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東大、リチウムイオン電池が爆発しない「水」を発表

東大とNIMS(国立研究開発法人物質・材料研究機構)は、2016年8月30日、水をベースとするリチウムイオン伝導性液体「ハイドレートメルト(常温溶融水和物)」を発見したと発表した。 

3Vの高電圧でも電気分解しない「水」ハイドレートメルト(常温溶融水和物)

これは、通常1.2Vで酸素と水素に電気分解する水を2種類のリチウム塩(リチウム塩Aおよびリチウム塩B)を一定の割合で混合する事で、3V以上の高電圧をかけても分解しないリチウムイオン伝導性液体を作ったとの事。通常、特殊な有機溶媒を用いた電解液でしか作れなかった超3V級リチウムイオン電池可逆作動を水を用いた電解液で初めて成功したという。

安全性と低価格が両立

これの何がスゴイかと言うと、リチウムイオン電池というのは、結構、爆発する。というのは、リチウムは反応性が高く、きちんと電圧を制御しないと反応が促進されて爆発する危険なもので、それを今回の水を使ったリチウムイオン伝導性液体は、不燃かつ無毒な水に起きかえる事が可能であり、火災や爆発事故の危険性を大幅に低下できると言う。また、水を電解液の材料に出来る事から、生産工程におけるドライルームを撤廃でき、低コスト化をもたらすと言う。

 

まとめ

この水を使った液体によって、リチウムイオン電池は大幅に安全性が高まり、電気自動車にも安全に使える。最近でもサムスンの最新型のスマホが爆発したとか問題になっている。

 サムスン、新型スマホをリコール 「爆発」指摘で 

 http://mainichi.jp/articles/20160903/k00/00e/020/196000c

特に身に付けて使うウェアラブル端末などには、こういう安全性は重要だ。例えば、ヘッドマウントディスプレイのような頭部に密着した機器が爆発したりするのは、とても危ない。しかし、この水和物を使ったリチウムイオン電池ならば、火災や爆発問題のリスクを大幅に下げる事が出来、その上、低コスト化も可能と言うから、これは一気に広まるだろう。ウェアラブル端末にとって最大のネックだった。リチウムイオン電池の可燃性問題を解決した点において、非常に重要な意味を持つ発見だと自分は思う。