SKY NOTE

skymouseが思った事考えた事を記したもの

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経済発展した日本では、貿易による経済発展は非効率

豊かになった日本は、貿易では大した経済成長はできない

  • 貿易でGDPが増えるのは、基本的に貿易黒字が出た時のみです。つまり、貿易で利益を出すというのは、相手国に損をさせるということです。経済規模が世界第三位の日本を成長させるのに十分な損が出来る国は世界中どこ行ってもありません。ある意味、貿易による利益というのは各国間でのゼロサムゲームなのです。どこかの国が得をすれば、どこかの国が損をする。そういうものなのです。だから、貿易で経済を発展させるというのは、今の日本の規模だと無理が多いのです。では、どうすればいいのか?それは、内需拡大です。
  • 今の日本は、やるべきことがたくさんあります。原発事故による放射能問題、汚染されていない国土での食料自給、再生可能エネルギーによるエネルギー自給、国内の資源開発、バイオテクノロジーの活用によるバイオ石油の生産、地震に強い都市の建設、やることが沢山あるので、それらを通貨発行によって実現すれば、いいのです。通貨を発行すると、円が安くなりますが、それによって、輸出競争力が高まり、結果として内需と外需双方にメリットが有るのです。そうやって経済をふくらませるほうが結果的に経済が発展するのです。これだけ大きくなった経済を貿易によって膨らませるには、もはや限界で、自分で自分の経済をふくらませたほうが、今や効率がいいのです。
  • 通貨が増えればインフレになりますが、それが適正な水準に抑えられていれば、消費を拡大する傾向を生みます。なぜなら、使わないでいると持っている通貨の価値が下がってしまいますから。家を建てようとしても、インフレが続いているのならば、早く買ったほうが得ということになります。
  • でも、今の日本の雇用慣行では、格差が酷く、家も買えない人が全雇用者の1/3もいます。これを是正しないと思うように消費が伸びません。それを是正するためには、既存の正社員の賃金ダウン(9%:440万→400万円)と、非正規だった人を正規にして賃金のアップ(労働者の賃金総額を4%アップ:192→200兆円+消費拡大16兆円:260万→400万円×5400万人)が必要です。そして、経済自体も通貨発行による毎年20兆円ほどの予算で、都市の耐震化や電力網の建設、自然エネルギーの普及、食料自給のための補助金福島県民の移住、原発の廃止に伴う対策など、やるべきことは山積みなので、需要はいくらでもあります。そうすれば、日本の5400万人の労働者が完全雇用、そして、正社員化(平均年収400万円)が可能です。仕事はたくさんあるのです。
  • さらに、世界には原発ではなく、世界最高効率の火力発電設備や、太陽光や風力発電など、売るものはたくさんありますので、そういうものを新しく売っていけばいいのです。原発を売るのが問題なのは、事故が起きた場合、外国から莫大な損害賠償金が請求される恐れがあるためです。実際、アメリカで日本の三菱が作った原発が故障して、そのまま修理するとカネがかかり過ぎて採算が合わないので廃炉になった原発の損害賠償が、三菱に請求されています。原発を輸出するということは、こういう外部リスクを抱え込むことを意味します。
  • 日本を豊かにするのは、もはや日本以外にないのです。昔は国が小さかったから、貿易で利益が出ましたが、今や、そのような規模ではないのです。ですので、小さかった頃の日本経済の感覚で、貿易による経済発展というのは、状況から見ると間違っているわけです。貿易による経済発展は経済規模の小さな国に有効な方法論で、日本のように大きくなった国は、自分で自分の国の経済をふくらませる以外にないのです。幸いなことに、日本にはやることがたくさんありますから、それを実践し、食料、エネルギー、資源が自給できて、安定した幸福な国を作るべく、頑張ればいいのです。昔と違って、技術力で、資源やエネルギーを調達できる土壌が揃いつつある状況では、それがベストです。