SKY NOTE

skymouseが思った事考えた事を記したもの

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新自由主義が不景気を呼び込む

子供の頃の私は、新自由主義のような考え方だった。自由が秩序を生むと思っていた。当時の私の考えは、自由というのは自動的に責任が生じる。この責任が人に節度をもたせると考えた。実際、そう言う側面もある。しかし、その責任が重すぎると、問題が起こることが大人になってから分かった。それは、不安である。責任が重すぎると不安が多くなり、不安が不景気を生み、それが治安を乱し、その結果、秩序を乱すのである。

つまり、何事も過ぎたるは及ばざるが如しで、自由すぎても、最終的には自己責任の比重が重くなりすぎてしまい、その過重が秩序を破壊してしまうのである。新自由主義の何が悪いのかといえば、社会保障というセーフティネットを壊し、すべての事柄を自己責任とし、「自由」とした点である。この結果、社会に不安が充満し、それが消費を萎縮させ、結果として不景気が続き、失業者が増え、最終的には治安を乱すという結論に至る。

アメリカの労働組合は、アメリカが各国と結んでいる自由貿易協定、特にNAFTAのISD条項について「底辺への競争を強いられている」と懸念を評している。これは、ISD条項という企業が国を訴訟で訴えられる制度で、環境の悪化や、賃金の低下など、企業経営に都合のいい理屈が通りすぎて、労働者の権利が侵害されていることを懸念したものだった。

つまり、現在唱えられている新自由主義は、企業経営者の為の自由であって、一般民衆の自由ではないのだ。労働者は、低賃金で働かされ、悪化する環境を強制され、高い医療費など、生活に不自由を強いられている。

1.低賃金が自由か?NO! 低賃金で経営者は楽か?YES!
2.環境悪化が自由か?NO! 環境が汚いほうが経営が楽か?YES!
3.高い医療費が自由か?NO! 高い医療費のほうが儲かるか?YES!

自己責任の名のもとに、人々は多くの自由を失っているのが現状である。新自由主義とは私達の自由ではない、お金持ちのための自由であって、99%の人達にとって不自由や束縛でしかない。しかも、これによって世界的な不況が起きている。故に現在、自由主義経済と呼ばわれているものの欺瞞を正し、正しい自由を追求するのが、今必要なことなのである。