SKY NOTE

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日本的「思いやり、気配り」の尺度で今の報道機関を見てはいけない

日本人は気配りができると言います。それについて、私は確かにそうだと思います。欧米諸国の価値観というのは、約束を守ることは契約として厳密に守りますが、しかし、契約の外のことに関しては、全く意に介さないのが欧米流です。これは、彼等の文化なのです。キリスト教ユダヤ教など、欧米の宗教では、神との契約を守り、天国に行くのは神との契約だから、当然というのが彼らの精神的な哲学なのです。つまり、宗教的に契約という習慣が根付いている社会なのです。しかしながら、契約外のことについては一切、感知しないというのも欧米流です。なぜなら、それは「契約」ではないからです。つまり、守る義務がない。よって、守らない。それが欧米の思想です。だから、欧米企業との契約には細かい規定まで緻密に書かれています。それは、書いていないことは、守らないでいいという価値観だからです。日本人は違います。相手の立場を考え、必要だと思えば、それをやってあげるのが美徳だと思っています。しかし、欧米社会では、それは美徳ではないのです。契約外の余計なことなのです。

さて、TPPについての報道ですが、日本人は、他人に迷惑をかけるような報道など彼らがするはずがないと、極めて日本的に考えてしまいますが、テレビは、3.11以後、脱原発の6万人規模のデモを数分の扱いに止めたり、新聞はTPPの実態について、その同種の条約である諸外国の自由貿易協定の悲惨な実態を全然書きません。彼等の行動から察するに、その行動は極めて欧米的です。テレビ局は日本国民に対して、正確な報道をするとは言っています。確かに正確さにはこだわっているようで、6月2日のNO NUKES DAYの朝日のウエブ記事は「2000人以上で、今年最大」と言っていましたが、間違っていないのです。実際は25500人(芝公園7500人、代々木公園18000人、それがデモ行進して国会前で合流)で、「2000人以上」も人数がかなり違いますが、25000人も「2000人以上」ですから間違ってはいません。「今年最大」も間違っていません。誤解を生む数字ですが、間違ってはいないのです。

最近、原発構内でトリチウムストロンチウムを含む汚染水が原発地下の観測用井戸から計測された事をNHKが報道していましたが、彼等は通常、こういう数字は1L単位(kg単位)でやるのが通例なのに、その千分の一の1cc単位で表現するなど、数字を低く見せようとしていました。

東電の発表
トリチウム:50万ベクレル/L
ストロンチウム:1000ベクレル/L
NHKの報道:http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130619/k10015406161000.html
トリチウム:500ベクレル/cc
ストロンチウム:1ベクレル/cc
数カ月後には恐らく消されてしまうので画像魚拓


リッター単位の数値を1cc単位で表現すると、とても数字が少ないと感じますが、通常の計量単位で見ると非常に憂慮すべき数字だと分かります。このように間違ってはいないけど、デモの参加者をとても少なく見せるように姑息な表現を用いたり、汚染レベルをとても低く感じるように、単位を変えて、数字を低く見せようと印象操作をしているのです。しかも日本の報道期間のウェブ記事は数ヶ月すると、アーカイブから消えてしまいます。(外国の報道記事は、市民が検証できるようにずっと保存されているの通例です)ある意味、証拠隠滅です。こういった間違ってはいないけれども、数字を過小に見せる印象操作が行われているのです。

これが日本人には理解できない契約内の行為なのです。間違ってはいません。「単位」や「以上」という文言で、常に逃げ道が用意されています。ただ、細かい単位など気にしている人はいませんし、また、実際にデモに行っていない人は伝えられた数字を信じるしか無く、その表現を怪しいと思うことは出来ないのです。でも、私は2013年6月2日に現場の動画を撮って来ましたから、そういう事は嘘だとハッキリ分かるのです。私は芝公園の方に行きましたが、そこの参加者は7500人、その時点で裕に2000人程度ではないと誰でも分かってしまう規模でした。

 2013.6.2 NO NUKES DAY 芝公園主催者発表:7500人)
 
 (引用:写真は毎日新聞

 【デモ行進】つながろうフクシマ さようなら原発集会|2013.6.2
 http://www.youtube.com/watch?v=8avRIAhE6F8
 芝公園で延々とデモ行進が続く、デモ行進の最前列から最後尾まで撮影

このように、日本人の気配りとは全く違う欧米的な契約行為の範囲内の行為によって操作された情報により、私たちは合法的に欺かれているのです。本来は放送法で、このような行為も処罰の対象になるはずですが、まったくその気配がなく、その時点で行政と報道機関が結託している事が見て取れます。

私たちは、日本に住んでいますので、どうしても、自分の国の価値観で物事を見てしまいがちですが、別の価値観から見ると、全く違う結果になってしまうことが、お分かりになられると思います。日本のマスコミは、その行動から言って、まるで欧米の価値観で動いているように感じます。それを日本的気配りの尺度で見ていると私たち市民は、大やけどをすると私は感じます。多分、TPPでそれは顕著になるでしょう。