2015年9月23日、代々木公園で「さようなら原発と戦争」で全国集会が開かれた。
毎日新聞:代々木公園:「さようなら原発と戦争」で全国集会
http://mainichi.jp/select/news/20150924k0000m040047000c.html
このデモの特徴的な所は、原発反対と戦争反対という複数の反対運動が、それらを進める安倍政権を倒閣するという目的で一致して行動していることだ。参加者は、主催者発表で25000人が参加した。9月19日の安保法制成立後、最大のデモとなった。
この反対集会は、安保法制に反対する学生の団体「SEALDs」と「さようなら原発1000万人アクション」が共同で開いたデモであり、安保法案成立後に2万5000人も参加したことは、特筆に値する。元々、これは原発反対デモで予定されていたが、これにSEALDsも参加し、2つの運動が1つの大きな運動となっていることは注目に値する。
デモの様子を撮影した写真をtogetterでまとめた。
2015.9.23「さようなら原発 さようなら戦争全国集会
http://t.co/J4n1NzpYmi
写真を見ると、公園を埋め尽くす人、参加している人が老人ばかりではなく、若者や中年、女性が多いことから分かる通り、ほぼ前世代の普通の人達が安部政権にNOと言っていることがわかる。
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代々木公園からデモもうすぐスタート! 「9.23さようなら原発 さようなら戦争 全国集会」@代々木 pic.twitter.com/svD7PABr34
— うらん★ (@uran_no_nukes) 2015, 9月 23
代々木公園の野外音楽堂前の沢山の市民
代々木公園で行われた「9.23さようなら原発、さようなら戦争 全国集会」。現地では写真部員二人が取材、空撮も行いました。明日朝刊でお伝えします。 pic.twitter.com/9fKq1glOae
— 東京新聞写真部 (@tokyoshashinbu) 2015, 9月 23
原宿付近の長蛇の列
9.23さようなら原発 さようなら戦争全国集会 デモ行進
#脱原発 #本当に止める pic.twitter.com/KlH9SiriGt
— 社民党OfficialTweet (@SDPJapan) 2015, 9月 23
こういう複数の運動が安部政権倒閣という形で一致するというのが重要な意味を持つのは、それらの運動が合流して大きな流れになる事であり、安部政権は、この他にも、消費税、TPP、特定秘密保護法など、大半の国民にとって不利益にしかならない問題のある政策を行っており、そういう問題のある政策に反対する市民が合流するという形が広がっていくと、この国の様々な利害が安部政権倒閣という形で一致することで、多数派を形成し、来年の参院選で、それが大きな意味を持つということである。
実際、選挙協力をしてこなかった共産党が選挙協力をすると他の野党に呼びかけるなど政党自体も変わり始めている。野党がまとまって統一候補を打ち出すことが出来れば、自公政権に勝てる可能性が飛躍的に高まる。直近の国政選挙である2014年12月14日の衆院選のデータ(比例代表)の得票数を見ると以下のようになる。
安保法制賛成政党
自民党:2546万1448票
公明党: 76万8690票
次世代: 94万7395票
合計 :2717万4233票
安保法制反対政党
民主党:1191万6849票
共産党: 704万0169票
維新 : 431万9645票
生活 : 51万4675票
社民 : 41万9347票
無所属: 151万1242票
合計 :2572万1927票
安保法制 政党得票数合計 2014.12.14
賛成 :2717万4233票
反対 :2572万1927票
…と大体、拮抗する。しかし、当時と今とでは安部政権の支持率は違っている。時事通信の支持率のグラフを以下に掲載する
これを見ると、安部政権の支持率は2014年12月時点では50%程度であったのに対し、2015年9月11日時点で38.5%と11.5%下落している。それに対して不支持率は41.3%と不支持が支持を逆転していることから分かる通り、自民党の支持層は、1〜2割ほど崩れていると見る。そして、安部政権不支持率は、2014年12月時点で27%程度だったのが、2015年9月時点で41.3%と14.3%増えている。これを票数に換算してみると、投票率を前回と同じ52.66%とし、有権者の数を1億人として計算すると
安部政権支持層
1億人×投票率52.66%×支持率-11.5%=−605万5900票
2717万4233票−605万5900票=推定2111万8333票
安部政権不支持層
1億人×投票率52.66%×支持率+14.3%=+753万0380票
2572万1927票+753万0380票=推定3325万2307票
不支持層が野党に投票するとして仮定すると、もし、今、野党が選挙協力をして選挙をすれば、死に票は発生せず、小選挙区制度のテコの原理で自民党は大敗する。その結果、野党の圧倒的多数で政権交代が出来、そして、その多数をもって、安部政権の制定した様々な悪法を憲法違反のもとに破棄することが可能になる。現在の支持率から計算してもそうなるのだ。この調査は、安保法制の強行採決の前のものなので、現在では、もっと自民党にとって悪い数字となり、野党にとってはいい数字となっているだろう。
写真を見ても、特定の世代、性別に偏っていることはなく、普通の人が参加しているとみられるため、全般的に安部政権は市民に嫌われており、選挙結果は、それに則したものになることが予測される。支持率から想定した得票数からみても、政権交代は出来るのではないかと思える。つまり、来年の参院選によって、ねじれ国会になり、結果として衆議院選挙をせざるおえなくなり、最終的に安部政権は、倒れると予想する。