SKY NOTE

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12月25日は、高橋まつりさんの命日 マッチョイズム否定論

1日遅れたが、12月25日は、高橋まつりさんの命日です。彼女は、今からちょうど1年前に過労の末に自殺をしてしまった。この件で電通という会社について自分が思うのは、考え方が非常に古くさい会社だという事。

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忍耐を美徳としたような鬼十則なる社則があり、読むと、これは人が死ぬ内容だな…というハードな内容。この鬼十則に携帯電話が組み合わさると携帯が凶器になる事がわかる。こんなハードなルールで携帯で仕事追い回されたら死ぬわな…と思う。

 

このルールが正しいと思ってしまう人間は、マッチョイズムに毒されていると思う。というのは、現在は、PCなどの道具を巧く使う事を考えるべきだからだ。例えば、人間が動くよりも機械を動かした方が遥かに効率がいいわけで、そういう事を考えるのが、生産性を上げる事に繋がる。機械で出来る事を人間でやろうとすると人間に極端に負担がかかる。ましてやライバルが機械を効率よく使っていたら、それを人間でカバーしようとしたら、人間でやってる方が死ぬ。

 

鬼十則の不味い所は、効率を追求する楽をする思想がない事だ。日本のホワイトカラーの仕事の生産性が最低なのは、国内の長期デフレ経済が主因だが、鬼十則のような古いマッチョイズムに偏って、効率化が進まない事にもあるといえる。

 

では、マッチョイズムの何が悪いのかというと、私と義理の祖母の関係から説明したい。義理の祖母は、明治時代に生まれた人で、要するに日本的マッチョイズムの元祖みたいな人である。何でも我慢で通すのが心情。しかし、私は昭和生まれなので、効率重視な発想で考える。何か問題があると、事の如何を問わず、耐える事を考えてしまうのは祖母の方で、私は我慢せずに合理的に解決する事を考える。考え方が逆なので、当然、対立する。しかし、権力は祖母の方が圧倒的に上なので、私は我慢する事になる。私の高校時代は、風邪を惹こうが何をしようがとにかく我慢が強要され、その結果、私は精神的に参ってしまい、あの頃の精神状態を今、ネットで調べると慢性疲労症候群であったと思われる。当時は、慢性疲労症候群という病気の認識すらなく、病院に行っても、自律神経失調症か何かだろうと、何も問題がないと言われた。その診断結果を言うと、仲の悪い義姉に仮病だと罵られた。

 

そんな風に苦しんだ私は、高校を卒業すると同時に親が離婚し、あの家を出る事になった。そして、東京に来たら慢性疲労症候群のような症状はなくなった。要するにあの家の価値観が私に過重なストレスを与えていたのである。では、私がいた家の何がダメだったのかという事だが、それは、出口のない迷路のような価値観が祖母の発想にはあったのだ。祖母は耐えろと言ったが、耐えるという事は問題を放置する事である。問題を放置するわけだから、問題が永続する。しかも解決する為に行動する事はダメだと言われる。なぜかというと、解決するというのは、要するに問題の元となっている人の方針を否定する事である。それを祖母はダメだというのである。

 

なぜ、祖母がそういう事ダメだというのかというと、彼女が耐えて生きてきて、ある程度成功したからである。自分が成功した考え方を他人に押し付けているのだが、それで他人を病気にしてしまってはダメだ。多分、あの家にずっといたら自分は死んでいたと思う。今でも思うが、あの家から出て良かった。死ななくて済んだと思っている。何がそんなに辛いのかというと、祖母の考え方には出口がない。この出口のない事が非常にストレスフルなのだ。だから高橋まつりさんが自殺したのを見て人事だとは思えなかった。「ああ、忍耐を強要しすぎて追いつめちゃったか…」と思った。ハードな仕事で、徹夜続きで充血すら上司になじられるのは辛く、くやしかっただろうと思う。

 

マッチョ主義の何が悪いのか

1.問題を放置する(頭を使わず体を使えという時代錯誤な考え方)

2.人間を駄目にする(出口のない発想)

 

要するにマッチョイズムは、平たく言うと、馬鹿である。正直言って祖母は教養のある人間だとは思わない。バカな人だったと思う。電通も同じ。馬鹿だから、自分のやっている事の理不尽さ、非効率性に気づかない。体力馬鹿なので、頭を使わない。問題解決よりも体力勝負、しかし、相手はコンピューターのような機械を使っているのだ。ロバと車輪を使うものと足を使うものとどっちが偉いか、ロバと車輪を使うものが偉い。マッチョイズムは足を使えと人に強要する。だからダメなのだ。そういう時代錯誤で、お馬鹿でマヌケなのがマッチョイズムなのだ。