SKY NOTE

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15歳の少年がすい臓ガンの早期発見法を開発!

15歳の少年が、がん医療に革命をもたらすであろうガンの発見法を開発した。從來のがん医療では、がんの発見には、高額な上に検査に数週間と長時間かかり、しかも、その内容は不確実と、極めて劣悪なもので、そのためにがんの発見が遅れていた。特にすい臓がんは、85%以上ものすい臓がんが2%の生存率しかなく、早期発見するのは極めて稀だった。それを若干、15歳の少年、ジャックアンドレイカ君が開発した検査法によって、3セントの費用で5分で診断できるというのだから、スゴイ。

この検査法の何がスゴイかというと、これが実用化され、他のがんにも適用出来るようになると、がんで死ぬ人が大幅に減るからだ。(ガンは早期発見ができれば、生存率が格段に上がる病気)そんな彼がTEDで演説しているので、それを見てみよう。日本語字幕は、動画の右下にあるプルダウンメニューでJapaneseを選べば良い。

この動画の訳文を要約する。
(彼の軽妙なジョークも聞きたい人は、要約ではなく、動画を是非みて欲しい)


0.家族ぐるみで付き合っていた伯父さんのような人をすい臓がんで失う

  • 彼が13歳の時、家族同然に付き合っていた伯父さんのような人が突然、すい臓がんで亡くなった。彼はすい臓がんについて調べてみた。そこで...

1.すい臓がんについて調べる

    • 「すい臓がんの85%が 手遅れな段階でしか発見されず患者はたった2%以下の生存率しかないというのです。」
  • 従来のすい臓がんの検査
  • ・古い:60年前のもの(自分の父親より高齢)
  • ・高価:判定毎に800ドルと高価
  • ・不正確:検査は甚だしく不正確
  • ・すい臓がんの30%以上を見落としてしまう。

2.すい臓ガンを早期発見に必要なタンパク質を探す

  • そこで、彼はすい臓がんの見つけるもっと良い方法があるはずだと確信し、すい臓がんを効果的に検出するための科学的基準を設定し、GoogleWikipediaを使ってリサーチした。
  • センサーが 満たすべきと考える科学的な基準
  • ・安く
  • ・速く(現在のガンの判定法は非常に時間がかかる)
  • ・簡単
  • ・高感度
  • ・判定度が高い(現在のガンの判定法は不確かで発見が遅れる)
  • ・低侵襲
  • 彼は、GoogleWikipediaで、すい臓がんになると検出される8000種類のタンパク質のデータベースを見つけ、どのタンパク質がすい臓がんを見つけるのに効果的なバイオマーカーになるのか調べた。その際、以下の基準を設定した。
  • バイオマーカーの科学的条件
  • ・血中レベルが、ごく初期の段階から全てのすい臓がんの患者で高くなり
  • ・がんである場合のみ、変化が見られるもの
    • 「4,000種を確認したところで 正気を失う寸前でしたが ついに タンパク質を 見つけました。やっと突き止めた このタンパク質は メソテリンと呼ばれています」
  • メソテリンは、すい臓がん、卵巣がん、肺がんになったとき、大幅に増加して発現する。初期の段階で発見するのが重要なのは、患者に100%近い生存率がある時期だから。彼は検出に使えるタンパク質を見つけた。そして、それを検出する方法を探し始めた。

3.タンパク質を検出する方法を探す。

  • 彼は生物の抗体の授業中にバイオマーカーであるメソテリンを検出する方法を探してカーボンナノチューブの本を読んでいた。
    • 「授業で 扱っていたのは、抗体という 別の 素晴らしい分子についてでした 抗体がすごいのは たった一つの タンパク質にだけ 反応することです。でもナノチューブほどには、興味を引かれませんでした まぁだから ただ授業を 受けていたのですが、突然 ひらめきました この読んでいたカーボンナノチューブと授業で考えているべき抗体を組み合わせられるかもしれないと気付きました」
    • 「本質的には大量の抗体を ナノチューブの網構造に 編み込んで特定のタンパク質にだけ、網構造が反応するようにした上でナノチューブの特性を利用して 存在するタンパク質の量に応じて電気特性が変化するように できそうだと気が付きました」
    • 「ただし問題がありました ナノチューブの網構造は 極端にもろいのです。網構造はとても壊れやすいので維持する支えが必要でした。この為、紙を使うことにしました。紙から がんの検査紙を作るのは チョコクッキーを作るくらい 簡単にできます 大好物ですが まず用意した水に ナノチューブを加え 抗体も加えて かき混ぜます そこに紙を持ってきて 浸し 乾かしたら これだけで がんが検査できます (拍手) 」

4.検出方法を開発する研究場所を得る

  • この方法をひらめいた彼は、ジョンスホプキンス大学と国立衛生研究所の200人のすい臓がん関係の研究者にメールをし、199件の却下のメールが届いたという。たった1件だけ、「私のところで キミのこと 手助けできるかもしれないよ」 とメールが届き、3ヶ月後に会う約束をし、その教授と話し始めると5秒もしない内に、別の博士が呼ばれ、質問攻めに会う。(ちょっとした学会状態)最終的には狭い研究室に20人くらいの研究者が次々と彼に質問を浴びせ、その全てに見事、正しい答えを言えた彼は研究室を手に入れる。(15歳の少年が、20人の学者相手にスゴイ)

5.7ヶ月の努力の末、革新的なガンの検査紙を開発する

  • 研究室を手に入れた彼は、研究に取り組むが、おびただしい数の間違いに気づく、7ヶ月以上の時間をかけて丁寧に、その一つ一つを正していき、1つの検査紙ですい臓がん、肺がん、卵巣がんを正確に検査でき、しかも費用は3セント、時間は5分という革命的な検査法を開発する。これにより、すい臓がんの生存率が絶望的な5.5%から、100%近くになる可能性が開ける。それだけでなく、この手法は、将来的には、心臓疾患、マラリアHIV、AIDSまた、他のがんでも使えるという。(私見:つまり、それができれば多くの重篤な病が血液や尿で早期に見つけ出せ、高い治癒率で生還できる可能性が生まれるのである。コレはもうノーベル賞級と言っても良い内容である)
  • この検査法の優れた点
  • ・時間:5分:従来に比べると168倍速い(14時間→5分)
  • ・費用:3セント:26,000分の1以下の費用(800ドル→3セント)
  • ・精度:400倍の精度(ガンの初期の段階から検出できる)

6.「インターネットを使えば 何だって可能です」

  • 最後に彼の結びの言葉を紹介
  • 「インターネットを使えば 何だって可能です 理論を人に伝え 共有しても良くて 価値あるアイデアと 評価されるのに 複数の学位を持った 教授である必要はありません 中立的な場所で 見た目や年齢や ジェンダーが何であれ 影響はなく アイデアだけが重視されます 僕の場合には インターネットに対して 全く新しい見方を したのが全てでした ネットはもっと別の 使い方ができて 皆さんのふざけた顔の写真を アップロードする以上に 使い方によっては 世界を変えていけるかもしれないと 気付きました もし すい臓が何かさえも 知らなかった15才の子が 新しいすい臓がんの 検査法を発見できたとしたら 皆さんなら何ができるか 想像してください ありがとうございました (拍手) 」

まとめ

  • 非常に素晴らしい内容で、思わず「エクセレント!」と言ってしまうほど、感動した。もし、コレが10年早く見つかっていたら、ジョブスも死ななくてすんだのに...そして、私の母のガンも早く見つけ出せ、5年生存率が高くなっていたのにと思うと、彼の発明は、とても偉大だと思った。恐らく、私がガンにになる頃は、彼の検査用紙で早期にガンが見つけ出され、治療ができる病となっているだろう。そして、ガンは、定期検診さえきちんとすれば、怖くない病気になるだろう。それが15歳の少年がやってしまうとは...いやはや、インターネットと少年の飽くなき探求心の見事なコラボといえよう。彼の「インターネットを使えばなんだって可能です」という言葉は、現在の日本の絶望的な政治情勢で精神的に鬱になっていた私に希望を与えてくれた。彼の偉業は、私の探求心に一筋の火を灯してくれた。ジャック・アンドレイカ君、ありがとう。
  • Thank you Jack Andraka!