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御嶽山噴火 2014.9.27

9月27日、11時53分、御嶽山が噴火した。噴煙は4000mと大きく、1979年の噴火時と似ているという。その後、どうやら噴煙は上空10km以上巻き上がった可能性があるとのこと。

 噴煙を上げる御嶽山メ〜テレ提供
 
 http://www.asahi.com/articles/photo/AS20140927001441.html

 気象庁御嶽山噴火
 http://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/tokyo/STOCK/volinfo/VJ20140927123647_312.html

1.現状と被害状況(人的被害)

  • 噴火直後の様子を登山者が撮影してた。
  • この動画は、最大解像度が3840×2160の解像度があるので4Kの鮮明な映像で見れる。噴火直後の非常に緊迫した状況で、大きな噴煙が見えたと思ったら、その後、あっという間に火山灰に飲み込まれているのが分かる。そして、この時、非常に熱かったという。咳き込んでいる声も聞こえる。火山灰は吸い込むと、ガラス質の微粒子が肺の組織に刺さり炎症をおこすので、吸い込むと非常に危険、目に入ると、目の表面に刺さって炎症を起こす。でも、この方たちは避難小屋が近くにあり、助かったという。不幸中の幸いだった。しかし、250人程度の登山者の内、9月29日現在、12人の方がなくなり、心肺停止の方が24人、69人が重軽傷との事。
  • 登山者250人の内...
  • 死亡   :12人
  • 心肺停止 :24人(心肺停止の方が亡くなり、死亡者が増えていく)
  • 重軽傷  :69人
  • 死亡、重軽傷:105人
  • 心肺停止の方は、有毒ガス(硫化水素)を吸い込み過ぎてしまっただろう。

引用
高濃度での暴露を受けた場合には数呼吸で肺の酸素分圧が低下することによる呼吸麻痺を起こし、呼吸中枢が活動できなくなる結果昏倒に至る。この現象は「ノックダウン」とよばれる。皮膚粘膜への刺激性は中長期的な影響となり、気管支炎や肺水腫を起こす。

  • 高濃度の硫化水素を吸い込み、呼吸中枢がやられて、心肺停止ということなのだろうなと思う。動画を見ても噴煙にあっという間に巻き込まれている事から、生きている方が奇跡という感もある。亡くなった方の大半は頂上付近にいた方なので、噴火した瞬間に周囲が高濃度の硫化水素に覆われ、心肺停止に陥ったと思われる。

2.予測はできなかったのか?

  • このような人的被害を起こす噴火を予測できなかったのかというと、フランスの火山学者によれば...
  • 通常、火山活動が活発になるのは短くても30〜40年(の休止期間)後で、われわれも噴火が起きる24〜72時間前には警告が出せる。マグマの動きや微小地震活動が感知され、気温に変化が現れる」しかしながら、噴火の中には数分前にしか予知できないものがあるとの事。こうした予測不可能な噴火については、さまざまな説明が成り立つという。「たとえば、既にできていた裂け目からマグマが1度に噴き出すこともある。これは非常にまれだ」
  • 火山の内部には地下水がたまっていることがある。マグマが上昇すると、その熱で地下水が急速に気化し、圧力鍋のように火山内部で高圧が発生する。この圧力が地表の抵抗力よりも強ければ、岩石が全て断片状に粉砕され、火山弾となって飛散する」こうしたタイプの噴火は、発生前に明確な兆候がなく、噴火に至るまでの火山活動状況の変化も急激なため、特に危険だ。こうしたケースでは、現在の地震感知器では「残念ながらどうすることもできない」とバルダンツェフ氏は述べ、より精巧な機器の必要性を指摘した。
  • つまり、予測できるタイプの噴火と、そうでもない噴火があり、今回は予測の出来ない水蒸気噴火というタイプだったらしい。火山学者によれば1979年の水蒸気噴火(マグマを吹き出さない噴火)に似ているという。マグマ噴火の場合は、山全体が膨張、地震が発生するが、水蒸気噴火は前兆がはっきりしないという。噴火による火砕流は100度以下の火砕流にしては比較的、低温なもの。(低温なのはマグマによるものではなく水蒸気によるものだと思われる)

3.地震の前兆の可能性は?

  • 余地連によると、1979年10月28日の噴火と同程度との事なので、1979年前後の大地震についての資料を探してみる。
  • 1979年10月28日、御嶽山、水蒸気爆発
  • 1980年(昭和55年)
    • 6月25日〜7月 伊豆半島東方沖で群発地震 - 6月29日に最大Mj 6.7
    • 東京都伊豆大島と静岡県熱海市で最大震度 5。
    • 9月25日 千葉県北西部で地震 - Mj 6.0[100]〜6.1[101]
    • 関東地方と静岡県で最大震度 4、死者2人。
  • 同じ年に大きな震度の地震はないものの、前年にM7クラスの大きなエネルギーを持った地震が多数起こっており、それも関東、東北、北海道、東海と、日本の東半分にわたって起きている。このことから、御嶽山の火山の状況は、これらの地域の地震活動が活発になってきていることを示すものとして考えることが出来るのではないかと思う。また、M7と地震のエネルギーが大きいが、震源の深いものが多く、比較的震度が少ないことも特徴としてあげられると思う。
  • 地震の兆候としては、御嶽山の噴火が日本のマグマ活動の活発化を示すものとするならば、警戒が必要と考えるべきかもしれない。
  • 麒麟地震研究所は。地震の前兆現象として現れる電磁波異常を検知して、その波形分析によって地震を予測するというもので、地震が起きる前に電磁波が収束することをもって、大地震の前兆として考えるという地震予知手法を用いて予測している。この予測方法は、地震が大きいほど、予測しやすいとのことです。
  • この予測手法は、北海道大学の森谷教授が編み出した予測手法で、地中の地盤に圧力がかかることで発生する静電気によって、いつもより遠くのFM電波を傍受できるようになる。つまり、このいつもと違う異常な電波を探知することで、静電気の発生している場所が特定でき、そこが震源地というわけだ。そして、いつもと違うというのは、その電波が収束したときというのが、この手法の特徴、それを示す波形。

 

  • 収束するFM電波波形
  • 2011年3月11日収束値のピークに達していることが分かる。
  • この波形観測点を複数配置し、それによる位相差から、震源地を特定し、波形の特徴から地震の規模を推定するという手法である。過去に何度か、誤差はあるものの予測を的中させており、ある程度の制度を持った地震予知手法と思われる。しかし、たまに外すことがある。最近9月18日から10月4日に千葉県沖でM7クラスの地震が起こる可能性を示唆していたものの、波形が元に戻ったため、通常の観測体制に戻ったとのこと。まだまだ、地震予知には、道が長いと言わざる負えない状況のようです。ただ、地震活動はこの所活発になっており、大規模な火山の噴火の前後には、地震が起きているというのは事実ですので、引き続き警戒が必要です。(今回の御嶽山の噴火は中程度なので微妙)