SKY NOTE

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後藤健二さん「私が生きるために残された時間は、24時間しかありません」

日本時間1月27日深夜23時頃、ISISと見られるところから、動画が発信された。それによると、ヨルダン政府がサジタ リシャウィ死刑囚を釈放しないと、後藤さんの命は、あと24時間らしい、つまり、今日の28日の23時に要求が呑まれないと後藤さんは殺害されるらしい。

 後藤健二さんの新たな画像・音声がネットに
 http://toyokeizai.net/articles/-/59138

東洋経済に、ISISの声明の全文訳がのっているので、それを引用したい。朝日新聞では日本語字幕動画もある。(朝日新聞記事)

  • イスラム国 ISISの人質 後藤健二氏 最新動画 私には24時間しか無い
  • 2015/01/27(日本時間1月27日23:00頃)

私はケンジ・ゴトウ・ジョウゴです。日本国民、そして日本政府の皆さん。これが私の最後のメッセージになると言われています。また、私の解放を妨げている障壁は、今や、ヨルダン政府がサジダさんの引き渡しを遅らせていることだけだとも言われています。

I'm Kenji Goto Jogo. To the people of Japan and the Japanese government. I've been told this is my last message and I've also been told that the barrier obstructing my freedom is now just the Jordanian government delaying the handover of Sajida.

全ての政治的圧力をヨルダンにかけるよう、日本政府に伝えて下さい。残された時間はもはや非常に短くなっています。彼女のために必要なのは私です。これを理解するのが、何故それほど難しいのでしょうか。彼女は10年間、囚人でした。私は数カ月間拘束されているだけです。彼女と私の交換です。ヨルダン政府がこれ以上時間を引き延ばせば、彼らのせいでヨルダン軍のパイロットが死ぬことになります。それに続いて、私も死ぬことになるでしょう。

Tell the Japanese government to put all their political pressure on Jordan. Time is now running very short. It is me for her. What seems to be so difficult to understand? She has been a prisoner for a decade and I've only been a prisoner for a few months. Her for me, a straight exchange. Any more delays by the Jordanian government will mean they are responsible for the death of their pilot which will then be followed by mine.

私が生きるために残された時間は、24時間しかありません。パイロットに残された時間はさらに短いのです。どうか、私たちを見殺しにしないで下さい。先延ばしにしようという駆け引きがこれ以上続けば、私たちは二人共殺されてしまいます。ボールは今、ヨルダン側のコートにあるのです。

I only have 24 hours left to live and the pilot has even less. Please don't leave us to die. Any more delaying tactics will simply see both of us getting killed. The ball is now in the Jordanian's court.

恐らく、ISISの声明によれば、ヨルダン政府が先延ばししようとすれば、後藤さんは殺されるという。恐らく湯川さんのように容赦なく、後藤さんを彼らは殺すだろう。ISISの殺害方法は、YouTubeで見たが、首を切って、その人の胴体にのせるというものだ。非常に残忍で、これを紹介するべきかと悩むほどのものだった。これまでの彼等の行動から見ると、彼等はイスラム系によくある面子と体面を重視する傾向があり、2億ドルの要求を取り下げて、仲間の釈放を要求してきた。恐らく引き伸ばしは出来ないと思われる。もし、それが出来ていたら、湯川さんは死んでいない。つまり、ネットで引き伸ばしが出来るかのように言っている人がいるが、正直いって、その望みは薄いと言わざる負えない。

ISISのような存在が無茶苦茶なのは分かるのだが、そのよう人達にまともな道理を求めること自体が間違っているので、それを無茶苦茶と言っても始まらない。しかし、同時に相手が体面や面子を重視する人間たちなのは分かっているので、その面子を潰さないようにしていれば、殺害の口実を与えること無く、安部総理は中東歴訪から日本に帰ってこれただろう。しかし、安部総理のやったことは、その逆だった。ISISとの敵対関係を煽ってしまって現状に至っている。

彼らが要求しているサジタ・リシャウィ氏とは、何者なのかというと、イラクアルカイダの指導者と言われ、アメリカ軍によって殺されたザルカウィ容疑者の兄妹とのこと、要するにアルカイダの指導的な立場にいた人間との事。

 サジタ・アル・リシャウィとはなにものなのか?
 http://save-the-earth.com/sajita/

なぜ、そんな大物が捕まったのかというと、2005年ヨルダンの首都アンマンで起きた爆破テロ事件で、結婚式場の両脇に立って夫と一緒に自爆テロをしようとしたが、起爆に失敗し、ヨルダン政府に拘束されたという。この結婚式場というのは、恐らく、2002年7月のアフガンにおける米国の誤爆で結婚式場を空爆されて亡くなった人への報復という形をとっているのだろう。48人の民間人死者の内、大半が女性と子供だったという。当時、これは世界に報道され米国でも問題になった。(攻撃対象がアメリカではなくヨルダンになっているのは、アメリカを攻撃するのは難しいので、アメリカの仲間の国であるヨルダンが攻撃対象とされたとみられる。ここが重要な所で、今回、日本はISIS「十字軍に加わった」と言われたので、ヨルダンと同様に攻撃対象となったという事)

 アメリカ、アフガンの結婚式爆撃を正当化 2002年9月7日
 http://www.jca.apc.org/afghan-women/Special/WEDDING_BOMB.html

ここで分かるのは、テロリストも命がけでやってきている事と、彼等なりの大義というのがあることが分かる。つまり、彼等独自の面子や大義があり、それに基づいて行動する。そういう意味で言えばヤクザに似ている。サジタ・アル・リシャウィは、女組長といったところかもしれないが、それが自ら命がけで報復攻撃をするという事で、ある意味、象徴的存在かもしれない。体面を重んじる彼等からすれば、重要な存在なのだろう。

引き伸ばしをしようとすれば、後藤さんは恐らく殺される。湯川さんが殺された事から見て、その可能性が高い。釈放を要求されているサジタ・アル・リシャウィは、911の時に重要な仕事をしたというが、今までの情報から見ると、命がけで報復する怒りに燃えた危ない女性ということ位しかわからない。

911で重要な仕事をしたというのも、それが具体的に何なのかわからないので情報としては、確度の高いものとは言えない。曖昧に濁されるのは、それがバレるとよくないことか、それとも、何らかの意図があるので、用心して聞かないといけない。

額面通りに受ければ、アルカイダ系のテロリストであり、彼女を釈放して想定されるのは、海外テロである。恐らく、今回の事件で、その筆頭に上げられるのは日本となる。それも恐らく東京で行われると想定される。しかし、そのように想定させるために、CIAが未確認情報として流しているのかも知れないし、そこら辺は用心して聞かないといけない。確認のためにもうちょっと調べないといけないと思うが、とにかく時間がない。

とにかくISISがあるかぎり、どっちにしても危険であり、彼女一人を釈放しても、危険度の総量が変わるわけではないと思う。そう考えれば、ヨルダン政府は彼女を釈放し、一旦彼等の面子を立てて矛を降ろしてもらうのが、妥当かもしれない。そして、その後、ISIS空爆で倒せば、いいのかもしれないと自分は思った。しかし、空爆で倒しても、関係のない市民を殺せば、それが更なる報復を産んで、新たなISISが生じることになるのだが…。

要するに、誰も殺さない方向に全てを丸く収めないと、この戦いは終わらない。そして、それは、とても困難である。ここまで状況をこじらせた発端は2003年のイラク戦争にあり、今からではどうにも出来ないが、武力によって物事を治めることが出来ないことが分かるだろう。報復の連鎖を生むだけで無意味だ。