SKY NOTE

skymouseが思った事考えた事を記したもの

資金難に悩むISIS、崩壊は時間の問題か

ISIS資金難だと言う。ISISを倒す策として2015年6月2日にブログで書いた内容が、現実味を帯びてきた。その内容は以下のようなものである。

 軍師官兵衛であれば、ISISに対し、どういう策をとるか考えてみた
 http://d.hatena.ne.jp/skymouse/20150602/1433195510

1.資金源を断つ
 油田の攻撃、資金援助しているものを見つけ出して資金源を断つ。
2.大義を断つ
 資金難で略奪をしたり収奪をする様子をドローンで撮影し世界に報道する
3.ISISの指導的立場の人間をイスラムの民自身で処刑する
4.支配地域のテクノクラートは厚遇し仲間にする事
5.経済、技術支援をし、石油の富を民衆に行き渡らせ、国を発展させる。

第1段階をプーチン大統領が効果的に実践している。まず、油を運んでいるタンクローリーを攻撃し、その油のメインバイヤーが、トルコ大統領の息子と特定した。石油の輸送手段が断たれれば、油を売る事は出来なくなり、ISIS資金源は完全に断たれた。この時点でISISの敗北は、ほぼ確定している。あとは待つだけ。

第2段階は、資金難に陥ったISISが税を上げて支配地域の民衆(800万人)から搾取しており、ISIS戦闘員と民衆との所得格差が開き、医師や技術者が次々に逃げ出していることに加え、女性の就労が厳しく制限され、経済の足を引っ張っているとの事。こうした事から、住民の不満が高まっていると言う。支配地域の住民達はISISが様々な名目で取り立てる罰金に苦しんでいると言う。

 「カネ不足」に悩むISISの経済危機 2015.10.6
 http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2015/10/isis-16_1.php

支配地域市民の生活

  • これから冬となり寒くなる時期なのだが、灯油が1L30セント程度だったのが2ドルもするという。調理用のLPガスボンベは5ドルか25ドルへ値上がりしたとの事。さらにISISは支配地域の民衆からザカート(寄付)の名目で2.5パーセントの所得税を徴収しているが、それを本来の使途である弱者救済に使っていないと言う。

ISIS戦闘員の所得

  • 最高額は外国人戦闘員の給与は月1000ドルで戦闘員の給与だけで年間3億6000万ドル(432億円/ドル120円)に登ると見られる。

ISISの財政

  • 2014年 推定12億ドル(1440億円)
    • 内、5億ドルはイラクの国営銀行数行を占拠して没収した金であり一度限りしか入ってこない。

ISISを滅ぼす方法として考えた第一段階と第二段階が同時並行的に行われている状況で、以上のような不正な事をやっていれば、早晩、ISISは、富と大義(民衆の支持)の両方を時間とともに失う。その過程で彼らは滅ぶ事になる。滅んだ後は、第3段階以降の話になる。

兵法の基本に則った考え方で、戦略を立ててみたが、多少の誤差はあるにせよ。現実にそれが実践されて、予想通りの効果が出ているのを見ると、間違っていなかったと思う。アメリカはこの策の中で時折、不可思議なサボタージュをするので信用ならない。例えば、ISISのタンクローリーの破壊などは、復興の足かせになる油田の破壊よりも有効な形で資金源を断つ事ができるのにも関わらず、それをやらなかった。衛星写真でハッキリと支配地域からどこに石油が輸送されているか見えていた筈なのに、それを攻撃しないのはおかしい。いの一番に攻撃対象にするべきものを攻撃しない。この事から、アメリカには二心があるように思う。だから信用できない。そこへ、プーチン大統領が来て、有効な攻撃をしてしまったのでアメリカの面目は丸つぶれとなった。今回のプーチン大統領の有効な攻撃で、ISISの収益源は激減したと思われる為、今後数ヶ月以内にISIS資金的限界を迎え崩壊へ向かうと予想する。ロシアが参戦した事で、アメリカの攻撃サボタージュによって資金が温存される余地がなくなったISISは、一気に崩壊へ向かうだろう。

ISIS資金源が枯渇し、組織的な行動が出来なくなったら、第3段階の首謀者の殺害、または捕獲による処刑、処罰の段階に入る。これをイスラムの国々が主体的に行うのが望ましい。異教徒によって裁かれたとあってはイスラム諸国の面目が立たない。

第4段階で関わった人材の中でテクノクラートは積極的に登用し、厚遇して味方にし、国の安定と統一を図る作業に入る。きちんと働かせて、再びテロリストに力を貸さないようにする。

そして、第5段階に入って、その統一政府を各国が資金や技術を支援し、石油で得た富を市民に公平に分配する事で、国を豊かにする段階に入る。ここまで来れればいいのだが、その間に部族間の政治的な衝突があるだろう。これを武力ではなく、民主的に選挙で行い、それを国連の監視の元で行えれば、ひとまず、この問題は一定の終息となるだろうと自分は見ている。