SKY NOTE

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Mozilla、 3Dゲームエンジン「Unreal Engine 3」をウェブへ移植

Mozzillaが3DゲームエンジンUnreal Engine 3」をブラウザ上に移植している。

 Mozilla、Epicの「Unreal Engine 3」をウエブに移植
 http://news.mynavi.jp/news/2013/03/28/143/index.html

構成は、この間紹介した「asm.js」というJavaScriptの高速版とWebGLの組み合わせである。

 asm.js(後方互換性があり、対応コードでネイティブの50%程度の速度)
 http://www.publickey1.jp/blog/13/asmjsjavascript.html 

 WebGL(ウエブ上でOpenGLを動かす)
 http://ja.wikipedia.org/wiki/WebGL

それでは、どんなものか百聞は一見にしかずということでYouTubeのデモ動画、移植し始めてから4日というから、まだまだ、最終形態には遠いと思うが、映像を見るとかなり良いスピードで動いている。

見れば分かる通り、3Dグラフィックスが滑らかに動いていることが分かる。つまり、これの何がスゴイのかというと、ブラウザがOSに取って代わる可能性を示している事だ。なぜ、3Dグラフィックスを表示しただけで、そう考えられるのかというと、從來ウェブがOSのようなプラットフォームになりえなかったのは、ネイティブコードで動くOSとの速度差が顕著であったからだ。他にも細かい理由は多々あれど、最大の問題はパフォーマンスだった。しかし、この滑らかに動く3Dグラフィックスは、そのパフォーマンスの問題をかなりクリアしている事を示しているのだ。

つまり、ブラウザさえ動けば、多くのアプリケーションが実用的なスピードで動くことがこのデモで示されているのだ。高速化したJavaScriptと、ハードに近いミドルウェアであるOpenGLなどを活用すれば、かなりネイティブコードと遜色ないスピードのアプリケーションが作れることを、このデモ映像は部分的ながらも証明している。

つまり、これからはOSが違っていても、ブラウザが同じであれば、高速JavaScriptやOpenなミドルウェアOpenGLなど)との組み合わせで、全てのハードに向けてソフトを供給できる状況が生まれる。そして、ソレは多分、OSが主体のソフトウェアプラットフォームの時代の終焉を意味する。OSはなんでもよく、ブラウザがあればいい。そして、そのブラウザをOSのように使う時代が本格化する。すでにそう言う時代に入っているが、より強力になる。

具体的にどうなるかと考えてみると、直近ではPlayStation 4などを見てみると面白いだろう。SONYにしてみれば、新規のOSを用意するよりもブラウザを一つ用意すればいい。そうするだけで、ネイティブコードの半分程度のスピードで動くアプリケーションプラットフォームが手に入る。そして、それは、GoogleAppleMicrosoftの指図を受けずに自由に使えるプラットフォームとなる。既にソニーは、携帯電話にFirefox OSを導入するということを発表している。つまり、ゲーム機とPCの垣根がなくなり、クラウドやローカルサーバを介して情報をやり取りする時代になる。そして、3Dグラフィックスが強力なゲーム機がPCの用途も果たすようになると、3次元映像で出来た都市で、ブラウザ画面を開いて仕事するなんてことも、将来的にはするようになるだろう。恐らく、それをするのには4Kのディスプレイが必要だ。ゲームのコントローラーで移動し、キーボードで文章を書き、マウスは使ってカーソル移動なんて感じかな。ある意味、ブラウザがユニバーサル・プラットホームとして機能する時代を、目の当たりにしているのかもしれない。

ゲームビジネスから見ると、このゲームがやりたいからこのゲーム機を買うという時代が終わると考えられる。例えば、ドラクエ11がブラウザ上でプレイできる時代も遠くはないかもしれない。1つのプラットフォームにゲームを作れば、全てのハードで動くのならば、マーケットは最大、開発費は最小でコストパフォーマンスは最大化される。