SKY NOTE

skymouseが思った事考えた事を記したもの

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憲法9条を守ることが日本にとって上策

日本が軍事力を強化するとする。恐らく核を保有する事で交渉カードを得ようとする。それには、少なくとも数十兆円、場合によっては数百兆円かかるであろう。その結果、冷戦時のアメリカのように国の経済は軍事費によって疲弊し、同時に周辺国も軍拡を推し進めることが予想されるため、競争上、優秀な人材は、軍隊に取られていくだろう。その結果、経済面でも、人材面でも、国内の民生技術水準が劣化し、相対的に日本を平和的に守っていた技術的優位性がなくなり、同時に戦力を強化したとしても、中国の保有している核兵器の量に及ばない上に、国内に核兵器を保有するために原発を必要とするため、結果として、原発を攻撃対象とすることにより、中国は日本をいつでも壊滅させることが出来る。つまり、莫大なコストと、人材を投入しても戦略的に全く優位性が発生しないという事になる。これは、国を守るどころか、現在、日本を守っている技術的優位性すらもなくす結果を招くことが予想される。よってこれは、下の下策である。

それよりも、憲法9条を守り、戦争を否定し、核を保有せず、原発を廃止して、保有核物質を攻撃されても大丈夫なように福島の地下に埋め、国費を投じて民生技術の向上に務め、周辺国に対し、技術優位性を確保し、同時にその技術で周辺国の工業力を支える。その結果、日本を攻める口実をなくさせ、戦わずして勝つ事が上策である。

下の下策を選ぶ者の理屈は至極単純である。攻められたら守るすべがないというものだ。しかし、それは「算少なきは負ける」という孫子の兵法にある者の理屈である。大国に対し、小国が軍事力で国を守ろうとするのは、極めて困難であり、それはクマに対してネズミが力で対抗しようとするようなもので、全く合理を欠く、では、ネズミは何をするべきか、クマと戦わないことがネズミが生き残るために必要なことなのだ。クマがエサを欲しがっているのならば、そのエサを用意し、自分の方には来ないようにする。もしくは、クマやライオンを味方にするのが良い。日本は既にアメリカというライオンを味方にしており、中国というクマに対しては、工業部品(マザーマシンの部品)というエサを用意し、自分が食べられないようにしている。よって、この状態を維持することが、小国、日本の生きる道であり、軍事力で力で対抗しようとするのは、旧日本陸軍と同じで圧倒的な兵力差がある敵(20:1 第二次大戦時のアメリカと日本の工業生産力の差)に対し、力で対抗しようとするのは、愚かというものである。孫子の兵法では、そういう力の差を考えず、戦いをするものを百戦やって百戦負ける将として、厳しく否定している。まさに、そういう将の発想なのである。

 孫子曰く(http://www.ni-consul.co.jp/wedge/hrkn_4.html
  勝兵は先ず勝ちて而る後に戦いを求め、
  敗兵は先ず戦いて而る後に勝を求む。

 意味

    • 勝利する軍は、まず敵に勝つ段取り、道筋をつけておいてから戦闘に移り、負ける軍は、先に戦闘を開始してから、どうやって勝とうかと考える。

まず、戦う前に勝敗の趨勢を把握した後、戦うかどうか決める。日本は原発というウィークポイントがあるのだから、これをなるべく早くなくすことが防衛上、最も優先しなければいけないことであることは、冷静に考えれば分かる筈だ。しかし、核を保有しようとすると、ウランからプルトニウムを抽出するために原発が必要となり、結果として、そのウィークポイントをなくすことが出来ず、外国はそれを狙えば、十分日本に壊滅的なダメージを与えることが出来る。つまり、防衛的に全く理にかなわない戦略だということは子供でも分かる。なぜ、子供でも分かることを彼らがわからないかというと、彼らが孫子の兵法にある「敗兵」つまり、負ける軍であるからである。つまり、戦う前に勝敗の判断をせず、専ら目先の恐怖のみで動いているから、そのような愚策を考えるのである。