これからの道路は白くなるかもしれない… 従来の黒いアスファルト舗装ではなく、白いコンクリート舗装で道路を作るセメントが採用され始めている。
朝日:コンクリ道路、新技術で普及なるか 固まる時間短縮
http://www.asahi.com/articles/ASH704G5ZH70ULFA01S.html
従来、固まるまで2週間ほどかかっていたが、セメント協会が新開発のセメント「1DAY PAVE」(2009年開発)で1日で固まるという。コンクリートの方が強度もあり、硬くて傷みにくいうえ、長い目でみれば費用も少なく済むという。
昔、設計会社にいた頃、道路の設計で、アスファルト以外に他の部材を積層していた。当時はコンクリート一層にすれば、多層にしなくても強度もあるし長持ちするという話を聞いて、「何でそうしないんですか?」と聞いたら「コストがね」と聞いた時のことを思い出した。「コンクリートってアスファルトより、そんなに高いんですか?」とも聞いた気がするんだけど「それ以外の所が高いんだ」みたいなことを聞いた気がする。あれは、工期の事だったんだなと思った。
それが1日で固まるので、道路の設計も簡単になるんだろうなと思った次第。アスファルトは石油から生成されるので、国内素材ではないが、セメントに使う砂利や石灰などは比較的、国内で自給できる素材であり、そういう意味で、道路の自給も出来ると感じた。
コンクリートで思い出したのはローマ水道で、2000年たっても現存している。
ローマ水道:フランス ポン・デュ・ガール
Wikipedia:ローマ水道
インフラ建設の手本といえるものだろう。そういう意味で、コンクリートの道路は面白かったが、従来のポルトランドセメントのようなものだとしたら30年位でボロボロになると思うので、もっといいものを作るとしたら2000年以上持つローマン・コンクリートで、1日で固まるというセメントができたらいいなと思う。
あと、思い出したのがローマ街道、石畳で出来た道路が、今でも使われている。コンクリートの理想は、何千年も存在し続ける石を再現することで、基本は人工石技術であり、昔の技術の方が製造時のエネルギーが少なく、長持ちするということなので、古いものに負けないように1日で固まって、2000年使えるセメントでも開発して、ほんとうの意味で進歩したセメントを作って欲しい。出来るのにヤラないだけなんだと思う。エネルギーや資源を節約し、世界の人々を豊かにしようと思ったら、やはり、今のような長持ちしない上に環境に優しくないコンクリートではなく、少ない資源やエネルギーでできるだけ沢山の人が豊かになれるようなものを使うべきだと思った。