SKY NOTE

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動物実験は不要になるマイクロチップ型人工臓器

2015年6月、ハーバード大学ワイス研究所が開発した人工臓器チップは、人間の生きた細胞の組織構造を真似て、理論上、全ての臓器の機能を再現することが出来、医薬品のテストや有効成分の特定、製造コストが飛躍的に下がるという。

1.動物実験よりも安く、培養細胞よりも精度が高い

  • 従来方法
  • ・培養細胞を使う方法
    • 培養細胞では、体内の細胞とでは動きに違いがあった。
  • 動物実験
    • より詳しい内蔵や組織の反応を見ることができるが、人間とは違う反応を見せることがあった。
  • 今回の方法は、より詳しい人間の臓器の動きと同じ環境下でテスト出来る上に臓器の反応を見ることが出来るというのが特徴らしい。
  • つまり、人体による試験などは、将来的に、このチップで安全が確認された後で行うという形になるだろう。精度の高い実験が可能になるので、もしかしたら、漢方薬などの効能の原理なども解明されるかもしれないし、原因不明の病気の正体を見つけることが出来る様になるだろう。そして、比較的に低コストで病気の原因が解明できる可能性が出てくると考えられる為、患者数が少なくて、治療薬が開発できない珍しい病気に対しても、薬を開発できる可能性が出てくるだろう。眼病など、人体サンプルが得られない部位の治療も飛躍的に向上するだろう。


2.チップを連結させて人体を再現できる

  • さらに、この臓器チップを連結させて、同時に反応を見ることが出来るという。まだ完成はしていないが、心臓、肺、腎臓、肝臓、骨など、それぞれを再現できるようになる予定。これによって人間の体全体を観察することが出来るようになるということ。
  • ということは、臨床試験が大幅に簡略化出来るという事を示していると思う。薬の開発スピードが飛躍的に向上し、医療の進歩を加速するだろう。

3.個人に合わせた薬品が製造可能に

  • 薬品などの人体への影響をより正確に知ることが出来、個人の細胞ごとの反応も確認することが可能になる。皮膚チップを作れば、どんな化粧品を使用すれば肌にいいのかもハッキリ分かるようになるという。

まとめ

  • この研究は、ノーベル賞級であり、医療の進歩を飛躍的に加速するだろう。様々な人体のメカニズムが、このチップを介して理解されるようになり、このチップとスーパーコンピューターによるシミュレーションモデルとAIの組み合わせによって、将来的にスーパーコンピューターによって、その人にあった最高の薬を算出し、医療がものすごいスピードで進歩するだろう。恐らく数十年後には、治らない病気はないという位にまで進歩する可能性がある。このチップで得られた実験データを元に作ったシミュレーションシステムに量子演算チップで計算すれば、さらに無限の組み合わせを瞬時に計算し、すごい薬が生まれるかもしれない。とにかく精度の高いデータが、簡素な仕組みで手にい入るという点で、医療に革新をもたらしたといえる凄い研究だ。これは、科学史に残る素晴らしい成果だ。文句なくノーベル賞がもらえるレベルだ。50年後には、人類は病というものに対して勝利しているかもしれない。
  • 自分が子供の頃、IC(集積回路)が開発されて、半導体技術が急速に進歩し、今のインテルなどが生まれたわけだが、このチップは正に医療界のICというべきものだ。これから、どんどん進歩していく分野になるだろう。私が老人になる頃くらいまでには若返りの薬も作れているかもしれない。そういう時代が来る可能性まで考えさせられてしまうほど、ポテンシャルの高い研究だと思う。その内、医療界のインテルの様な企業が現れ、細胞を登録するとオーダーメード薬のデータが提供され、そのデータそのものに人々はお金を払う事になるだろう。そういう時代になっていくと考えられる。