SKY NOTE

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グローバル経済否定論 無謀な戦いで疲弊するなかれ

自分がグローバル経済について否定的なのは、世界に出て行けば、日本は勝てるという安易な夢想を持っていないからである。古いとか、新しいとかではなくて、状況がとても厳しいことを知っているからこそ、無謀な戦いで疲弊するべきではないと言っているのである。言うなれば、朝鮮へ出兵した秀吉を諌める黒田官兵衛の心境に近いものがある。

何が問題なのかというと、まず、コスト競争において人件費から何から、日本は高コスト体質である。そして、そのコスト体質を途上国並に改めようとすると、発展途上国並みに国内経済が縮小してしまう。それでは本末転倒なのだ。かといって、資源やエネルギーを他国から20兆円くらいで調達しているこの国にとって、輸出は重要ではないかというのだが、その点については、集光型太陽光、バイオコークス、風力、地熱と電気自動車のバッテリを組み合わせれば電気と石油1000億L分の動力エネルギーを電気モーターに置き換えれば何とかなりそう。これらの設備を導入する移行期間を20年として、年間貿易赤字を10兆円とし最終年を輸入しなくて良くなる水準とし20年間で100兆円、これは2014年、安倍政権が通貨発行した60兆円と大して変わらないコスト、この額と、日本のGDP470兆円の中の個人消費260兆円を貿易競争力をつけるために人件費を1/3にしたとすると、1年間だけで180兆円の内需が失われる。

どうそろばんを弾いても、国際競争力をつけるよりもエネルギーを自給したほうが得なことが分かる。まず、国際競争力に対する信仰をやめよと言いたい。ちゃんと算盤を弾いて、現実に立ち返るべきだ。

再生可能エネルギーや水インフラの事業を立ち上げ、貿易赤字をこれ以上増やさないようにしながら、徐々に外国の資源に依存する体質を改めていく、それが強かな経済運営だと思う。これならば、内需を毀損することなく、外需もそれほど減らさず、その上で経済を安定的に成長させることが出来る。ただ、外国へ出て行けばいいというのは、日本が発展途上国だった頃の話だ。昔はああだったといって、過去の幻想にとらわれず、現実を見定める事が大切だ。