SKY NOTE

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フジテレビの経済ニュースの嘘 ミクロとマクロの混同による騙しのトリック

フジテレビのワイドショーを見ていると、詐欺の手法がオンパレードで閉口した。今日は物価高について述べていた。

1.最初は値上げの事実を提示して信用や共感を得る。
2.次に個別理由で全体の問題を打ち消す。

  • 「〜ですが」と言って、悪いところばかりではないと値上げをして成功した企業を紹介する。しかし、これは個別の成功例であって全体的には値上げによって多くの人が困っている事実をあたかも、値上げが良いことかのように印象を操作する。

このトリックは、詐欺師がよく使うテクニックで、今現在、皆が損をしているのに、個別的な成功例をあたかも全体に波及するかのように見せかけて、これから得をするんだと思わせることで、他人に損をさせ続け、自分は利益を得るというものだ。

それをテレビが公然とやって、視聴者を騙しているのには閉口した。フジテレビも落ちたものだな全くの嘘八百で三流もいいとこである。視聴率が落ちるのももッともだと思った。主婦は、そういう嘘にだまされない。入ってくる給料以上に物価が上がっていることは分かっているからだ。

大企業に利益が行けば、それが中小企業に流れていく、トリクルダウンという考え方があるが、それは国連も「統計的にそんなものはない」と断言するほどで、実際は、何が起きているかというと。消費税と円安による物価高と、企業の内部留保と配当金の増加なのである。

トリクルダウン詐欺

法人企業統計(2013年)PDFの5ページ目
Home:http://www.mof.go.jp/pri/reference/ssc/results/index.htm#01
PDF:http://www.mof.go.jp/pri/reference/ssc/results/h25.pdf

内部留保の毎年の積み上げ額が増大していることが分かる。
2013年
 配当金 :14兆4002億円
 内部留保:23兆1878億円

現在の不景気は、消費税を原資とした法人税減税という実質的な黒字企業に対する補助金によって、企業の貯蓄が増大し、実態市場にお金が回らなくなり、GDPが下がることで、人々の生活が苦しくなっているのである。中小企業は人件費を切り下げて、大企業のコストカット要求に応じることで、何とか経営をしていっているのに対し、大企業は、それで得た利益を法人税減税という形で減税をしてもらった上に輸出企業に至っては戻し税なる消費税の還付金までもらっている始末である。その状況を示したのが以下の図である。

日本の搾取の構造

このように利益が大企業に偏っていき、その利益に対する課税が法人税減税によって減っているために、どんどん大企業に富が溜まっている。すでに内部留保の総額は300兆円を突破したという。莫大な額である。もし、この内の100兆円でも課税によって実体経済に流れば、GDPは100兆円増え600兆円になり、それによって生じる利益によって、非正規がなくなり、経済全体が潤う。そして、それは適切な租税処置をすれば永続する。そんな馬鹿なと思うかもしれないが、そうなのだ。一般的に私達がお金というとミクロレベルの個人のお金の感覚で捉えがちで、お金というのは一度つかってしまうと、なくなってしまうものと考えてしまう。御用マスコミは、この庶民感覚を利用して嘘をつく、社会全体で見ると、誰かの消費は、誰かの仕事になり給料になり、お金がぐるぐる回っているのである。これをマクロ経済という。このぐるぐる回るお金の総額のことをGDPという。つまり、お金が動いて、ものやサービスになった総額がGDPなのである。大体、GDPの4割が給与になると言われており、この額の増大は、私達の給料の増加を意味する。しかし、これが貯蓄になってしまうと、ものやサービスにならず、GDPに加算されない。つまり、私達の給料が減ってしまうのである。同じ100兆円でも貯蓄される100兆円と、市場をグルグル回って毎年100兆円分のGDPを嵩上げし、人々の給与水準を上げて消費されるお金では全く違うのである。日本国内をぐるぐる回って還流している限り、このお金は個人間で減っているように見えても、社会全体では減らないのだ。これがマクロ経済なのである。だからこそ、300兆円という内部留保に5%課税して、毎年15兆円取り崩し、実体経済に回すことでGDPを増やす政策が必要なのだ。