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2012.6.1 大飯原発再稼働について

大飯原発が再稼働されそうだという報道があるのだが、どうもチグハグだ。

 東京新聞:大飯再稼働 政府、最終決定へ 関西連合が事実上容認
 http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2012053102000091.html

関西広域連合

  • 関西電力大飯(おおい)原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働について、条件付きで政府に最終判断を委ねる声明を発表したとあるのだが、松山大阪府知事は「安全基準が万全でないのに再稼働を決めるのか」と言って反発していたというし、よくわからない。どうやら大飯原発再稼働はまだ決定していないようだ。松山府知事が反発しているとのことから、関西広域連合でも意見集約がまだではないかと考えられる。

また民主党内でも、反発は少なくないという。再稼働させる原発の安全性を判断する基準が暫定的という問題は残ったまま。規制庁設置の関連法案は二十九日に審議入りしたものの、成立の見通しは立っていない。

客観的に見て、大飯原発再稼働は、危険であることは明らかだ。それを野田総理をはじめとする政府が、原子力委員会などの忠告を無視して、再稼働に突き進んでいるのが現状である。

 安易な原発再稼働で「10年以内に再び過酷事故」という原子力委試算(2012.1.24)
 http://www.fsight.jp/article/11147

 電力の軍門に降った枝野経産相――原発再稼働と料金値上げに論拠無し
 http://www.fsight.jp/print/11249

テレビや大手マスコミでは、以下の数字が全く報道されていないのが不思議である。
 
原発の耐震性能と、最近の地震の揺れの強さ(ガル:この場合、揺れの加速度を示す単位)
 福島第一原発   : 600ガル(設計基準:実際には460ガルで壊れた)
 ストレステスト  : 700ガル(近年の地震に対し、あまりにも過小な基準)
 阪神大震災    : 818ガル(1995年)
 大飯原発     :1260ガル(3〜4号機 耐震性能)
 新潟県中越地震  :2516ガル(2004年)
 東日本大震災   :2933ガル(2011年)
 岩手・宮城内陸地震:4022ガル(2008年:観測史上最高/世界最大)

この数値を見ると、大飯原発の格納容器は1260ガルの地震の揺れまで耐えられる設計となっているが、実は、この1260ガルを超える地震が過去10年以内に3回も起きている。しかも、その数値は大飯原発の耐震性能の2〜3倍という数値である。つまり、原発を再稼働すると3年に1回は、この国を放射能で滅ぼす可能性のある地震が起こるということになる。

なぜ原発を再稼働するのが問題なのかといえば、それは原発の持つ膨大な熱量にある。原発は1基あたり、1秒間に20トンの水が冷却に必要なシロモノである。これは多摩川や荒川などの一級河川に規模に相当する。つまり、冷却にあの大きな川の水の量が必要なのである。それだけ膨大な熱量であるがゆえに、福島第一原発では、電源が喪失し、冷却水が送れなくなった途端に、ジルコニウム製の燃料棒をあっという間に溶かし、鉄で出来た圧力容器を溶かしてメルトダウンメルトスルーといき、最後は水素爆発でドカンとなったわけだ。おかげで大量の放射能で、周辺一帯は放射能汚染で死の町になり、かなりの面積の農地が使えなくなった。大量の放射性物質が海に流れ込み、太平洋側の魚も安心して食べられない状況に陥っている。

そして、福島の子供たちは、原因不明の鼻血や下痢に苦しんでいる。これは、原爆が落とされた広島や長崎でも同様のことが起こったのだという。

原発を再稼働させるということは、そういうリスクを背負うことになる。逆に止めておけば、その膨大な熱量が下がり安全となるのだ。以下のグラフにそれを示す。

  • 崩壊熱の推移
  • 引用:よく分かる原子力
  • このグラフから熱量が1日で1/20、1ヶ月で1/100、1年で1/200になるのが分かる。

このグラフを見ると分かる通り、原発を止めると、1日で熱量は1/20となり、1か月後には1/100,1年後には1/200となる。これを冷却水に直すと、一級河川が、そこら辺の小川になるようなものなのだ。つまり、原発を止めれば、遙かに制御しやすい熱量になる。熱量が下がれば、ジルコニウム製の燃料棒を溶かすこともなく、鉄で出来た圧力容器も溶かすこともないだろう。つまり、放射能が外部に漏れる可能性を大幅に下げることが出来る。電源喪失をしたとして、一時的に冷却できなくなっても、熱量が少ないのでメルトダウンする可能性は遥かに低くなる。あるいは、そうなるまでの猶予がかなりあり、その間に冷却可能な状態に持ち込めれば安全だということになる。しかし、再稼働してしまうと、この状況が一変し、毎秒20トンの水が必要な状態になる。

福島第一原発では、注水に必要なベント作業(圧力逃し弁開放)に時間がかかったが、ベントをしてしまうと外部に放射能が漏れる。外国の原発では、そのベント弁にフィルターがついていて、放射能を漏らさないように出来ているが、日本の原発にはこのフィルターがないので放射性物質ダダ漏れである。そういう安全性の低い原発野田総理は「安全が確認された」といっているのだから、開いた口がふさがらない。格納容器の耐震性も日本の地震の揺れに対して1/2〜1/3と、十分ではない。だからこそ、国の原子力委員会は、安易な再稼働は10年以内に(福島第一原発のような)過酷事故を起こす可能性があると忠告しているのに、野田総理原発再稼働に前のめりである。もし、野田総理の暴走を許し、そこへ地震が襲ったら、私達がどうなるか、図で示したい。

再稼働が検討されている大飯原発メルトダウンした場合...(風下に9000万人います...)

福島第一原発の時は、風下が海だったのは不幸中の幸いでしたが大飯原発の場合違います

大飯原発の位置は、本州の風上に位置し、ここで原発メルトダウンを起こしてしまうと、風下にいる9000万人が被曝することになります。福島第一原発の時には、風下は海だったので90%の放射性物質が海に落ちました。しかし、大飯原発の位置から分かることは、その100%近くが陸に落ちることを示唆しています。つまり、福島第一原発の10倍の規模の被害が起こる。1/10の福島ですら大変なのに、その10倍なのです。そして、単に10倍というだけなく、大阪、名古屋、東京など、日本の主要都市が風下にあるのです。これが何を意味するかというと、前代未聞の大量被曝に陥ることになります。しかも、各地の水源地も汚染されるので、安全な水が飲めなくなります。これほどのリスクを背負って、原発を動かすべきかと言われれば、全く合理性を欠きます。日本は地震国であり、世界の地震の10%、巨大地震にいたっては20%が起こると言われている大地震国です。このような原発に最も不適な土地で原発を動かすのは狂気の沙汰としか言いようがありません。しかも、日本の原発は諸外国の原発に比べて安全対策が著しく劣っているのです。ベント弁にフィルターはないし、国内で起こる巨大地震に対して、耐震性能は不足しています。そして、最も恐ろしいのは、耐震性が著しく足りないという事実を、NHKや大新聞などが報道しないことです。

このように事実が伝えられないことで市民がこの問題を軽く見てしまっていることが、最も恐ろしいのです。自分たちの命にかかわる非常に危険な状況だということが、分かっていない。そうであるがゆえに、原発再稼働、是か非かなんぞという呑気な話題を言っていられるのです。リスクのあまりの大きさを考えれば、「否」に決まっているのです。これは、戦時中の大本営発表と全く同じです。実際には戦争に負けているのに、「勝った勝った」という報道を信じて戦争を続けた結果、最後には原爆を落とされて終わりだったじゃないですか、いまは、「安全だ安全だ」と言われ続けて、最後にはメルトダウンで終わりなんてことにならないようにしたい。

この大飯原発再稼働に対して、反対の声を上げるために、今日(6/1)の午後6時から首相官邸前でデモがあります。これる方は来てください。私も行きます。今、反対の声を上げずして、いつするのかという思いで行きます。これは、国民の生命財産がかかった重要な問題です。歴史を振り返れば、戦争に勝った勝ったという報道を信じていた人は今から振り返れば愚かに見えますが、当時は、日本が負けているという情報は、一部の人しか知らない情報だったのです。マスメディアが結託した時、現実とは別の世界が生まれます。その別の世界と現実との差が大きければ大きいほど、私達には大きな悲劇が待っています。それが歴史が私達に教えていることです。私たちは歴史に学び、この大飯原発再稼働という暴挙を止めなければいけません。これを読んだ皆さん、原発の再稼働に反対してください。そして、原発地震に耐えられないという事実を沢山の他の人に伝えてあげてください。事実を知り、適切な行動をし、野田政権の暴挙から自分たちを守りましょう。(そもそも、日本のメジャーな新聞なり、テレビ局がマトモであれば、こんな事で騒ぐことはない、なぜなら、正確な情報が伝われば、原発廃炉にするという決断が即、下されただろうから、国民に正確な情報を伝えないという異常なメディアに囲まれているのが日本の不幸だ)

原発再稼働許すな!首相官邸前抗議/緊急拡散ツイートキャンペーン
 日付  :2012年6月1日(金)
 時間  :午後6時より(8時に終了)
 天気  :Tenki,jp:東京の天気予報
 ブログ :http://twitnonukes.blogspot.jp/2012_05_27_archive.html
 場所  :首相官邸前(国会記者会館前)
 交通  :千代田線:国会議事堂前駅 出口3番
      南北線 :溜池山王駅

大阪
【日時】6/1(金)18〜20時予定
【場所】関電本社前(大阪府大阪市北区中之島3丁目6−16)