SKY NOTE

skymouseが思った事考えた事を記したもの

Pref..
Speech
STOP
Follow..
QR Code
|◀
▶|
QR
×
voice
volume
0
rate
0
pitch
0

どうしたら、人に納得してもらえるのか?

どうしたら、人に納得してもらえるのか?

人を説得するのは難しい、そこで、私が自らの失敗から、何をしてはならず、何をするべきなのか、まとめてみた。

1.説明の手順を省いてはならない → 順を追って説明せよ

  • あることを理解するためには、その土台となる知識が必要だ。きちんとした土台を築かずに、上に、どんな正論を並び立てようと、土台がダメなものは崩れ去るのみ。故に必ず、それを説明するために理解するのに必要な知識を予め把握しておき、そこから順を追って説明するべきだ。その説明の仕方は、2以降の解説によって述べる。

2.曖昧ではいけない → 具体的にせよ

  • 土台を築くことはわかった。では、頑丈な土台とは何かという事になるが、それは、偽りのないこと、そして、確かなことが大事だ。それを証明するのに最も良いのは、具体的な説明だ。私の失敗では、アメリカの医療費は高いと言って、日本の一人あたりの医療費と諸外国を比較した統計グラフを指し示した。それは一見、具体的に見える。しかし、それらは総論であり、説明に隙(曖昧さ)があった。大事なのは、盲腸の医療費、がんの治療費など、具体的な個別の医療費の比較だ。つまり、突っつかれて動くようなものではない確固とした詳細で具体的な説明が必要なのだ。つまり、私の説明は土台としては、隙間が多くてちょっとつつけばグラついてしまっていたのだ。全体と部分をバランスよく説明することで、具体的な説明になる。私の説明で足りなかったのは、全体の医療費の説明だけでなく、個別の医療費についての比較も同時に行うことだった。そうすることで、全体と部分の整合性が噛みあうことで、説明に十分な具体性が生じ、理解のために必要な「強い土台」を築くことが出来る。

3.直感的でなければいけない → わかりやすくせよ

  • 具体的に説明すればいいということはわかった。しかし、複雑すぎてはいけない。複雑すぎると、その意味を把握できなくなる。そこで、直感的である事が求められる。医療費の話で言えば、グラフで示すなどビジュアル的な説明が必要だ。その際に重要なのは、見やすく明解であることだ。

4.長すぎてはいけない → 適度な長さにせよ(要点をまとめよ)

  • 具体的で直感的な説明が出来ても、その情報量があまりにも多いと、人はそれを消化できない。よって適度な長さを設定する必要がある。しかし、その際に、短くするために手順を省いたり、曖昧にしてはならない。手順と具体性に気を使いながら、短くすることを要点の整った説明という。この際、短く具体的という相矛盾する要件を整えやすいのは、映像だ。

5.粗暴であってはならない → 礼儀正しくせよ

  • 説明の仕方がわかった。それで十分かといえば、そうでもない。例え、優れた説明をしようとも、人は粗暴なものを本能的に嫌う。そこで、マキャベリの言葉を引用してみたいと思う。
  • ニコロ・マキアヴェッリbot ‏@Niccolobot
  • ある人物が、賢明で思慮に富む人物であることを証明する材料の一つは、たとえ言葉だけであっても、他者を脅迫したり侮辱したりしないことであると言ってよい。なぜならこの二つの行為とも、相手に害を与えるのに何の役にも立たないからである。
  • これは、人間には自尊心があり、罵倒するなどして、それを傷つけると、いかなる名言もかき消されてしまうからだ。人が感情の動物である以上、人を罵倒するなど、粗暴であることは、何の利益にもならない。デモなどで、粗暴な言葉で悪人を罵ったとて、私は何とも思わないが、それがなぜ悪なのか知らない人にとっては、乱暴な言葉を吐くならず者である。ならず者の言葉に、誰が耳を傾けるだろうか?その前に、順を追って、なぜ、悪なのかを「礼儀正しく」説明するだけで、そのものの悪事を裁くことが出来る。どんな罵倒よりも、鋭く、そして、破壊力があるのが、礼儀正しい批判(説明)なのである。また、人間の脳は、自他を分けられない。故に他人の悪口でも、それを言われている人間を脳は識別できず、自分に言われていると勘違いする。つまり、悪人を罵倒したつもりでも、聴衆を罵倒してしまうことと同じなのだ。罵倒されて聞く耳をもてる度量のある人間がどれほどいるだろうか?

6.共感が大事 → 共感できる喩えを用いよ。

  • しかし、理にかない、礼儀正しく説明しても、人は共感できないもの、感情を動かさないものについては、納得しないものだ。そこで、皆が納得するような共感できる喩えが必要である。人が感情の動物であることは5でも述べた。礼儀正しさは人を突き放さないために最低限、必要だが、共感できる言葉は、人を近づけるために必要だ。

7.絶望を語ってはならない → 希望を語れ

  • では、どのようにすれば共感させることができるのか、それは人は、絶望的なことよりも、希望のある言葉に共感する。よって、絶望しそうになっても、希望を語ることが大事。しかし、それは偽りであってはならない。絶望的な現実を語っても、それを打開する希望のある言葉があれば、人はそこに共感し、納得してくれるだろう。そのいい例がキング牧師の演説「I have a dream」やオバマ大統領の「Yes we can」である。特にキング牧師の演説は、黒人の絶望的な差別の状況を訴えつつも、そうでない世界を夢として語り、人々に希望を与え、その心を鼓舞した。
  • 絶望は体の中でも、人にストレスを与え、コルチゾールというストレスホルモンが分泌されてしまう。そういうものを人は本能的に避ける。それがどんなに正しくても、本能的に避けてしまうのだ。よって、絶望を語ってはならない、絶望的であっても、それを打開する何らかのビジョン(希望)を語るべきである。それもうそ臭くない希望であらねばならない。