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日本版NSAとは何か?

NSAとは、 アメリカのNational Security Agency(国家安全保障局)のことで、諜報機関である。同様の諜報機関であるCIAとの違いについては、以下のWikipediaの引用で説明する。

Wikipedia:NSA

  • 中央情報局 (CIA) がおもにヒューミント (Humint; human intelligence) と呼ばれるスパイなどの人間を使った諜報活動を担当するのに対し、NSAシギント (Sigint; signal intelligence) と呼ばれる電子機器を使った情報収集活動とその分析、集積、報告を担当する。シギント活動を中心にCSSの協力により、合衆国の各情報部と連携して活動を行っている。

要するに平たくいえば、NSAとは、通信傍受をメインとした諜報機関である。予算は、CIAの3倍という巨大諜報機関である。もっと言えば、監視・盗聴を行う機関といったほうが正確かもしれない。日本版NSAは、10月25日に閣議決定され国会に提出されようとしている特定秘密保護法とセットになった組織で、憲法21条の「検閲、これをしてはならない」に明確に違反している法案及び機関である。

特定秘密保護法が出来ても、秘密が漏れたかどうか確認することが出来なければ絵に描いた餅であり、この日本版NSAは、特定秘密保護法の実行機関といえる。市民の通信情報を傍受し、その中で特定秘密に該当する情報を漏らしたかどうか片っ端から調べあげ、逮捕できる法案とセットで国会に提出されているのが日本版NSAの創設なのである。何のことはない、戦前の盗聴機関が復活するということだ。市民の情報を盗聴し、権力者が、自分の意に沿わぬものを簡単に逮捕できるようにする機関と言っても過言ではない。

実際、アメリカでは、NSAに対し、「STOP WATCHING US」(我々を監視するな!)と市民がデモをしている。

  • StopWatching.Us: Rally Against Mass Surveillance 10/26/13
  • 「STOP WATCHING US」(我々を監視するな!)

何やら横文字だとカッコイイように聞こえるが、実のところ、昔の検閲機関の復活であり、その創設の法的根拠となる秘密保護法自体が治安維持法と同類の有事法制であり、平時には全く必要のない機関であるからして、日本は、どこかの国と戦争をするつもりなのかと思ってしまう話なのである。アメリカのNSAは、愛国法とセットで、創設された。つまり、愛国法=秘密保護法なのである。国民を監視し、最近でも、メルケル首相の電話を盗聴したと、ウィキリークスなどでバレてしまっている如何わしい組織である。

 東京新聞特定秘密保護法 全文
 http://www.tokyo-np.co.jp/feature/himitsuhogo/zenbun.html

この組織のもととなっている。秘密保護法は、日本ではニュースで公務員が特定秘密に当たる情報を漏らしたものに対し、10年以下の懲役としているが、実際には、共謀、扇動(5年以下の懲役)なども罪として規定しているので、公務員のみならず、特定秘密をバラしたもの全てが摘発対象であり、その特定秘密の設定も、行政の長が決めれば、その情報が特定秘密に出来るということなので、権力者に都合の悪い情報は、特定秘密にされ、その秘密をバラしたものは逮捕されるのが目に見えている。アメリカのNSAにいたスノーデン氏がNSAの不正な諜報行為をバラしたら、愛国法でアメリカ政府に訴追されているのと同様に、日本でも秘密保護法が議会で可決したら、国民のために政府の不正を暴いた人間が訴追されることが起こりうることなのである。日本の場合、アメリカよりももっとひどい内容であり、アメリカでは情報公開法で、秘密にしたことでも、10〜25年経つと公開される。トップシークレットになると50年なのだが、日本では、それが延長可能で、闇から闇へ葬り去れるという。やりたい放題であり、全くもってこれが法なのかという酷い法律となっている。こんな法律が可決してしまったら、権力者を止めるブレーキがなくなり、独裁が可能となる。中国共産党北朝鮮を笑えない社会が、この日本において出現してしまう。つまり、NSAとは、存在すること自体が、独裁を利する組織であり、民主主義国としては、まったくもって恥ずかしい組織なのである。