SKY NOTE

skymouseが思った事考えた事を記したもの

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アメリカを疑う。それは被害妄想ではなく常識からくる

私は、過去20年のアメリカの日本に対する経済戦略が、一定の成果を上げ、日本を経済的に支配することが、ほぼ完了したと見ています。その構造は以下のようなものです。

アメリカの戦略が転換したのは、冷戦直後の1989年だと考えられます。この時、アメリカの日本に対する姿勢が根本的に変わりました。その後、極端な円高になった事、そして、株式市場では、外国人投資家が円高で安くなった日本の輸出企業の株を買いあさっていたことを今あらためて考えてみると、コレは、アメリカの日本に対する経済支配の一環だったと考えられます。

まず、FRBがドルを刷る。ドル安になり、相対的に円高になる。日本企業は国際競争力を失い株価は低迷、しかし、円が上がっているのでドルベースでの日本株価の変動はなし、つまり、日本国内で下がっている日本株を買っていても外国人投資家は損をしない上に日本株(主に輸出系企業)の大株主になり、現在の日本の輸出企業の大株主は外国人投資家がズラリと並ぶ。嘘だと思うのならば、日本の輸出企業の株式情報を見てご覧なさい、大株主に英語の名前の会社がズラリと並んでいます。コレが何を意味するかというとアメリカの日本企業支配、彼等はこれを20年間、続けてきました。その結果、日本の特に輸出企業は多かれ少なかれ、外国人投資家の意向を無視できない状態になっています。こうやって日本の輸出系企業はアメリカに投資家を通じて支配される構造が出来上がりました。彼等は20年かけてこれを実現したのです。故にそれは日本企業の経営の奥深くにまで浸透しています。輸出企業の多い経団連が日本のためにならない政策を推薦するのも、それは、このアメリカの20年にも及ぶ、経済支配の賜であり、成果であるのです。

さて、日本の「経済を乗っ取った」アメリカはTPPで次は何を望んでいるのでしょう。今度は、TPP(ISD条項)で「法を乗っ取る」つもりのようです。法を乗っ取って、公益事業を廃止させ、それをアメリカの民間企業に開放することで莫大な利益を得ることを考えているようなのです。オバマ大統領が「今後4年間でアメリカの輸出を倍増する」と明言していますが、他国の大規模な公営事業を潰して、民営の営利産業に切り替えてしまえば、それも可能になります。つまり、そういうやり方でアメリカは「輸出を倍増」させようとしているのです。やり方が汚いですが、それが今の、正確に言えば冷戦後のアメリカのやり方なのです。

アメリカは、日本国内の大手マスコミを経済と情報の両面で支配しています。経済的には電通博報堂などの広告企業を介して行われます。そして、情報的には時事通信共同通信などの通信社で情報的に支配しています。これらの会社をCIAが間接支配していると言われています。そして、彼等の情報力、経済力を駆使して、アメリカの意に沿わない政治家は、情報をコントロールすることによって失脚させます。例えば、普天間問題の時にアメリカに逆らった鳩山総理大臣は、マスコミの総攻撃に会いました。私がこの報道で問題だと思ったのは、普天間が問題だと言われているけど、その責任が首相にあるというのには正当な根拠がないと思っていたので、当時の私は、マスコミがまたオカシナことやっているとしか思わなかったが、それは、結局、アメリカが日本の報道機関を支配していて、その支配構造に鳩山首相記者クラブ制度廃止、クロスオーナーシップ規制)が手を付けようとした矢先に行われたことから考えて、アメリカが背後にいて、指示したことは、もはや疑いようがない。というのは、鳩山首相を批判する行為によって得をする人間が国内にはおらず、アメリカでしかないからだ。当時は、何故日本の得にならないことを日本のマスコミが、半狂乱になってやっているのか分からなかった。3.11後、完全に日本国民の利益から逸脱した日本の大手マスコミの報道を見て、これは根本的にオカシイとやっと気づいた。(遅い)3.11というのは、今までオカシイと思っていたことが確信に変わった瞬間だった。

それまでは、アメリカがそこまで酷い国なのだろうかという疑念があったのだが、原発問題で日本人のためにならない報道を揃ってやる大手マスコミを見て、これほどの大きな力を行使できる存在はアメリカしかいないと確信した。そして、その後の彼等の行動が、アメリカの利益に沿うものだと認識した時、大手マスコミが完全にアメリカの傀儡であることがハッキリとした。

傀儡マスコミによる間接支配、それが日本が戦後に受けていたアメリカによる支配構造だった。それを維持するためには、新規の国内マスコミ勢力ができてしまっては困るので、閉鎖的な記者クラブ制度が必要だった。だから鳩山首相が、それをオープンなものに変えようとした時、あれほど強力な報道批判が繰り出されたのだ。24時間ずっと半狂乱のように普天間普天間と同じことが繰り返されていて異常だと思ったが、その背後は、そう言う事情があったのだと考えると合点がいく。

全ての因果関係において、アメリカの利益というピースをはめると、見事にキレイに彼等の行動が矛盾なく説明できる事から、これは真実だろうと確信する。大抵ウソというのは矛盾をはらむものであるため、矛盾なくキレイに揃うことは珍しい、そう言う嘘を作るのは極めて困難である。その困難さから言っても、これらの説明には説得力があるのだ。私は、真実を探求するときに矛盾の存在を探す。だから鳩山首相に対する普天間報道もオカシイと思ったし、小泉の郵政民営化にもオカシイと思った。また、イラクにおけるブッシュ政権の大量破壊兵器イラクにあるというパウエルの国連での説明にも疑念を持った。フセインのようなアメリカの怖さを熟知していて、そして、それに備えるために、自分の居場所を常に点々としている用心深い男が、アメリカの攻撃の口実を与える大量破壊兵器を作ったりするだろうか?という矛盾があった。

つまり、矛盾があることは、一旦、置いて、真実かどうか疑えというのが私の嘘を見破る方針なのである。このやり方は、非常に効果的で、大抵のウソは矛盾をはらんでいるので、バレる。そして、矛盾が殆ど無いウソは珍しく、そういうウソについて、私の評価は、「芸術的なウソ」とである。だが大抵のウソは、芸術的とは言えないことが多いので、見破られてしまう。もしくは疑念の対象となる。その疑いが正確かどうかは、時間が教えてくれる。私の嘘を見破る確率は7割程度、まずまずの精度である。場合によっては9割を超える。私は盲信はしない、盲信は危険だから、私の疑念は、矛盾から生まれる。矛盾を見出すには、いかに常識的に物事を捉えるかということに収束するのだ。常識から逸脱したものが矛盾となり、それを疑っていくことで真実が見えてくる。そういう健全な疑念こそが結果的に騙されない健全な懐疑心となる。

私は被害妄想で疑っているのではない、常識から逸脱したものを疑っているのだ。自分の国を守らないジャーナリズムがあってたまるかと思う。あって当然のものがないとき、何か別のものが働いていると考えるのが普通である。そう言う普通の感覚こそが、今必要なのである。