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首都直下型地震について(2012.4.18)

東京湾北部地震について、東京都の被害予想が4月18日に公表された。多摩地区のものもあるが、今回のブログ記事は東京湾北部地震に集中して書いてみた。

今回の東京湾北部地震の被害想定の資料が置いてあるページ(2012.4.18)
http://www.bousai.metro.tokyo.jp/japanese/tmg/assumption_h24.html

 被害の概要(予想震度分布や想定される被災者数などおおまかな内容が示されている)
 http://www.bousai.metro.tokyo.jp/japanese/tmg/pdf/20120418gaiyou.pdf

 被害の特徴(このPDFに震度想定や液状化の危険のある場所が示されている)
 http://www.bousai.metro.tokyo.jp/japanese/tmg/pdf/assumption.part1-2-3.pdf

それによると、東京湾北部を震源とし、地震の規模をM7.3の地震が起きると想定しているという。ただ、実際の被害は、それ以上になる可能性もあるとのこと。

東京湾北部地震(M7.3)の想定

人的被害想定
 死者  :9700人
  揺れ  :5600人
  火災  :4100人
 負傷者 :17万7600人
  揺れ  :12万9900人
  火災  :1万7700人
  重傷者 :2万1900人
 避難者の発生:339万人{ピーク時}
 帰宅困難者:517万人
建物被害:30万4300棟
 揺れ  :11万6200棟
 火災  :18万8100棟

震度分布(オレンジの震度6強の地域が大幅に広がっている)
図をクリックすると拡大します

前回の想定に比べて震度6強;オレンジ色の想定面積が 305平方キロ → 444平方キロ と増えている。しかも人口密集地の23区内に集中しており、甚大な被害が予想される。

液状化
図をクリックすると拡大します

PL値の説明(Potential of Liquefaction)参考資料:PL値ってなんだろう?
 0.0<PL≦5.0    液状化発生の可能性が低い(青の部分)
 5.0<PL≦15.0  液状化の可能性があり(赤の部分)
 15.0<PL     液状化の危険性が高い
PL値が高いほど液状化する可能性が高い、今は道路だけど、昔、川だったところの周囲とか、海抜0メートル地域などの低地に液状化しやすいところが多い。図で見ると、東京の東部に危険度の高い地域が広がっていることがわかる。

津波
元禄型関東地震(M8.2)の水門開放時の東京湾津波(クリックすると拡大します)

水門閉鎖時だと、それほど被害は大きくならないが、地震によって水門が閉鎖できなかった場合を想定して、厳しい方の想定を表示している。津波は水門が閉鎖できていないと、川を駆け上がり、海抜0メートル地域に浸水するおそれがあるという。

火災
首都直下型地震で、最も被害を拡大させると予想されるのは、火災の被害。関東大震災の時には、揺れよりも火災での死者が多かったという。

 資料:関東大震災 地図と写真のデータベース
 http://www.himoji.jp/database/db06/relief.html

関東大震災の時には、死者10万5385人の内、圧死は1万1086人程度に対し、焼死者は9万1781人と、約90%が火災による死者なのだそうです。つまり、都市型地震で警戒するべきは火災です。では、東京湾北部地震における火災想定を見てみましょう。(ただし今回の被害想定では、人的被害では圧死の方が火災よりも若干多い、これは阪神淡路大震災において、家具などの転倒によって窒息、圧死した人が被害者の8割に登ったことから来ていると考えられる。そういう意味では、背の高い家具を捨てて、背の低い家具を揃えたり、寝室に背の高い家具を置かないとか、転倒防止装置をつけたり、家具の固定も重要な防災対策といえる}

画像をクリックすると拡大します

最も厳しい冬場の暖房器具を使っている状態で、夕方18時の風速8メートルを想定
図は250メートル四方のメッシュ

 赤   :100棟
 オレンジ:50〜100棟
 黄色  :20〜50棟
 緑   :10〜20棟
 水色  ;1〜10棟
 青   :0〜1棟
 灰色  :0

恐ろしい火災の被害
警戒するべきは、木造家屋の密集する地域で発生すると言われる火災旋風、火災によって生じた強烈な上昇気流が、火の竜巻になって現れる現象で、私が聞いた話によると、この火災旋風は水のある川の上までも到達したというから、その勢いたるや凄まじいものがある。この火災によって9万人もの人々が亡くなったのだが、その数は、今もお祭りなどの灯篭流しに残っている。埼玉県の水天宮祭の灯篭流しは、関東大震災(M7.9)の後に、震災の死者を弔う為に灯籠を流しているという。このお祭りで川に流される無数の灯籠が、関東大震災の死者を弔う為だったと知ると、夏がくる度に鎮魂の念を禁じ得ない。だが、その灯籠に現在の私達が弔われる可能性があると思うと、警戒の念を禁じ得ない。

圧死を防ぐ家具の固定
家具に傾斜をつけて、転倒防止をする「ふんばるくん」
うちでは、この「ふんばるくん」に加えて、家具の固定もやっています。特に高い建物だと、揺れが大きくなるので、家具の固定も必要です。固定器具は、簡単に取り外せるようにロック機構のついた金具を使っています。東急ハンズなんかで買ってくるとよいでしょう。あと、なるべく寝室には背の高い家具をおかず、高くて重いタンスは捨てて、軽い布製のクローゼットやテレビ台に使えるくらいの高さの低いタンスを複数横に並べて、転倒しても大丈夫か、転倒しないものを選んでいます。(自分がこのように厳重な転倒防止対策をしたのは、地震体験車に乗って震度6強を体験したからです。その揺れたるや立っていられないもので、移動の自由もままなりません。つまり、移動できない時に家具が転倒してきたら、一巻の終わりだと考えると、転倒しないようにするしかないという事になるわけです)

  • 阪神大震災直後のNHKの報道(冒頭に揺れの凄まじさが分かる動画がある)