SKY NOTE

skymouseが思った事考えた事を記したもの

Pref..
Speech
STOP
Follow..
QR Code
|◀
▶|
QR
×
voice
volume
0
rate
0
pitch
0

進撃の巨人とTPP

進撃の巨人を見ていたら、塀で囲まれた都市が主権(規制・法律)という防護壁で囲まれた国、そして、巨人が弱肉強食の自由主義経済としたときに、TPPというのは、巨人が壁(国家主権)を突き破ってくる状態のことを言う。つまり、皆食べられてしまうわけだ。

この塀の中で安全に暮らしている民が、まるで、TPPについて知らない人々と非常によく合致する。塀の外の過酷さ、危険に対する認識が低いために、壁を神と崇めたり、全く現実とは合致しない方向に意思を向かわせていて、それが一度、壁が突き破られて巨人が侵入してしまうと、たちどころに無力になってしまう。自分の認識と現実のギャップに顔をひしゃげるしかなくなる。

塀の内側にいる間は、安全で守られているために、塀が壊れるということを想定していない。だから、塀の中で雌型の巨人が出現した時も、壁が壊れていないのに、そんなはずはないと考えてしまう。しかし、実際は、巨人が現れるときの現象が確かにあって、それを見ていれば、巨人が壁の内側に入っている事がわかる。理由はどうあれ、現実を認めるということは、今ある状況を認めるということなのだが、それが塀の中にいて安全が保証されていると、安全バイアスが働いていて、それが出来ない。それが調査兵団のエルヴィンの足を引っ張る事になるが、彼は動じない。彼もまた、そういう事を信じることができない同僚の意識という「現実」を認めているからだ。だが、最終的には、その同僚はエルヴィンの意思を尊重する。現実を認めざる負えない状況が迫っていることがわかったからだ。

そして、大きな損害を出しつつも、雌型の巨人の捕獲に成功する。正確にはアニの捕縛に成功する。これとTPPが何が合致しているか、それは視野の問題なのだ。TPPを信じられない人というのは、日本のマスコミが創りだした国内情報に基づいて判断している。この視野は進撃の巨人の塀の中で安全を信じきっている市民と同じだ。つまり、塀の外の視野が無いために、安全だと信じている。だが、塀の外の現実の残酷さ、つまり、ここで言えば、諸外国の20%を超える失業率、使い捨てにされる雇用、過酷な労働条件、高額な医療費(アメリカ)など、日本では考えられない世界が自由貿易を推進したヨーロッパ、アメリカ、韓国に転がっているのを知っていれば、つまり、塀の外の視野を持っていれば、TPPがいかに危険か分かるのだ。つまり、TPPに入ることは、進撃の巨人で言えば、自分たちを守っている壁をぶっ壊す行為である。つまり、塀の外の視野さえ持てば、TPPについて、その問題点がわかるのだが、塀の内側の情報しか持っていない人たちは、安全だと信じきっている。この内側と外側の視野のギャップこそ、TPPの問題の本質なのだと、進撃の巨人25話を見ながら思った。

 進撃の巨人 第25話 「壁 ――ストヘス区急襲③――」
 http://www.dailymotion.com/video/x15b1mz_shingeki-no-kyojin-25_creation

「仕方ないでしょ、世界は残酷なんだから…」

このセリフがグローバル経済にも当てはまる。これが理解できるか否かで決まると言っても過言ではない。