AppleがiPhoneの新しいモデル、iPhone 5sとiPhone 5cを発表した。今回の製品は、64bit CPUによる高速化(最大2倍)と、指紋認証、より高性能になったカメラ機能が目玉だ。
1.iPhone 5s
64bit CPU、指紋認証と高性能カメラが特徴
- 指紋認証
- 今回のiPhone 5sの目玉は、指紋認証(Touch ID)といえる。ホームボタンに指紋を読取るセンサーが組み込まれ、それが、高級な時計に使われるキズがつきにくいサファイアガラス(保護材であると同時にレンズでもある)で覆われている。そして、周囲の金属リングが指を感知し、読み取りを開始する。このボタンによって、iPhoneをホームボタンで起動するだけで、使っているユーザーを特定する事ができる。採取された指紋情報は暗号化され、A7チップのSecure Enclaveというところに記録され、管理される。これにより、ショッピング、SNSなど、対応するアプリケーションで、ワンタッチで、認証を行う事ができる。
- 1.Touch ID
- ・あらゆる認証(SNS、ショッピングなどのパスワード)に使える
- 2.指紋センサー
- ・読み取る度に認識精度が上がる。(どんな角度でも読み取れる)
- ・センサーは容量性タッチ技術(高解像度な指紋情報を読み取り)
- ・稜線のの細かな違いも見逃さない(高精度な読み取り)
- 3.指紋情報の扱い(iOS 7のみが指紋情報を管理)
- ・指紋データはA7チップのSecure Enclaveに記録
- ・アクセスできるのはTouch IDセンサのみ
- ・他のソフトには使わせない。
- ・Appleサーバに記録されない。
- ・iCloudにもバックアップされない。
- ・複数の指紋を登録できる(将来的にマルチユーザー対応か?)
- Apple iPhone5s 紹介ビデオ(Touch ID編)
- http://www.apple.com/jp/iphone-5s/videos/
- 高性能カメラ
- レンズが明るくなり、センサーの感度向上、起動がより速くなり、そして、フラッシュの色にまでこだわっている点が、Appleらしい芸の細かさと感じる。また手ぶれ補正なども新しくなった。従来のiPhone 5でも結構きれいな写真が取れると評判だったが、今回はそれよりもさらに高感度になり、また、フラッシュを使っても色が不自然になりにくいというフラッシュの色温度の調整機能を持っている。重要なのは、そういった機能が、眼に見えない背後で機能し、ユーザーの体験を自然に向上させていること、他のメーカーの製品だと、その機能を意識的に使わないと性能向上が体感できないようなものが多いが、Appleの場合は、それを自然なユーザー動作の中に組み込み、恩恵を自動的に受けられる様になっている。
- 1.感度向上
- ・レンズが明るくなり(F値:2.4→2.2)
- ・センサーは最新の裏面照射型センサによって感度が33%向上
- 2.手ぶれ補正
- 薄暗いところでは、自動手ブレ補正機能が働き、シャッターを押すと同時に4枚記録し、それを賢く結合して、手ブレや被写体ブレを減らすという。
- 4.64ビットプロセッサによる高速起動、高度な補正機能
- 最新の64bit A7プロセッサによって起動時間を短縮し、よりダイナミックレンジが広く、全体のノイズを減らした写真が取れるという
- Apple iPhone 5s紹介ビデオ (カメラ機能編)
- http://www.apple.com/jp/iphone-5s/videos/
- Apple iPhone 5s 仕様
- http://www.apple.com/jp/iphone-5s/specs/
- 発売日:9月13日から予約、9月20日発売
- 価格 :199ドル(16GBモデル)〜
iPhone 5sまとめ
- iPhone 5sは、指紋認証に対応するアプリケーションが増えることで、各種SNS、ショッピングサイトなどのサービスがより、シームレスに出来るようになるだろう。指紋認証に対応したハードやOSが、これから沢山出てくるだろう。それと64bitCPUや高性能GPUの採用によって、処理性能が最大2倍になっているという。これは順当なスペックアップだが、重要なのはAppleが量産できるモバイル機器に64bitプロセッサを採用したこと、恐らくApple独自に開発したARMコアプロセッサであり、ARM規格の64bitプロセッサで、一番早く普及するプロセッサになるだろう。そして、このプロセッサは、サーバにも使える。モバイル機器でのメリットはOpenGL 3.0などに代表される3Dグラフィックスが高速化する事。こういうチップがあると、Appleがサーバを開発するんじゃないかと感じる。ちょっと話が脱線したが、Appleの製品は他社の製品と違って、量ではなく質の追求をやっていると感じる。認証が面倒ならば、指紋でワンタッチ、カメラならば、色温度が調整できるフラッシュで綺麗な写真みたいな、そういう生活の質をワンランクアップさせる機能を実現している。数字だけのスペックアップではなく、ユーザーが使っている実体験を向上させる姿勢がアップル製品には垣間見られる。SONYにも見習ってほしい。
iPhone 5c
- 書きかけ...iCloudまで書く予定(夜頃までに書く予定)
- Apple iPhone 5c 紹介動画
- http://www.apple.com/jp/iphone-5c/videos/