SKY NOTE

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日本人は、なぜ忘れやすいのか

日本人は危機が生じた時、危機に対して知ろうとするが、しかし、のど元が過ぎるとすっかり忘れてしまう。そして、同じ過ちを犯すことが多い。そこでなぜそれが生じてしまうのかと考えてみた。

 

1.日本人の行動原理は恐怖で説明できる

人は、恐怖を強く感じると忘れやすくなる。それは恐怖を感じるとコルチゾールが分泌されるが、これが分泌されて、ずっと血圧が上がり臨戦態勢のままだと体がもたない。そこで体は、記憶を消去する事で恐怖そのものを消して対応する。体の防衛反応です。コルチゾールが分泌されすぎると脳の機能は低下し、海馬が萎縮すると言われています。日本人は不安を抱えやすいと言われています。つまり、コルチゾールが分泌されやすく、体が防衛反応をとる傾向が強くなるのです。それに、日本は地震や台風など、災害が多い国です。そこで、日本人が身に付けた生き方は、危機の時だけ不安になって、阿刀は忘れてしまうと言うものです。また、恐怖を緩和する為に集団になると言うのも防衛反応の現れです。このように不安から自分の体を守る為に集団になったり、忘れたりするのです。しかし、ここで問題が起きます。忘れる事で恐怖からは開放されますが、過去の失敗から学ぶ事が出来なくなってしまうのです。

 

2.危機を冷静に振り返る事が出来ない

このように危機が通りすぎたと見ると、何もなかったように平常に戻ろうとするのは、それは体の防衛反応のなせる技です。日本人は不安になりやすいので、とくに忘れる事が体を守るのには必要になってくる。だが、それだと同じ過ちを繰り返す事になる。ドイツでは、ヒトラーの間違いはきちんと学習カリキュラムに組み込まれ社会的に同じ過ちを繰り返さないようにしています。日本がそうしないのは、不安の裏返しです。不安だからこそ忘れようとするインセンティブが働くのです。あれだけ大きな原発事故が起きたのに、それを推進する政党に2/3の議席を与えてしまうのも、忘れようとしたり、集団に帰属しようとする意識を御用マスコミに利用されて、そのようになっている。危機を指摘しようとする人間を避けるのも、そもそも不安に弱いので、そうなるのです。ここで問題なのは、事実が恐怖であった場合、事実を避けようとする事です。この傾向は恐怖を煽れば、煽るほど、その傾向が強まります。例えば、放射能汚染された食べ物を食べ続けると体に蓄積して、有害だという事実があったとしても、それは恐怖なので、風評被害だという根拠のない虚構に耳を傾ける。大事なのは恐怖に向き合って、政府に規制を要求したり、選挙で民意を示すなどすれば良いのです。しかしながら日本人は恐怖から逃げる事を選択してしまうので、規制を要求せず、風評被害だ安全だという政党を選んでしまう。このように危機を忘れる体質がある日本人、どうすれば学習するのか?

 

3.恐怖で訴えるのは間違い

たしかに危機は恐怖であるが、その原因を解明して、解決策を提示すれば問題は解消する。日本人は不安になりやすく、その不安から逃げる傾向があるので、単に危機を指摘するだけだと逆効果になってしまう。解決策の提示が最も日本人に受け入れられる主張なのだ。日本国憲法は、憲法9条で戦争の放棄を、憲法21条で言論の自由を保障した。これは、戦争に再びならないようにした解決策だ。充分な解決策とは言わないが、憲法は一定の解決案として機能していた。アメリカが一緒に戦争をやれと言ってきても、憲法を盾にアメリカの戦争には加担しなかった。日本国憲法は一定の解決策として機能していた。それは戦争と言う恐怖に対する解決策だったのだ。だから、戦争を体験した世代は、この憲法を大事にした。逆に安倍政権は、なにをやっているのかというと、北朝鮮ガー中国ガーとわめいて、不安を煽り、日本人に戦争させようとしている。恐怖を解決する方法として、戦争と言う提案をしているのだ。でも、それは解決策にならないばかりか、更なる恐怖に見舞われる事になる。だから、良質な解決策を私たちは選ばないといけない。

 

4.悪質な解決策に扇動されない為にする事。

不安と言うのは、その反作用として偏った行動を助長する。例えば、オレオレ詐欺、自分の息子が借金をしたという恐怖をぶつけられて見ず知らずの人に数百万円ものお金を渡してしまう。傍から見れば、とてもおかしな行動だが、不安に支配されると人は偏った行動をしてしまうのだ。では、不安の支配されない為には、どうしたらいいか、重要なのは、その手口を予め知っておく事だ。歴史を見れば、為政者が戦争をする口実に防衛を主張するが、実際には、それが防衛になった事など殆どなく、むしろ、戦火を広げただけだった。そういう現実に目を向ける事、詐欺であれば詐欺の手口、人の不安を利用して金をせびろうとしている連中の考え方。そういう騙しの手口を理解していると、似たような手口を見ただけで、その種明かしが出来、不安にならずにNOとハッキリ言える。そうやって不安から自分を解き放ち、冷静に判断する事が出来る。要するにワルの手口を知っておけと言う事だ。大抵のワルの手口は昔から変わらずワンパターンだ。多少、過去のものよりアレンジが加わっている事があるが、本質的には変わらない。他人を恐怖でコントロールしようとする所は共通している。だから、恐怖の実態を見極める為に、物事に根拠を要求し、それに応えられないものはシャットアウトするなど、理性で恐怖を分解して、解体してしまえば、恐ろしくなくなる。そうする事によって、恐怖に扇動される事はなくなる。ただ、これは情報が揃っている場合、それがない場合は、どうするかというと、まず、きちんとした情報源を確保する事に勤める事、また、人に聴くのではなく、自分の目で見た事、自分で判断できる事を出来るだけ広げておく事が大切だ。図書館で経済や歴史、科学の知識をきちんと勉強しておく事も大切。隣の人間が常に頼りになるとは限らないからだ。そうやって勉強した知識が恐怖を克服してくれる。知識が何をすればいいか教えてくれるからだ。御用マスコミが主要な情報源であると、重要な事を彼らは伝えないので、市民は知識不足に陥り、不安に陥りやすくなる。その結果、悪質な解決策に扇動されやすい。