SKY NOTE

skymouseが思った事考えた事を記したもの

Pref..
Speech
STOP
Follow..
QR Code
|◀
▶|
QR
×
voice
volume
0
rate
0
pitch
0

シャープ、低消費電力、高色純度の「MEMS-IGZO」をサンプル出荷

シャープが極小シャッターを開閉することで表示するMEMS-IGZOディスプレイのサンプル出荷を2014年後半から始める。(ということは、既にサンプル生産が始まっているということ?!)用途は、タブレットや車載向けにサンプルを出荷を始め、2016年にはスマートフォンタブレットにサンプル出荷し、2017年に量産に移行する予定という。

 シャープ、次世代ディスプレイ「MEMS-IGZO」をサンプル出荷
 http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20140912_666582.html

シャープのMEMS-IGZOディスプレイのロードマップ
 2014年 タブレットや車載向けにサンプル出荷
 2016年 タブレットスマートフォンにサンプル出荷
 2017年 量産に移行

MEMS-IGZOディスプレイは、微細なメカニカルシャッターの開閉によって輝度を調整し、RGBバックライトを時分割で高速点灯することでカラー表示する次世代のディスプレイ表示方式である。

 MEMS:Micro Electro Mechanical Systems
 
 http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20140912_666582.html

表示スピードは、1秒間に1000回書き換えられるスピードなので、RGBを時分割して333Hz表示ができる。実際、2013年のCEATECで実物を見たが、画質は有機ELに匹敵するほどハイコントラストで色が綺麗であり、同時に、RGB時分割表示タイプは、画面の前で手を振ると虹色のチラつきがよく見えるのだが、全然そういうこともない、これは、人間の目が視認するよりも早く書き換えてしまうため。この高速表示は3D表示に向いている。また、シャッターの開閉速度を抑えることによって表示色数(階調:モノクロや静止画)を制限すれば、消費電力が大幅に下がるという。

 色   :NTSC比120%
 書き換え:1/1000秒(RGB時分割表示で333Hz)
 消費電力:1/2〜1/3(液晶比) 
 耐候性 :-30度〜80度まで正常に表示

従来の液晶ディスプレイに比べ、カラーフィルタを使わないため、色純度が高く、光取り出し効率も2〜3倍と高く、それ故に低消費電力であり、モバイル機器に適している。同時に気温-30度〜80度でも正常に表示できる性能を有しているため、温度変化が激しい車載向けなどに採用が検討されている。

製造は従来の液晶ディスプレイ工場の生産ラインがそのまま使えるという。サンプル出荷に使っている工場は、2005年6月に設立された米子工場(基板サイズ405×515mm:2.5世代/中小型ディスプレイ生産ライン)という。今後は、天理、三重、そして亀山にも展開できるという。

 米子工場 中小型ディスプレイライン
 今後は...
 天理、三重、亀山にもニーズに応じて対応とのこと。
 要するにニーズがあれば大型化も視野に入れてMEMS-IGZOを展開する

このディスプレイは、非常に優れているので液晶を置き換えるものとして期待されている。消費電力が低いとモバイル機器としては有利であり、高速応答性が高いと3D表示に向いている。色が美しいことは画質に影響する。耐候性能が高いと、車載向けに向いている。あと、この方式は、画素の大きさが液晶に比べて3倍なので、液晶と同じ画素数にすると、タテヨコで1.732倍の解像度が実現できる。その点を書いていないということは、まだMEMSディスプレイの高解像度化には、問題があるのかもしれないが、高解像度であれば、4Kのヘッドマウントディスプレイのようなものにも有効だと思う。性能面で液晶を凌駕しているため、量産してコストが下がれば、液晶を置き換える可能性がある。ただ、量産時期が2017年なので3年後という話...まだまだ、液晶にご厄介になりそうだ。その頃には4Kとか5Kとかが当たり前になっていて、RealSenseなどが標準搭載されているモニタも出てきているだろうから、あと数年でモニターの画質、消費電力が大幅に変わるかもしれない。最初はタブレット、次、スマホ、その次、モニタといった感じだと思う。RGBバックライトなので、ブルーライトの問題もGreenとBlueのLEDに改良を加えて対処するようになるのではないかと思う。既にブルーライト90%カットというフィルムがあるということは、LEDに直接、そのフィルムを被せてしまえばいいんだと思う。

 RetinaGuard(ブルーライト90%カット)

実際、その種のフィルタを使ってみたが色調が黄色くなるということはなく、青白い白が、適切なホワイトになった感じなので、人体に有害な周波数の光はカットして、安全な表示で色純度が高く、ハイコントラストでチラつかなず、ダイナミックパースペクティブで擬似3D表示、3D眼鏡をかければ、両眼視差による3D表示も加味して、よりリアルな映像表現が可能になるだろう。恐らく、その時には湾曲ディスプレイも普及していて、RealSense搭載の29インチ5K湾曲ワイドディスプレイ(WIDEアスペクト21:9)が3Dメガネとセットで秋葉原の店頭にあるだろう。それは、2020年位まで待たないといけないだろうけど...

その時、モニター上の世界は平面ではなく、奥行きのある「場」として、定義する時代になっているだろう。そういう意味では鏡の国のアリスのように鏡の中に入っていく世界になるのではないかと思う。