SKY NOTE

skymouseが思った事考えた事を記したもの

Pref..
Speech
STOP
Follow..
QR Code
|◀
▶|
QR
×
voice
volume
0
rate
0
pitch
0

陰謀論ではないメディア支配

テレビや新聞で流れている情報が間違っていると言っても、大抵は信じない人が日本には多い、なぜなら、日本はテレビや新聞の情報を信じると言う人が諸外国に比べて非常に高いからだ。この状況を逆手にとって、テレビや新聞を支配できれば、この国を「民主的」に支配可能である事を意味している。

私が子供の頃、義父とニュースを見ていて、富裕層を優遇する政府を批判していた内容を聞いて、「という事は、自分達がお金持ちなればウハウハだね」といったら、義父は「その通りだな」といった。基本的に義父との会話は正義とかモラルとか、そういう事よりも、どうすれば、それは可能かとか、結果的に現実的にどうなるかという考え方で会話が進む事が多く、この話では、本来は、正義の目線で言えば、批判される事だが、現実的に見れば、そういう事が可能になっていると言う事を話している。

そういう目線で見ると、テレビや新聞を、かなりの割合の人が信じると言う事は、一部のテレビや新聞を牛耳れれば、その結果として、それを信じる多くの人間の意思をコントロールする事が出来る事を意味し、この国を意のままに動かす事も可能である事が分かる。

さて、こういう事を言うと、陰謀論だと言う人もいるが、冒頭の義父との会話からわかる通り、現実的に考えているだけである。根拠が曖昧な陰謀論とは違う。では、どうやって、支配するのだろうか?それは株式会社制度を理解するとわかる。株主総会に行くと、大抵は会社の重役たちが、株主に頭を下げてくる。まるで上司に従う平社員のごとく頭を下げる。なぜなら、株式会社では、株主が会社の所有者である。1990年代の金融ビッグバン以降、その傾向が強まり、株主の発言権はこれまでになく強くなった。なぜなら、株主総会で経営陣の退陣が議決されれば、その経営陣は退陣しなければいけない。それ位の発言権が株主にはあるのである。

つまり、金融資本的に見れば、これらの報道各社の株式を持っていれば、経営陣に対してかなりの圧力を加える事が出来る。日本ではそういう事を懸念して、こういう報道各社の外資規制があり、外資が日本の報道企業の株を20%以上保有してはならないとしている。しかしながら、現在、日本の報道各社の中には20%を越えている会社が複数あるのに規制されていない。

 

f:id:skymouse:20160508233537j:plain

 

フジテレビ、日本テレビは、既に違法状態である。また、これとは別に外資比率が19.6%と高い電通という広告代理店についても述べるべきであろう。この電通と言う会社は、テレビや新聞などに広告を下ろしている。つまり、メディアにとっては、収益源である広告を持ってきてくれる有り難い会社である。

 

 電通によるメディア支配の秘密 - NAVER まとめ

電通の広告占有率】
 TBS  59.4%
 NTV  42.9%
 フジ   50.7%
 テレ朝  38.6%
 文芸春秋 27%
 週刊文春 25%
 週刊新潮 28%
 読売新聞 22.5%
 毎日新聞 24.1%

 

電通は、日本の広告シェアの25.3%(2015年)を占める最大手である。特にテレビ広告のシェアは、37.6%とダントツである。テレビ各社の収益源は、その99%がコマーシャル収入と言われており、この事から見れば、テレビ各社の収益源の37.6%を電通が握っていると言っても過言ではない。

f:id:skymouse:20160617140900p:plain出典:電通のホームページ 5つの強み - IR情報 - 電通

2015年 

 日本の広告市場:6兆1,710億円

 電通の売り上げ:1兆5,601億円

出典:http://www.advertimes.com/20160215/article217678/

 

つまり、金融資本的には外資筆頭株主電通という会社が日本のテレビ各社の収益源の37.6%を握っているという数字を見れば、その外資の意向の圧力は、株主の発言権が高まった金融ビッグバン以降(1990年代以降)では、これまでになく強くなっている。さらに、そういう圧力にさらされているメディアを37%もの人が信じていると言う状態は、民主的に見ればかなり危険な状態と言える。

 

日本のテレビ報道における信頼度

世界各国の「新聞・雑誌」や「テレビ」への信頼度をグラフ化してみる(2010-2014年)(最新) - ガベージニュース

f:id:skymouse:20160617142718g:plain

80年代から90年代初頭までは、-44%とかなりの人がテレビ報道を信じていなかったが、2000年になる頃には、+35%となっている。このことから、現在のテレビ報道への信頼度は今世紀に入ってから生じたと見られる。ちなみに、このページによると、他国では、このような傾向がみられない為、日本独自の傾向との事。

 

つまり、外資に広告収益や株式で金融的に支配されたテレビ報道を37%の人(2010-2014)が信じるという状態は、事実上、外国資本の意向に日本国民のかなりの割合が支配されているという数字なのである。これは陰謀論ではなく、数値的に見て、その支配力がそれくらいの大きな数字であると言っているのである。これは現実の数字であって、陰謀ではない。株主に深々と頭を下げる経営陣の姿をみれば、それは非常に現実的な事なのだ。