SKY NOTE

skymouseが思った事考えた事を記したもの

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「KY」よりも「KI」がいい。

KYという言葉は、「空気読めない」の頭文字の略だそうですが、私にはこう聞こえます。(自分達の話を)「聞けよ」「聞いてよ」(KikeYo、KiiteYo)の略ではないでしょうか?実態は、空気ではなくて、単なる自分達の意見の押し付けに過ぎないと感じます。そう考えると傲慢な言葉ですよね。

この言葉の問題点は、その裏にある傲慢さを肯定してしまっているところです。空気という集団心理の押し付けによるマイノリティの排除になりかねない価値観です。ある意味、自分たちの価値観の枠の中でしか考えられない井の中の蛙のような発想なのです。昔の言葉で言えばタコ壺といえるかもしれません。つまり、KYという言葉は自分たちの価値観の枠の中というクローズドな世界で成り立つ言葉なんですね。

そこで、オープンな略語を私は考えてみました。なぜ、これを考えたのかというと、先日、大手家電量販店の冷蔵庫売り場に行き、ほぼ全ての冷蔵庫の出来の悪さに閉口したからです。お客様の声をまるで聞いていない傲慢不遜な設計が、実際にモノを見た瞬間に分かりました。そこで、そういう価値観にNOというべく、新しい言葉を考える必要があると思ったのです。

メーカーの製品を見て思ったのは、まず、お客様にメーカーが思っているような使い方を強制する設計でした。本来、製品とはお客さまのニーズを汲み取り、お客様に合わせて設計するものです。しかし、私が見た冷蔵庫は違いました。メーカーの設計した通りにお客様が使うことを強制するものだったのです。いたるところに、その兆候は見て取れました。それは技術者同士のタコ壺的な価値観で作られた製品のようにも見えました。

彼らはお客様の声を全く「聞いていない」のです。私は、これを「KN」と名づけました。つまり、「KiiteNai」の略です。私は否定するべき価値観を表すものとしてまず、人の話を聞いていない傲慢な態度を批判する言葉として「KN」という言葉を考えました。

次に、この言葉の反対の意味の言葉として、人の話を「聞いている」という意味の「KI」(KiiteIru)という言葉を考えました。この言葉は日本語の敬愛という言葉とも読めるので、それと通じる考え方と思ってもらってもいいです。

私は単に自分達の価値観をただ押し付けるような「KY」という乱暴な言葉ではなく、また、メーカーの様にユーザーの声を全く聞いてない様な「KN」な価値観ではなく、人の話に対し、オープンな姿勢で聞いている「KI」こそ重要な価値観だと思うのです。

 ×:KY(聞けよ),KN(聞かない)
   →他人に要望ばかりしていて自分から何もしない受動的な姿勢
 ◯:KI(聞いている)
   →自分から人の話を聞く能動的な姿勢

なぜ、それが重要なのか?それは、シャープを見ると分かるのです。シャープは技術力が優れているメーカーですが、経営が傾いています。なぜかというと、高付加価値品が作れないからです。でも実際には、彼らの技術力からすれば、作れるのです。しかしながら、シャープには、お客様の声を聞く姿勢が足りないところがある。つまり、ここで言う「KN」な製品や一方的に自分たちの価値観を押し付ける「KY」な製品がある為、高付加価値品が作れていないのです。高付加価値品とは、言うなれば、お客様の声を高い次元で聞き、達成している製品と言えます。しかしながら、シャープの製品の一部には、技術者の独り善がりとも言うべき製品がいくつかあります。それが技術力があるのに、お客様の心を汲み取れない原因だと思うのです。そこで、彼らが変わるにはどうしたらいいかと考えると、まず、傲慢な姿勢を可視化する言葉が必要ではないかということで、KNという言葉を作り間違った価値観を否定し、その上で、その反対の正しい価値観として「KI」という言葉によって意識改革をする必要があると考えたのです。

これは、シャープのみならず、日本メーカーの多くの製品に共通することなので、そういう傲慢さを戒め、謙虚になるための言葉が必要ではないかと思ったのです。「KY」という乱暴な言葉が普及できるのであれば、もっと丁寧に人の話を聞くための言葉があってもいいじゃないかと思うのです。そのためには、聞いていない姿勢を戒める言葉もあっていいだろうし、聞いている事を賞賛する言葉があってもいいと思うのです。

使い方は、「これってKNな製品じゃないですか?」と言って、お客様の話を聞いていない独善的な製品を批判できるようにしたり「いいね、これはKIな製品だ」と褒めてもいい。そういうオープンなコミュニケーションが出来る言葉があってもいいじゃないかということで「KY」よりも「KI」ということなのです。そして、それが出来れば、恐らくはシャープも経営が改善すると思います。元々技術力があるのですから、あとは、お客様の話を聞いて製品化できればいいだけのことなのです。私はそれは、価値観の問題であると思いました。良い物を作り、高く評価されることで、信頼を勝ちえることになり、それがブランドに繋がる。ブランドとは、いかにお客様の声に耳を傾けてきたかという事でもあると思うのです。

そして、ブランドがあるからこそ、高く売れる。値崩れしない。信頼があるから、そういうわけで、自分は造語によって意識改革をしたらどうかと考えました。つまり、時代は「KY」ではなく「KI」です。(笑)