SKY NOTE

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胃痛と政治腐敗

昨日、眠れなかったので、うどん作ってすぐ寝たら、起きたら胃痛がひどくて、午前中は痛みでうずくまってた。うぅ。昼ごろから痛みが多少、治まって、飯も食えるようになったが、夜になってまた痛みだして、炎症を抑えるために、にがりや、胃酸を中和するために重曹を飲み、一段落してブログを書いている。

痛みをこらえながら、日本の民主主義について考えていた。どうして、日本の民主主義がこんなに酷くなるまで気づかなかったんだろうと、腹痛がこんなにひどくなるまで寝ていられた自分について考えると、私の中の民主主義も3.11までは眠っていた。眠っている間に酷い状態になっていた。

思えば、政治なんて他人ごとだった。自分の周りの生活がそれほど酷くなかったから、これほど基本的な部分が壊れているとは思わなかったのだ。自分の国は発展途上国に比べて民主主義が機能していると思ったし、そこそこの経済を維持できていて、人権も守られ、食品の安全基準もある程度しっかりしていると思っていた。だが、それが3.11後、脆弱に成っていた民主主義を畳み掛けるようにして崩れ去った。安全基準は、いとも簡単に変更され、計測基準も統一しないし、安定した数値を得るために必要な台数の設備すら導入しないというデタラメさ、自分の国はこんなに酷い国だったのかと思うほど、杜撰な状況を目の当たりにして、愕然とした。同時にそれを主要なマスコミが報道しないという。ジャーナリズムの風上にもおけないような状況が展開して、なにがこの国を、ここまでダメにしているのかと考えざる負えない。

今、日本で起きているのは「相手がちゃんとやってくれているだろう」という同族意識からくる油断、野球で言ったら、守備範囲の中間に落ちてくるボールをお互いが取ってくれるだろうと思って、落としてしまう状況に似ている。私がこの状況に気づいたのは、集団をあまり信じておらず、同族意識が比較的希薄だったからといえる。そんな私でも3.11まで気付かなかった。興味がなかったからである。私はハイテクに興味があって、政治などは興味がまるでなかった。だが、3.11以後、市民の安全を守る基本的前提を原発事故を境に次々と破っていく国を見て、考えが変わった。誰も責任を取ろうとしないで、自分の立場を守るために、沢山の人達の安全を無視するという。従来自分が持っていた真面目な日本人像から遥かにかけ離れた現実に対し、それを伝えるはずのジャーナリズムまでも機能しないという体たらくさ、あまりにも酷すぎる。

しかも、基本的人権を守るための前提である憲法を解釈で大幅に変更し、平和憲法と周辺国を工業的に支えることで生じる日本の戦略的安全保障、民主主義を守るための言論の自由、それらが、安倍政権によって尽く破壊されている中、マスコミの機能不全が、それを放置し、日本という国の根幹から、ガラガラと音を立てて崩れ去っていく音を毎日、ニュースで聞いて、何がこんなに日本を機能不全にしているのだろうと思った時、腹痛が酷くなった状態を思い出した。腹痛が酷くなるまで私は寝ていた。つまり、痛みをまるで感じなかったのだ。自分が痛みを感じるまで、これほど深刻な事態になっているとは気が付かなかったのだ。

恐らく、従来と何が違っているのか、その痛みが生じるまで他の人達も気づかないのではないかと思う。私もそうだったから、私が気づいたのは、安全を守る前提、基準、データ、これらを国という公的機関が無視し始めたという事がきっかけだった。具体的にはSPEEDIの凄まじい量の被曝量だった。あのmsvクラスの数値を見た瞬間、この国には、国民の安全を守る意志がないと悟った。(1msvが年間で安全が保証される被曝量)

  • 最外周のオレンジ色:ヨウ素131の被曝量が100msv
  • (年間許容限度量1msvの100倍の放射性物質がたった12日間の間に広がった)

この情報はマスコミも伝えているが、単にそれを伝えるだけでなく、それがどういう意味があるものなのか説明することも重要で、この点で多くのマスコミがサボタージュしている。追求されても、報道はしましたと言い訳ができるんだが、重要度のレベルに応じて報道しないと、危機を回避できない。実際、福島の子どもたちの104人(30万人中)が放射性ヨウ素131が原因とみられる甲状腺がんにかかっているか疑いありと診断されている。3.11前の日本の子供の甲状腺がんは100万人あたり1〜3人だった。

責任から逃れるために危険な水準の放射線量の地域を安全だとしている。もっと酷かったのが、アベノミクスの60兆円もの通貨発行で得た資金を、原発事故の賠償や移住経費に使わず、株屋という泥沼にブチ込んだこと、株式市場のことを知っていればわかると思うけど、毎日兆単位の金が行き交う市場では、60兆円つぎ込んでも、株価が上がるのは一時的であり、恒久的なものではない。実態のない株価上昇は数ヶ月で下がる。そんなくだらない、あぶく銭に60兆も使う。しかもその金の殆どは、株主の配当金や企業の内部留保利ざやに変わり、庶民の景気にはほとんど効果が無い。国民の安全よりも数カ月程度の株価上昇の為に60兆も使うバカバカしさ、凄まじく馬鹿げている。

常識という基準を持っていれば、何から何まで、狂っているとしか言いようが無い。しかし、その狂った発想を説明しようと思えば、一つだけ思うことがある。それは、世間様を無視すれば、それが出来るということ。そして、その世間様の番人はマスコミだった。不正をすれば、それを糾弾するマスコミが機能してこそ、国が正されるのだ。それがないからこそ、マスコミの腐敗で世間様の厳しさにさらされることのないエリートたちが暴走し始める。エリートを監視し責任を課すジャーナリズムの不在が、この国の最大の癌なのだ。それは民主主義を眠らせてしまう睡眠薬のように機能している。