ソロス氏が株の大幅下落を予測している。私は、相場について考えるときにはソロス氏の言葉を参考にしている。というのは、彼の予想は確度が高く、そして、彼自身が比較的、他の金融アナリストと違って、率直な意見を言うからである。
ソロス氏「株式市場の大幅下落」を予測
http://www.huffingtonpost.jp/2014/02/21/george-soros-stock-market_n_4834761.html
ソロス氏の予測は、アメリカの株式市場が大幅下落するというもので、アメリカの相場が下がれば、日本にも影響があるわけで、日本の株価下落も意味する。自分は、NISA(2014年1月から始まっている)で日本の個人投資家が株に手を出しているタイミングで、この下落予測というのは怖いと思う。
それは、私が国際金融資本の立場で、日本企業を乗っ取ろうと思ったら、以下の様なプランで実行するからだ。
1.NISAで何も知らない日本の個人投資家が投資を始める。
2.日本の個人投資家に株を売り、現金を確保
3.株価を暴落させる。
4.下った株を買いあさり、議決権51%を確保、日本の優良企業を乗っ取る。
- 日本の外資規制(それ以外は自由ということである)
- 金融商品取引法(株主の1/5)
- 日本取引所グループ
- 航空法(株主の1/3)
- ANA、日本航空(JAL)、スカイマーク、スターフライヤー
- 貨物利用運送事業法(株主の1/3)
- 日本通運、近鉄エクスプレス、郵船航空サービス、西日本鉄道
- NTT法(株主の1/3)
- 日本電信電話(NTT)
- 電波法、放送法(株主の1/5)株以外にもスポンサーの影響力が強く支配可能
- フジテレビ、スカパー、WOWOW、TBS、中部日本放送(CBC)
- 日本テレビ、朝日放送、毎日放送、新潟放送、テレビ朝日、テレビ東京
- 2013年6月現在
- 世界の外資規制
- 米国ではエクソン・フロリオ条項により、外国企業による米国企業買収について「国家の安全保障を脅かす」と政府が判断されれば、どのような業種でも外国資本の買収を止めさせることができる。
5.株主総会で「内部留保を配当金にしろ」と過半数の議決権を行使
6.内部留保を配当にされることで日本人は304兆円を外国人に奪われる。
私は、そう言うシナリオを考えていた矢先にソロス氏の株価下落予測が来たので、そのような疑いを持っている。現在、日本の外国人投資家の日本株保有比率は28%、赤字企業が70%、黒字企業が30%、黒字企業の多くは大企業であり、70%の中小企業の犠牲の上に、大企業は利益を積み上げている。国際金融資本が狙っているのは、恐らく、この利益を出している30%の大企業の株である。
法人企業統計(各PDFの5ページ目にある)
http://www.mof.go.jp/pri/reference/ssc/results/index.htm#01
平成24年法人企業統計(2008年〜2012年).pdf
日本企業(2012年度)
内部留保:304兆4828億円(積算)
配当金 : 13兆9574億円
内部留保: 9兆8769億円
この内部留保304兆円の内、その殆どは大企業の金庫に入っており、これを絞り出そうと思えば、それらの会社の株を51%以上保有するか、国内の富裕層と結託して議決権の過半数を握り、株主総会で「内部留保を配当金に回せ」と請求すればいい。つまり、ここでソロス氏の株価下落予測と結びつく、まず、NISAで個人投資家を増やし、株が下落する直前まで彼等に売りまくる。そうして、現金を手にして、アメリカ市場で株価を大幅下落させる。そうすることで、日本の株価が半分になったら、倍の株が、その売った現金で手に入る。現在、外国人投資家の株保有率は28%だけど、これが、倍増して56%になった場合、どうなるか?考えてみて欲しい。日本の優良企業が軒並み、外国人の手中に入る事になるのである。正に日本人の金を使って日本の企業を奪い取るという。すさまじい略奪行為が出来てしまうのである。そして、それができれば、304兆円とも言われる内部留保は、配当金として彼等の手元に入るのである。それらは日本人が働いて稼いだ金なのに、この策略によって、一気に奪われてしまいかねない危険があるのである。
よくよく考えてみて欲しい、304兆円がどれほどの額がわからないかもしれないが、そのお金があれば、非正規なんて無くせるし、景気も良くなるのだ。結婚も家も車も子供も持てる。幸せな暮らしができるだけの十分なお金なのだ。日本の労働者は5400万人、その内260万人は失業中、人件費は191兆円、正規社員の給与は平均430万円、非正規は平均260万円
これらを平均400万円、正規社員にし、失業者ゼロの完全雇用にした場合の人件費は216兆円、つまり、今より25兆円多くすればいい、でも実は、年間16兆円あれば十分なんだ。なぜかというと、年収400万円程度だと、入ってきたお金の94%は、消費してしまうからだ。つまり、内部留保や配当金を削って、現在の191兆円に対し、16兆円給与を上げると、15兆円消費が増えて、その4割程度が人件費になると6兆円、その翌年6兆円の94%が消費になって4割が人件費となると、2.25兆円、これを繰り返すと4年後に25兆円、給与が増える計算になり、その結果、非正規はなくなる。内部留保を使えば、景気はよくなり若者は結婚でき、みんなの生活が良くなるのである。そのみんなが一生懸命稼いだ金を外国人に奪われる危機に今直面しているのである。
私は、株をあまり買わないことを推奨したい。この謀略は、日本人が株を買わなければいいのだ。もし、ソロス氏の予測通り、下ったとしても、絶対に売らないこと、優良企業であれば、再び株価が上昇し、待っていれば損失は生じない。もっと、高度なやり方としては、今のうちに売っておいて、現金を保有し、株価が下ったところを見計らって買い漁る。あまり、良いやり方ではないが、それでも強欲な外国人投資家に渡るよりかはマシなのである。