SKY NOTE

skymouseが思った事考えた事を記したもの

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TPPは「自由主義経済」ではなく「無法主義経済」

私は義父から自由について、1つだけルールが有ると教わった。それは、自分の自由を認めてもらう代わりに、相手の自由も尊重することだ。それが出来てこそ、初めて自由といえる。故に、義父は、他人の自由を侵害しない限りにおいて、お前は自由だと私に言っていた。

この自由のルールと現在の自由主義経済、もっと言えば、TPPのような自由貿易協定を当てはめてみると、ISD条項のように経済のために他国のルール(主権)をねじ曲げられるという強権的な制度がある時点で既に「自由」ではない。その本質は「無法」だ。喩えるならば、北斗の拳の核戦争後の力の支配による世界、無法社会である。法は強者が設定し、それに弱者が従う。そうやって弱者を蹂躙していく経済、それが現在のTPPを始めとする自由貿易協定の本質である。

民主主義は、自由といえる。なぜならば、相手の意見を聞くことを制度的に認めているからだ。しかし、TPPのようなものは、自由と言っているが実際は無法。自由と無法は違う。自由には1つだけルールがあるが、無法にはそれがない。ゼロと1の違いだが、その差があまりにも大きい。

この市民の自由を蹂躙する。自由貿易協定と言われているものの本質は、無法主義経済といえる。経済的強者に経済的弱者が一方的に従わされる社会、そういう無法な行いがISD条項によって保証された社会、それがTPPなどの自由貿易協定に入ってしまうことで生じる世界である。

私たちは新しいタイプの独裁者の台頭に目を光らせ、民主主義の自由の論理を持ってこれを駆逐する必要がある。この新しいタイプの独裁者は、One Parsenter(1%の者)と言われており、これを中心に残り99%の世界を動かそうとするのが現在の自由貿易協定の実態である。しかし、その実態は自由ではなく「無法」である。なぜならば、ISD条項による裁判において、アメリカの過去の判例(経済的な論理で他国の正当な主権に相当する権利を蹂躙した判決が下っている)がそれを示している。

既にマスコミ各社は、このOne Parsenterの支配下にあり、このような事実は、国民には報道されない。例えば、北米自由貿易協定において、ISD条項によって、労働者の権利が侵害されているとして、「(労働者は)底辺への競争を強いられている」とアメリカとカナダとメキシコの主要な労働組合が共同で声明を発表したことを日本のマスメディアは報じただろうか?ほとんど報道されていない。TPPに含まれるISD条項について解説報道をきちんとしたかといえば、ほとんどそれはされていない。

原発報道と同様にTPPに対しても報道が機能していない。ネットで世界の実際の情勢に気づいた人たちが、TPPは問題であると言っている。本来であれば、これほど重要なニュースソースを報道しないという時点でオカシイのだが、その理由については、日経新聞などは、TPPに批判的な記事を書くと記者が他の部署に飛ばされてしまうらしく。そこから察すると、新聞社の上層部からして、このone parsenterに支配されていると見て良いと考えるのが妥当だ。

私は、基本的に、それが自由であるかそうでないかの違いは、自由に存在する唯一のルールの有無にあるといえる。そして、そのルールのないTPPは、自由とはいえない。自由ではないものを自由というからおかしくなるのであって、正しい名前は法主義経済による独裁体制というのが正確である。私達は自由のために、この新たなタイプの独裁者の台頭を許してはならない。

 TPP草案をリークした動画の書き出し記事(TPPが自由ではなく無法である事が分かる)
 http://d.hatena.ne.jp/skymouse/20120925/1348542034

「全26章の内、貿易関連は2章のみ、他は皆、企業に多大な特権を与え各国政府の権限を奪うものです」