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Panasonic、植物並みの人工光合成を達成する。(2012.7.30)

Panasonicが植物並みの人工光合成技術を開発した。(以前は、豊田中央研究所が2011年9月に発表していたが、効率は0.04%)植物の太陽エネルギーの有機物への変換効率は、0.2%(1/500)だそうである。それを人工的に実現したという点が大きい。そのプロセスは...
 
 池上技術士事務所のブログ:植物並みの効率の人工光合成を窒化物半導体で実現とは
 http://blog.livedoor.jp/yuji5327/archives/51899797.html

 マイナビパナソニック、0.2%の効率で有機物を生成する人工光合成システムを開発
 http://news.mynavi.jp/news/2012/07/30/050/
 
 太陽光エネルギーの利用とその限界
 http://www.d7.dion.ne.jp/~shinri/solar_energy.html

マイナビのページの図を見ると
 1.太陽光を水の中の窒化半導体(LEDチップと同様のものだという)にあてると...
  太陽光+水 → 水素+酸素
 2.水素と二酸化炭素を金属触媒にあてると
  二酸化炭素+水素 → 有機物(今回はギ酸、将来的にはエタノール
  金属触媒の材料や形状を設計することで、生成する有機物の種類を変える事ができる。

コレの何がスゴイのかというと、光合成を人工的に行なえれば、太陽光を使って、二酸化炭素を効率的に燃料に転換できる事だ。ただ、現在の効率は太陽エネルギーに対して1/500程度と、植物並、しかし、逆に言えば、二酸化炭素の有機物への変換効率を植物の500倍に出来る伸びしろを持っていると考えられなくもない。

火力発電所から出る大量の二酸化炭素を、こういった人工光合成技術で、エタノールなどの燃料やプラスチックに変えてしまえば、地球の大気環境を変化させずに、エネルギー利用が可能になる日も遠くないかもしれない。コンバインドサイクル発電で効率的に電気を作り、人工光合成技術で排出された二酸化炭素を資源化(エタノールに)する。そういう未来も遠くないかもしれない。地下資源のない日本にとって、人工光合成は希望である。2012年7月30日は、それが植物に追いついた日と言える。

こういう技術をもっと効率アップすれば、少ない土地面積でバイオマス燃料を大量に作ることができるかもしれない。そういう夢のある発表だ。