SKY NOTE

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JA山形が自民党に反旗を翻した。

ついに、農協の自民党に対する反乱が始まった。JA山形は、7月の参院選自民党のの大沼瑞穂氏(34)ではなく、TPP反対を明確にしている みどりの風舟山康江を推薦候補とした。

 日刊ゲンダイ:JAが自民をソデ 参院選「山形の乱」
 http://gendai.net/articles/view/syakai/142691

これが何を意味するかというと、先の衆議院選で自民党比例代表1600万票獲得したと言われたが、その1000万票は、農協票と言われている。しかし、その農協の支持を自民党が失えば、自民党の得票率は単純計算で600万票ということになり、自民党参院選で大敗する可能性があるのだ。600万票では小選挙区制度では少数政党になるか、壊滅的な打撃を被る。実際には、そのようになるか、選挙をやってみないと分からないのだが、しかし、JA山形が自民党を見限ったことで、その流れが全国に波及することが予想される。

この決定を受けて自民党

 「自民党を敵にして農業が大丈夫と思うか!」山形で自民党が恫喝
 居座り強盗の本末転倒発言 山形では一斉離反
 http://www.asyura2.com/13/senkyo148/msg/745.html

先の衆院選自民党は、農協票で大勝させてもらったというのに、TPP反対の公約を、たった3ヶ月で袖にし、農協の参院選の推薦候補で当然の報復を受けることになったのだが、その自民党が、山形の農協に対し、約束を破った上に恥知らずにも、恫喝するという暴挙に出たようだ。

  • 自民党TPP対策委員長の西川公也衆院議員が31日に来県。米沢市内で農業関係者や地元議員ら約50人を前に「いま自民党を敵にして農業が大丈夫だと思っているのか」と、県農政連の対応に怒りをあらわにした。

恥知らずもここまで来ると、バカと言う他ない。一方推薦された舟山議員というと...

  • 舟山参院議員は元農水省の職員で、鳩山内閣時代は農水省の政務官を務めた。農政通ということもあるが、山田正彦衆院議員をはじめ反TPPの中心人物のひとりとしてTPPの本質を明らかにし、信頼のおける政治家として県内外で浸透している。

との事なので山形は恐らく自民党は惨敗だろう。自民党を支持してきた土台が音を立てて崩れる様子が、この記事から聞こえてくるようだ。

特に注目すべきは、以下の記事で...

  • JA山形中央会にある“『TPP断固反対』山形県連絡会議”で消費・商業・医療・建設・労働・農林水産の21団体から成り、受付には『JAグループ山形』をはじめ、『山形県商工会連合会』『県医師会』『県土地改良事業団体連合会』などの名前がずらりと並んでいました。伝統的な自民党の支援団体が離反したことが一目瞭然でした」(ジャーナリスト・横田一氏)

ここで注目すべきは、山形県の農協と医師会、そして、建設、流通業界が揃って自民党に反旗を翻したことにある。今度の参院選は、各党とも比例統一名簿などの抜本的な対策に乏しく、それ故に投票率が低くなることが予想される。その結果、組織票がものをいう選挙になる。そういう時期に、農協票を医師会票と建設票を揃って失った自民党は、地方から崩壊してく可能性が出てきた。

もし、参院選自民党が敗北すれば、安倍政権は国民から不信任をつきつけられたことになり、その結果、衆院選の時期も早まるかもしれない。アベノミクスは、大量の通貨発行で株式市場に金をばらまき、株価は上がったが、庶民の給料には、反映されない。なぜならば、安倍政権の勧めるTPPに入ってしまうと、グローバル基準の低賃金が輸入されてくるからだ。とかく日本人は、「グローバル」とか「みんな」という全体を示す言葉に弱いが、全体であるかよりも、その実態が何なのかということを考えることが大事だ。低賃金が輸入されれば、自分達がどうなるか、真剣に考えていない。どこかで大丈夫だと思っている。でも、世の中には、皆が大丈夫だと思っていても、大丈夫ではないことがあるという現実を直視出来ていないと、ダメなのだ。私は、そう言う現実を直視するという点で、JA山形の乱は、賢明な判断だと思う。他の地域の農協もそれに続いて欲しいと思う。

「赤信号、皆で渡れば怖くない」の時代は、そろそろ終わりかもしれない。

これからは...
 
「赤信号、皆で渡ってもダンプカー(TPP)が突っ込んでくれば皆死ぬ」の時代

ですので、皆がどうであるかと右と左を見て行動するのではなく、車が来るか右と左をきちんと見て、横断歩道を渡るように、実態をよく確認して、選挙に行きましょう。今回のJA山形の乱は、そのいい例だと思う。




【余談】
TPPの自由の意味(TPPの実態:企業経営者は得をするが、庶民は苦しむ条約)
・賃金カット、首切りの自由
・長時間労働、残業代なしの自由
・薬代を高くする自由
・国の皆保険をなくして民間医療保険が儲ける自由
・強力な農薬、遺伝子組み換え作物の自由
・食料生産国が消費国を支配する自由

TPPに入っても日本の産業は強化されない。なぜなら日本の産業分野の輸出高の半分以上は、完成品ではなく部品だからだ。部品には最初から関税はかかっていない。つまり、TPPに入ろうが入るまいが競争力は変わらないのである。むしろ、グローバル低賃金が輸入されることで、消費が減り、内需が細り、デフレが進行し、景気は長期的に低迷する事が予想される。TPPの実態は、日本を発展途上国と同じ低賃金社会にすることである。つまり、中国やインドの低賃金を目指しているのがTPPの実態なのだ。たとえ発展途上国並みの低賃金でコスト条件を同レベルにしても、日本人の平均年齢は40代であり、他国よりも高齢なので、平均年齢20代前後の発展途上国と比べて、競争条件で不利である。こういう時は、貿易や競争という力の勝負ではなく、自分の国で、食料、エネルギー、資源の自給を目指し、力ではなく、知恵と技術で乗り切ることが寛容である。幸いなことに日本は、その知恵と技術が十分にあるのである。世界のどの国よりも。そして、そういう自給技術を、新幹線システムのように世界中に売れば、外貨も調達できる。それがこれからの日本のあるべき姿である。