SKY NOTE

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インターネットを検閲しようとするACTA

昨日、アノニマスが日本の官庁のホームページをハッキングしたというニュースが流れましたが、彼らが主張している情報の自由、ネットの自由が今、著作権という方便を用いて侵害されようとしているのです。

  • #ACTA ドイツ海賊党 ネット時代にあった著作者とユーザー保護 #tpp #著作権

彼らが最も懸念しているのがACTAという著作権に関する国際協定で、これらはインターネットの検閲にあたるというのです。それは、ACTAの成立に関しては秘密裏に作成されました。つまり、反対が予想されるからコソコソやるわけですね。そういう協定というのがなんとなく分かります。

問題は、iTunesのような有料のコンテンツ流通が成功しているのにもかかわらず、新たなルールをACTAが設定していることです。その問題点は3つあります。

1.透明性がない(誰が利益を得ているのか明確でない)

  • 必ずしも実際の製作者が利益を得ているとは限らない。

2.著作権の調査が国家ではなく民間のプロバイダーによってされること

  • 民間企業に都合のいいルール設定がされる恐れがある。

3.コピーする条件をACTAは議論しない

  • 基本的に著作物のコピーは原則禁止の発想(個人的なコピーもせ制限される恐れ)

iTunesはこれら三つをクリアしています。まず、1については、Appleの取り分、30%、残り70%を著作者に渡しています。2については、Appleは著作物の審査をそれぞれの国の法律に委ねています。3について、iTunes上で自由にユーザーが自分の購入した著作物をコントロールできます。よって、基本的にACTAのようなものを新たに必要としてはいないのです。iTunesのようなサービスがあればいいわけです。しかし、どうして新しいルールをコンテンツメーカーが欲しがるのかというと、基本的に彼らが新しいビジネスモデルに適応できず、コンテンツをより自分たちのコントールしやすい形で流通させたいという意思がかいま見えます。

まず、1の透明性の無さ、クリエイターと配給会社の境目を曖昧にすることで自分たちにより多くの利益を還元しようとしている。そして、2の著作物の設定を国家ではなく、民間企業に委ねることで自分たちに有利な条件でコンテンツの著作権が主張できるようになる。こうすることで民間のあらゆる情報を著作物だと主張することで秘匿するというような使い方もできそうですね。3のコピーする条件をACTAは議論しない。あらゆるコンテンツのコピーを原則、コピー禁止にするという発想なのでしょう。これが何がヤバイかというと、2の著作物の設定を民間企業が行えるという点に繋がってくるのですが、民間の持つあらゆる情報を著作物だと指定できれば、企業が市民に対して秘匿したい都合の悪い情報を著作物だとして、規制することができます。つまり、民間企業を介した情報統制が可能になる。例えば、報道企業が流した情報をある企業が当社の著作物だと主張して、それ引用したYouTube動画を削除できるとか、そういうことが可能になりそうです。それも国際的に、そう言う規制を行うことが出来る。例えば国家が情報を統制しようと思えば、中間に民間企業を置いて、都合の悪い情報を著作物だとしてコピーしてはいけないとか、公開してはいけないとか、そういうことが可能となる。つまり、私企業の情報に対して、あまりにも大きなフリーハンドを与えているのがACTAの恐ろしいところなのです。

問題は私企業が国家という公の論理ではなく私の論理で情報を解釈し、それを私の論理で管理できる可能性を開いてしまう。それがACTAの恐ろしいところなのです。