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HBM採用「Radeon R9 Fury X」AMDから649ドルで発売

高速データ転送バス規格HBM1を採用した初の製品がAMDから登場した。その名も「Radeon R9 Fury X」だ。HBM1は、メモリを積層して、バス幅が1024bitという広帯域データ転送バスです。その速度は500GB/s

 649ドルからのハイエンドGPU「Fury X」の仕様が公開
 http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20150625_708697.html

これが待たれていたのは、HBM規格を使った初のGPU製品ということ、従来の技術はGDDR5というもので、1pinあたり5.2Gbpsで512bitなので、332GB/sの転送速度になり、それに比べると、1.5倍程度の転送速度を持つ事になる。ただし、来年にはHBM2という規格が採用された製品がNVIDIAから登場する。これは1TB/sという性能
      
    Maker GPU DataRate
 2014.1 AMD R9-290x 332GB/s(GDDR5 5.2Gbps×512bit)
 2015.6 AMD R9-390x Furry 512GB/s(HBM1 1GBps×4096bit)
 2016.? NVIDIA 1024GB/s(HBM2 2Gbps×4096bit)

HBM1規格 製品化:2015.6
 使用メモリ :2Gbit品
 メモリ積層数:4層
 転送ビット幅:1024bit
 1ピンあたりの転送レート:128MB/s
最大メモリモジュール数:4
 最大転送速度:512GB/s(128MB/s×1024bit×4モジュール)
 最大容量:4GB/s(2Gbit:0.25Gbyte×4層×4モジュール) 
HBM2規格 製品化:2016.?
 使用メモリ :8Gbit品(最大)
 メモリ積層数:8層
 転送ビット幅:1024bit
 1ピンあたりの転送レート:256MB/s
最大メモリモジュール数:4
 最大転送速度 1024GB/s(256MB/s×1024bit×4モジュール)
 最大容量:32GB/s(8Gbit:0.25Gbyte×8層×4モジュール)

 4Gamer:Radeon R9 Fury Xがついに発売も即売り切れ。 2015.6.25
 http://www.4gamer.net/games/302/G030238/20150624118/
 
 RADEON R9-390xのチップ写真、周囲に4モジュールのHBMメモリが見える。

広帯域でかつ低消費電力(転送速度あたりの電力消費量がGDDR5に比べて3倍)のHBMを使ったGPUの登場は新しい画像処理技術が実用的なスピードで実現できることを意味する。2016年にはAMDのZenCoreアーキテクチャでCPUにも採用される事が予定されている。

 「Zen」とHBMで大きく変わるAMDのCPUとGPU (2/2)
 http://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1505/08/news058_2.html 

AMDではこれに伴いクロックあたりの命令実行性能を40%高めるという。それはインテルが採用しているハイパースレッディングのような技術を使うようだ。AMDはZENアーキテクチャから、CPUコアやGPUコア、アクセラレータを様々な構成で組み合わせられるよう、内部インタフェースの共通化や最適化などを図るとの事。これにより、ARMコアに最新GPUコアが組み合わされたチップにHBMメモリが繋がった製品などがタイムリーに生産できるようになる。

話がそれたが、なぜHBMの登場が重要なのかというと、これがもたらす膨大な演算性能がAIや画像処理に使われる事が想定されるからだ。例えば、次期iPhoneでは、2眼カメラを採用して3D奥行き情報を演算処理で取り出すと言われている。Appleイスラエルの画像センサ企業のLinX社を買収している。こういう処理は負荷が大きく、快適な動作には大量のメモリスループットが必要で、しかも、低消費電力じゃないと携帯機器で使えない。HBMは、そう言うニーズを満たす。HBM1は、最大容量が4GBなので、PCのメインメモリには少ないが、HBM2規格の最大32GBであれば、PCのメインメモリで使える。コア数を増やして、並列動作させるトレンドが始まるだろう。CPUとGPUを統合したチップにHBMが繋がっているPCが数年後には普通になっているだろう。ちなみに内の6年前のMac mini 2009は、メモリ転送速度が16GB/s、1TB/sは、その64倍だ。つまり、64倍の処理がやろうと思えば出来てしまう。AIや3D映像などで人々の生活を変えていく、その未来が明るいものとなるか、暗いものとなるかは、神のみぞ知る。AIを富裕層の利益追求のために使えば、多くの人が失業する。それに対して、労働時間の短縮に使えば、多くの人の休みが増えて快適な暮らしが約束される。TPPの交渉権限が議会からオバマ大統領に移譲される現実からは、暗い未来の方に世の中が傾いていると言わざる負えない。だから、新しい技術を素直に最近喜べない。しかし、2017年にはヒラリーが大統領になると言われ、彼女は自著でTPPに反対だと言っている。故に、まだどう転ぶかわからない。交渉が長引いて、大統領が変わったら、TPPそのものが破談になる可能性もわずかだが残されて入る。そしたら、この技術は、人々のために使われて、素晴らしい物になるだろう。