SKY NOTE

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安保法制が参議院で可決 2015.9.18

安保法制が参院で18日、夜に採決されるとの事で、それを自分の目で見ておこうと思って、国会前まで行った。そこには若者たちが、沢山いた。警察官も沢山、護送車も沢山、議場の様子を学生がアナウンスし、小西議員が必死に引き伸ばし演説をしたり、山本太郎氏が牛歩をし、会期に間に合わないように時間稼ぎをしたが、そういうやりとりをカメラに3時間ほど撮影し、メモリカードが尽きたところで、「採決」というアナウンスが流れ、議員の名前が念仏のように読み上げられ、安保法制が可決された。印象深かったのは、その瞬間に安保法制反対が「安倍止めろ」になった。つまり、安倍内閣倒閣を示す言葉へ変わったのである。

採決に際に読み上げられる議員の名前がまるで念仏のように聞こえ、日本の戦後の平和憲法の歴史が、この瞬間、葬られたと思った。ただ、この法案は違憲なので、選挙で新しい政権に移行すれば、違憲法制ということで破棄できる。その意味では、政権交代という選択肢がまだ残っている。ただ、シリアでイスラム過激派に誘拐されたと見られる日本人ジャーナリストの命が、この採決によって、縮まったのは確実だろう。それがとても心配だ。

 日本人ジャーナリストら4人が不明 シリアで誘拐か、と米有力紙
 http://wedge.ismedia.jp/articles/-/5193

そういう懸念がある通り、この法案は、国民を守るものではない。イスラム過激派を刺激し、日本人をテロの標的にする。安部政権は後藤さんが誘拐されている時も、テロリストを刺激する言葉を中東でわざわざ喋って、その結果、後藤さんは殺された。ある意味、自分の意見のためならば、他人の命などどうでもいいのが安倍晋三の行動からわかる。そういう人間に戦争ができる権限を与えてしまったら、どういうことなるか背筋が凍る思いがする。また、そういう人間が国民の安全の為に安保法制が必要だと言っても、全く空虚にしか聞こえない。

しかし、シュプレヒコールの内容が、安保法制反対「戦争反対」から、安倍倒閣「安倍辞めろ」に変わった時、思ったのは、日本国内の様々な反対運動を安倍倒閣という1つのベクトルに収束できる可能性が見えてきた。消費税、TPP、原発、残業代ゼロ、GPIF問題など、安部政権は様々な方面から非難される政策を展開している。これらの反対運動を1つに束ねれば、より大きな倒閣行動になり、それらは落選運動になって、自民党を滅ぼしにかかる。政権交代の流れが生まれると思う。特に注目なのが、この国会前のデモに参加した共産党の志位委員長の言葉で...

  • 「野党は今日の朝の党首会談で、もう一つ大事な確認をやったんです。それは今後どういう事態になろうとも、これまで野党として党首会談、衆議院段階で2回やったんですね。参議院段階で3回やった。こんなに野党党首会談やったことないですよ。そのぐらいやってきたのは皆さんの力が後押しをしてくれたから、野党の結束ができたんですね。この野党がせっかく作った野党共闘、どんなことがあろうとも、今後も発展させることを皆で確認しました。日本の憲法に則した、平和主義と立憲主義と民主主義を守るために今後も結束してやっていこうということを確認したことを報告したいと思います。」

...という言葉、今まで共産党は、他党と選挙協力をしなかったために、野党の票が割れて与党が勝ってしまったが、この言葉は、それを覆した。覆す可能性を示唆するものである。そう言う意味で若者の運動は、政党をも動かした。票が割れなければ合計得票数で勝る野党が有利であり、勝ち筋が見えてくる。つまり、政権交代の可能性が見えてくるのである。

多分、そこが日本の明日への流れとなるだろう。それが今ではないのが残念だが、学生たちの運動は、社会にインパクトを与え、全国の市民の間に認知されるという一定の成果を挙げた。今後はその認知の幅を広げ、より大きなうねりを作って政権交代を目指す事になるだろう。私は彼らに悲観していない。なぜなら、彼らはやるべきことをやっているし、実際、それに呼応するメディアも政党も出てきている。そして、何よりも、それに動かされているのが、普通の人々なのだ。限られた特別な人ではない普通の人々が安部政権の政策に反対している。このことが今後大きな意味を持つ事だろう。そう自分は、国会前の若者達と、そこに集まった普通の人達を見ていて思った。