SKY NOTE

skymouseが思った事考えた事を記したもの

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福島第一原発、燃料プールの冷却が停電で停止、原子炉への注水は問題なし

2013年3月18日午後6時57分、福島第一原発発電所内の電源設備の一部が停止(全体ではない)したようだ。これにより、発電所内の設備が部分的に停止している。

 福島第1原発で停電 使用済み燃料プール冷却が停止
 http://www.kahoku.co.jp/news/2013/03/2013031801002263.htm

1.稼働状況
・停止箇所
 ・免震需要塔停電→すぐに復旧
 ・燃料プール
  ・1、3、4号機の使用済み核燃料プールの冷却装置などが停止
  ・1〜6号機の核燃料6377本を保管している共用プールの冷却装置が停止
 ・セシウム吸着装置が停止(汚染水を処理する装置)
・稼働箇所
 ・原子炉(1〜3号機)を冷却する注水は継続中

2.燃料プールの温度
 使用済み核燃料プールや共用プールの水温(3月18日)
  13〜25℃
  最も高い4号機でも保安規定の65度を超えるのには4日以上かかるとの事

3.原因
 原因は不明、調査中

以前(2012年4月12日)にも4号機の燃料プールの冷却装置が停止したことがあったが、特に問題はなかった。当時は、原発事故から1年経った状態であり、使用済み核燃料の崩壊熱がかなり下がっていたため、その2日後に冷却を再開した時、冷却停止時より水温が7℃上昇した程度で済んでいた。

 稼働中の原発冷温停止中の核燃料の違い
 http://d.hatena.ne.jp/skymouse/20120418/1334675633

今回は1,3,4号機の使用済み核燃料プールと1〜6号機の核燃料の共用プールの電源と、かなり大規模な停電なのが気になるが、それでも、崩壊熱の下がった燃料は、冷却装置が止まって、数日たっても危険な水準になるということはない。(過去の事例から)

よって、最大の問題は、大規模な停電の原因が不明であることだろう。かなり大規模に停電しているのは見過ごせない。今は、原子炉の方の冷却装置は動いているが、2号機の原子炉の電源が落ちたら大変だったと思う。つい最近まで、2号機は260℃程度の温度になっており、冷温停止状態ではない。臨界とみられる状況が続いており危険だ。最近まで温度情報が公開されていたが、公開されなくなった。情報公開も含めて非常に問題だ。

 3月4日で途切れている2号機の圧力容器内の温度計のデータ
 http://fukuichi.mods.jp/?p=5&fname=p02.csv&cnt=120&update=%E6%9B%B4%E6%96%B0
 

原子炉の注水が続いていることは不幸中の幸いだが、もし、ここが停電してしまったらと思うとぞっとする。燃料プール内の核燃料と違って、メルトダウンした原子炉の核燃料が制御できない状態であるのは非常に問題と改めて感じる。制御できないからこそ温度が上がっても対処できない。きちんと容器にも入ってもおらず、適切な管理もできない状態、だから、温度情報を隠匿しないといけないような事態にもなる。そう思うと、早く、大飯原発を停止して、燃料プールに制御可能な状態で核燃料を保管することが、どんなに安全かと、停電しておらず、注水中であるが、要警戒の2号機と、停電しても余裕を持って対処できる燃料プールの崩壊熱の下がった核燃料を見比べて思う。