SKY NOTE

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どの程度の放射能汚染が生じているのか

1.どれだけ土地が、どれだけ汚染されているのか?

セシウム137の汚染状況(クリックすると拡大します)

  • かなりの面積の土地がセシウム137に汚染されていることが分かります。マス目は、1マス、10km四方で、面積は1万ヘクタールです。マス目を数えますと、以下のようになります。
  • 100万ベクレル/m2:約  2.9万ヘクタール
  • 10万ベクレル/m2:約 30.6万ヘクタール(10倍に薄まるのに約10倍の面積)
  • 1万ベクレル/m2:約187.0万ヘクタール(10倍に薄まるのに約6倍の面積)
  • ロシアの基準ではだいたい3万ベクレル/m2(473ベクレル/kg)が耕作不能地域です。しかし、日本は、その10倍の30万ベクレル/m2(5000ベクレル/kg)です。なんと10倍も緩いのです。日本の基準が国民よりも東京電力を守る形になっていることが分かります。このことから、東京電力は潰し、全ての原発は停止することが必要です。未だ己の保身のために、国民の人命を危険に晒すような行為を行なっている悪徳企業は、潰さないといけません。

2.生物学的半減期と、物理的半減期の違い

  • 生物学的半減期とは、体の代謝によって半分になる期間を指します。つまり、尿などの排泄物になって出て行って、半分になる期間ということです。物理的半減期は、放射性物質放射線を出して崩壊していく課程で半分になる期間です。それぞれの半減期は、より短い方が適用されます。セシウム137は物理的半減期は30.1年と長いのですが、生物学的半減期は100日程度なので、短い方の生物学的半減期(100日)を用います。

3.自然放射線と人工放射線の違い

  • 自然放射線は、大半がラドンと言われるもので、通常は空気よりも重い気体ですが、非常に水によく溶ける特性を持っています。人工放射線との違いは、生物学的半減期、物理的半減期共に非常に短いことです。
  • セシウム137は、ラドンに比べて生物学的半減期にして4800倍、物理的半減期にして3000倍と桁違いに長いことが分かります。この時間の長さが自然放射線ラドン)と人工放射線セシウム137)の違いです。この時間の長さによって、高い蓄積性を持ち、細胞をより多く破壊することで発がん性や奇形など、様々な害を及ぼすことが考えられます。年間1msvという基準は、この危険性の少ない自然放射線であるラドンを基準にしたものであるため、それよりも半減期の長い人工放射線は、より厳しい基準を考えるべきという意見もあります。

4.放射線の平方メートルとkgの比較

  • これを計算する方法が分からなかったのですが、同地点の放射線の実測値の比較によって計算することにしました。以下のページに実測値があります。
  • その差は、面積に対して重さあたりの放射線濃度は、1.538%です。一応、この比率で考えるとします。他にめぼしい資料もなかったので...これによって、例えば10000ベクレル/m2汚染されている土地は、153.8ベクレル/kgと計算できます。サンプルが一つしか無いので、誤差はあるでしょうが、参考程度にはなると思います。そして、その汚染された土地で作られた農作物にどれだけ放射性物質が転移するかですが、ワーストケースと見られるのは、以下の事例です。


  • 以上の事例から分かるのは、2321ベクレル/kgの土地から、800ベクレル/kgの玄米が生じたということですから、最悪の場合、1kgあたりの土壌汚染濃度の1/3程度が作物に転移することが考えられます。しかも主食の米で。ただし、これは玄米ですので精米すると4割程度5〜7割程度に下がるらしいです。よって白米を食べるならば、最悪の場合、土壌汚染の1/3×0.40.7となります。つまり、最悪の場合、土壌汚染の13.3%23.1%が白米に転移する可能性があるということです。例えば、10000ベクレル/m2の土地は、153.8ベクレル/kgの汚染濃度と計算でき、そこから、最悪の場合、13.3%23.1%、つまり20.535.5ベクレル/kgの白米が生じる計算になります。これを1ベクレル以下にするためには、10000ベクレル/平方メートルを20.535.5で割ってやれば、488281ベクレル/m2となります。本来は、この水準が望ましいのですが、私が個人的に計算してみたところ、そのレベルの放射線基準を適用すると、日本の農地の2333%程度(108155万ヘクタール)が使用不能になります。しかし、日本は全農地の29%(138万ヘクタール)が耕作放棄地なので、耕作放棄地を使えば、農地は現状とあまり変わりません。食料自給率の改善も、不幸中の幸いというべきか汚染された土地が、二期作二毛作ができない東北地方に集中しているため、汚染されたとはいえ、耕作放棄地を使い、多収穫作物で二毛作二期作を行い増産すれば、食料自給率100%は可能です。しかし、原発がもう1回、別の地域で壊れたら、非常に難しくなります。ですので、脱原発が必要です。

5.内部被曝外部被曝の違い

  • 基本的な違いは、その時間の長さです。「100msv/時」まで大丈夫というのは、基本的に外部被曝の考え方です。外部被曝では1時間の被曝量に限定できるのですが、一旦、体に入ってしまうと、とても長い期間、体の中で放射能を出し続けます。これが内部被曝です。では、どれくらい長いのかというと、セシウム137の生物学的半減期は、100日程度です。つまり、2400時間で半分、大体、1日0.7%ずつ排出すると、100日で半分になります。つまり、放射能にさらされる時間が数千倍になる上に、その間、蓄積して体の中で高濃度になるわけです。よって、外部被曝よりも遙かに小さい放射線でも危険となってくるわけです。ですので、ドイツなどは、食品は成人8ベクレル以下、幼児4ベクレル以下としています。

まとめ

  • 100msvというのは、外部被曝のことで、言ってみれば、1時間あたりの被曝量で、これくらいまで耐えられますよという意味ですので、これを口の中に入れて何千時間も体の中に入っている食べ物に適用することはできないわけです。年間1msvという基準も自然界の体から即、排出されるラドンを基準にしていますので、これもまた、核種が違えば、体にとどまっている時間が違い、それによって蓄積量も違ってきますので、より厳しい基準が必要になってくることは確実なわけです。つまり、低濃度であっても危険なので、かなりの広い土地が、耕作不能地域になり、避難地域ももっと広くなるはずで、しかも、食品の安全基準も、もっと厳しくないといけないのです。これだけの被害をもたらした東京電力は潰して当然であり、すべての資産を売却して、賠償金に当てるのは当然なわけです。そして、その被害は、その被害面積から言って、100兆円クラスの賠償額が必要となりますので、税金で賄うことは出来ず、増刷によって行うことが必要になってくるわけです。幸いなことに、現在は円高なので札を刷って賠償金に当てて、円が安くなっても、輸出企業にとってはウェルカム、被災者にとっても良いこととなりますので、また、内需産業にとっても、復興特需によって潤いますので、これが最も最善の選択だと考えられます。ドイツ並みの厳しい食品基準を設けて安全を保証し、東電潰した上で札刷って賠償金を支払い、使えなくなった土地に集光型太陽電池を敷設して、電気を供給する。(4万ヘクタールもあれば、集光型太陽電池で1500億kwh/年、発電来ます)それが現状では最善だと考えられます。

ドイツ並みの基準で考えた場合(幼児4ベクレル/kgを基準とする)
耕作不能(コメの場合)
・1000ベクレル/m2(16ベクレル/kg)以上の土地では耕作してはいけない
食品基準
・成人:8Bq/kg
・幼児:4Bq/kg