大成建設は、太陽光発電向けの簡易斜杭基礎「T-Root」を開発したと発表した。
杭を斜めに打ち込む太陽光発電向けの基礎、大成建設などが開発
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20150601/421121/
太陽光発電向けの簡易斜杭基礎「T-Root」
特徴は、短工期・低コストだという。樹木の根が(Tree Root)地中に広がる構造を応用し、4本の交換を地中に斜めに打ち込み、それをまとめて、基礎の土台とする。低コストなのは、小口径の細い鋼管が使えることで、外力に対して大きな抵抗力が得られるという。
これのいいところは、従来の杭基礎では難しかった水田跡などの軟弱粘性の土地への適用が可能だという点、杭はハンディー型の電動ハンマーで打ち込むため、重機が使えない建築物の周辺、狭い土地、傾斜地などにも使えるという。コンクリート基礎に比べて施工に要する工程が簡易で、短工期で施工できる。容易に撤去でき、台座と杭基礎は再利用できる。
現在、日本には休耕田が100万haあるといわれ、そういう軟弱地盤に低コストで太陽光発電パネルを設置できるというのがいいと思う。最近、平面太陽電池では、ペロブスカイト太陽電池という低コストな有機薄膜系の太陽電池が発電効率15%を達成した。別の研究室では発電効率20%を越えたという報告もある。
物質・材料研究機構、ペロブスカイト太陽電池で効率15%、世界初の公認記録
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20150510/417541/
この太陽電池は、安くて高性能で今年中にも実用段階に入るというもので、材料費がとても安い。うまくいけば7円/kWhも夢じゃないとのことで、そういう太陽電池と、こういう低コストな施工技術が日本の100万ヘクタールと言われている休耕田に設置されれば、日本の電力問題は一挙に解決するだろう。