていない。しかも高価なヘッドフォンにしか採用されていないので、今回のaptX HDは、SONYに比べれば低価格な製品に採用されるだろう。そういう意味でハイレゾが手ごろな価格でワイヤレスに聞けるという点で面白い規格だと思う。SONYは先行特権を生かす前に、ライバルが登場してしまい出鼻をくじかれてしまった感がある。登場した時から高い製品だけじゃなくて全モデルに採用するくらいでも良かったと思うが、今のSONYは保守的だから、そういう冒険が出来ない。aptXの後継規格として、aptX HDには既に道が用意されている。そこに恐らくLDACが入る隙間は少なそうだ。高音質ならば、損失のないMQAがあるわけだし、非可逆ならばaptX HDがある。挟み撃ちにされてしまった。速い段階で安くなってきそうなのは、aptX HDだろう。SONYのLDACはモタモタしすぎた。

iPhoneの次のモデルでヘッドフォン端子が廃止されてワイヤレスになるという話は、この規格が採用される可能性が高い。アップコンバートして聴覚的に音質向上効果があるのは、16bitから24bitに変換した時で、KHzの方があまり音質向上効果がない。転送レート1.5倍で音飛びせず安定した高音質伝送ができるのならば、その方がメリットが大きいと判断してもおかしくない。そういう意味でaptX HDは実利を取った感じだ。転送レートも一つしかないなど、実装面での煩雑さもない。コスト的にも有利だ。低価格品に向いている。ワイヤレスで重要なのは、音切れにくさやペアリングのしやすさ、マイクとの連動、SONYはこれに可変ビットレートで対応しようとしたと思う。それに対して、aptXは、仕様をバッサリ切って、24bit/48KHzに絞り込み、転送レートの拡大分を1.5倍に抑えることで、音切れにくさやペアリングのしやすさ、マイクとの連動を実現しようとしているのだと思う。規格面で勝つのは、何でも出来る規格よりも、仕様をバッサリ切って安くて実利を取った方が勝つ。そして、量産できるメーカーがついてる事。この点でクアルコムのaptXは自社の強みを最大限発揮する事が出来るだろう。そして、Appleがこれを採用すれば、勝負はその時点で決まる。逆にLDACをAppleが採用すれば、SONYが勝つ。でも、自分はaptX HDをAppleが採用するように思えて仕方がない。というのは、SONYは、この1年の間、サードパーティを確保できていない。それは水面下でaptX HDの話が流れていた為だと思う。そして、ハイエンドであればMQAという見方が広がっていたのだと思う。そうなると、メーカーとしては低価格品はaptX HDで、高音質品はMQAで対応した方がいいという判断がされてもおかしくない。