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TPP関連法が強行採決された。2016.11.6

2016年11月4日、TPP関連法案が衆議院特別委員会で強行採決されました。TPP条約は、ひとことで言うと投資家のエゴの塊のような条約です。今回の衆議院特別委員会では、その国内でのTPP協定承認案とTPP関連法案が強行採決をされた。このあと委員会採決を受けて、11月8日に衆議院で採決され、与党が圧倒的多数(2/3以上)であるため、TPP協定承認案とTPP関連法案が可決する見込みである。

 

 TPP特別委 疑問置き去りの採決だ | どうしんウェブ/電子版(社説)

 

では、野党が反対するTPP協定は、どんな協定なのかと言うと、24の項目に分かれた。多国籍企業に国を売り渡すような自由貿易協定なのである。「自由」と書いてあると聞こえはいいが、実際は特定の利益集団に利益供与をする管理貿易協定であり、公開された英語の最終協定文を分析した資料を読むと、とにかく投資家の利益を最大化し、反面、労働者の権利を剥ぎ取るような内容で、酷いものです。悪名高い残業代ゼロ法案などは、このTPPに入る為の事前法案と言われています。また、知的所有権の強化で医療費全般が上がり、そのコストアップにより、皆保険制度で賄える医療行為が金銭的に限定される事で皆保険制度が形骸化する恐れや、公共的な情報のコピー引用を認めるフェアユースのない著作権非親告罪化で、間接的に言論が封殺できたり、強力で有害な農薬を規制緩和で使えるようにしたり、遺伝子組み換え作物の表示義務を無くしたりと、とにかく企業が政府の規制によって縛られる要素を極力外して、利益追求出来るように制度設計されている条約です。

 

2分程度の動画で分かり易く説明されていますので、見てみて下さい。TPPがいかに異常な協定なのかがよくわかります。

 

TPPの自由意味

0.国のルールを外国企業がねじ曲げる自由

ISDS条項

外資企業がその国の規制や法律で損害を被ったら、国家に対し提訴できる制度。アメリカ相手のISDS条項による訴訟は、100パーセントアメリカ側が勝つという裁判所で行われるので、一度アメリカ相手の訴訟が生じると、敗訴が確実な法廷裁判制度。

1.賃金カット、首切りの自由

解雇規制緩和

2.長時間労働、残業代なしの自由

残業代ゼロ法案

3.薬代を高くする自由

特許切れのジェネリック薬を作りにくくする反面、薬価を低く抑える薬価規制を緩和し薬を値上げする。

4.国の皆保険をなくして民間医療保険が儲ける自由

薬や医療機器の知的所有権が強化され、医療行為にも知的所有権がかかるようになり、医療費全般がコストアップし、保険が効く医療行為に金銭的に限界が生じ、段階的に保険が効かない自由診療枠に移管され、保険医療と自由診療が混ざった「混合診療」となる。実質、医療費の値上げで民間保険会社や医療関連企業が儲かり、病人が苦しむと言うもの。

5.強力な農薬、遺伝子組み換え作物の自由

有害なネオニコチノイド農薬許可、遺伝子組み換え作物の表示義務撤廃

6.食料生産国が消費国を支配する自由

関税の段階的撤廃による食料自給率の低下、自ずと食料を輸入に頼り、結果的に生産国に支配される構造になる。

 

この非常に酷いTPP条約に入る為のTPP協定承認案やTPP関連法案が11月4日の衆院特別委員会で強行採決され、11月8日に衆議院で採決される予定と言う状況は、与党の圧倒的多数で可決するという事なのです。自民党に圧倒的多数の議席を与えた有権者の失敗と言っても過言ではないでしょう。唯一の救いはTPP協定は加盟国の合計GDPの85%の国が批准しなければ発効しないので、これは、日本とアメリカのどちらか片方が批准しなければTPP協定は発効しないという事です。日本は殆どTPPは、承認される状態になってしまっていますが、アメリカは違います。現在、アメリカ大統領選でヒラリー候補とトランプ候補が争っていますが両候補ともTPPには反対です。アメリカは、北米自由貿易協定で痛い目にあったため、国民の大半が新たな自由貿易協定に懐疑的なのです。よって、この酷いTPP協定を握りつぶす事が出来るのは、次期アメリカ大統領のみと言う事になります。

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世界中の人々はTPPに反対です。外国では、日本のようにTPPが良い貿易協定などと報道されず、きちんとその凶悪性が報道されているらしく、大半の国の国民がTPP協定に反対です。欧州版のTPPであるTTIPは、もはや発効が不可能になったと言われています。TPPの凶悪性を知らないでTPP協定に反対していない国民は、日本人だけなのです。

 

2015年10月10日 ベルリンでのTTIPの反対デモの映像、下記サイトリンクに動画

https://actualidad.rt.com/actualidad/188195-ttip-millones-europeos-protestar

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TPPについての情報は以下のサイトがおすすめです。今からでも知っておきましょう。

 

 サイト:そうだったのか!TP

 解説PDF21ページ:http://www.parc-jp.org/teigen/2016/tpp-q&a.pdf

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現政権がどのような条約に加盟しようとしているか知ることで、この政権がどういったものなのかを知る事になると思います。それを有権者が知るだけでも大きな意味を持つと思います。また、この危険なTPP協定を知る事で、それを報道しない日本のマスコミの状況が間接的にわかると思います。ぜひリーフレットを読んで見てください。