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TPP、今日の25:00頃、閣僚会合で決着か漂流かが決まる。2015.10.4

今日(2015.10.4)の深夜25:00頃、恐らく、TPPの交渉が漂流するか決着します。日本人や諸外国の国民の為に、これは漂流した方がいい、極めて劣悪な条約です。思えば、この条約の危険性を知ったのは、自由貿易協定を私が折衷案のようなものをブログ記事で公開し、それほど否定していなかったとき、コメント欄の批判を見た事でした。その批判は、いたって真面目なもので、頭のいい人のしゃべり口に似ていたので、改めて調べて見たところ、中野剛志先生の動画が見つかり、まず、その実態が、日米の貿易協定に過ぎず、それも日本にとって不利な条件なので、TPPが全く日本の利益にならない事が分かりました。

  • 中野剛志先生のよくわかるTPP解説―日本はTPPで輸出を拡大できっこない!

次に驚いたのがTPPの中のISD条項なるもので、これは、投資家が国家を裁判で訴えることが出来るという国民主権を脅かす内容で、非常にその凶悪さに驚愕しました。実際、北米自由貿易協定の事例は、アメリカの企業がカナダ政府を訴えて、カナダ政府が敗訴し、同国の環境規制を撤回させられ、賠償金を支払わされるという驚天動地のメチャクチャな判例を見た時、私はウォール街のリストラをするたびに株価が上がる様子を思い出しました。株主が偉いあの国ならば、この程度のことはやりかねない…。しかし、それを国際条約として制度化してしまうとは、あまりにも危険だ…と思ったものです。

次に驚いたのが、実はこれが最も深刻な内容かもしれないのですが、知的所有権の強化です。これは、特許や著作権などを、より強力にするもので、何が問題なのかというと、アメリカは、この知的所有権が強いために非常に医療費が高いのです。一人あたりの医療費は、為替が下がりましたので、ドルベースで日本の4倍以上はします。

 2010年のOECE加盟国の一人あたりの医療費(ドルベース)
 
 
非常に高額な医療費で、アメリカ人は世界で一番高い医療費を払わされていますが、日本よりも平均寿命は短いです。つまり、高いお金を払っても、日本よりも低い医療しか受けれていないのです。その高額な値段は、盲腸の手術1つとっても凄い値段の差で、日本の場合36万円でドルに換算(ドル円100円)すると3600ドル程度で3割負担で1080ドル支払えば、盲腸の入院から手術をしてもらえますが、アメリカの場合、55029ドル、2割負担の医療保険に入っているので11000ドルなのです。

 「盲腸の請求書を見てぶったまげた…」アメリカ人のありえない医療費に対する海外の反応
 http://labaq.com/archives/51814438.html

 盲腸の医療費       保険   保険適用後  
  日本: 3600ドル 3割負担  1080ドル
  米国:55029ドル 2割負担 11006ドル
 医療単価で15倍、保険適用後でも10倍という驚愕の医療費

盲腸1つとっても、医療単価は15倍も高額で、保険適用後でも、10倍という凄まじい額の医療費が請求されるのです。これでは、ガンにでもなったら千万円クラスの請求が来てしまう。そうなったら、お金のない人は死ねと言っているようなものです。人道上の観点から言って、TPPに入ってはいけないとアメリカの医療費をみて思いました。

これ以外にも移民を入れてしまうことの問題とか、労働規制を緩和してしまうとか、人々の命や生活を脅かすものがてんこ盛りの条約で、これが進められる理由は、一握りのエスタブリッシュメント(支配階級:投資家)の利益のためでしかないという極めて不公正かつ、非人道的な条約であるというのが、私がTPPについて理解していることです。見ているだけで、手が震えるほどデンジャラスな条約ですが、それが今日の25:00頃、交渉が決着し、漂流するか、妥結するかが決まります。そういう意味で、今日は皆さんの運命が決まる日かもしれません。普通の幸せが維持できる社会か、最悪の未来かの分岐点と言っても過言ではないのです。