今年もあと2日となり、そこで今年2011年の自分のブログ記事の総括をして見ることにした。今年は、アラブの春など歴史的に重要なことが沢山あったが、基本的に自分の独断と偏見なので、重要であるのにもかかわらず省かれているものも多い。というか重要なことと自分の思ったことを混ぜると極めて長大になってしまうため、今日は思ったことを中心に書くことにした。
1月26日:霧島山噴火
3月11日:東日本大震災
3月12日:福島第一原発 1号機爆発
3月14日:福島第一原発 3号機爆発
- 3号機の爆発で、深刻な放射能汚染が発生するとは思ったが、格納容器が壊れていないと聞いて、被害は限定的だと判断したが、この時点では低線量被曝について知らず、もっぱら、外部被曝の知識で100msv以下であれが、大丈夫だと判断し、それほど大きな問題には成り得ないと判断していた。これは大きな間違いだった。
3月26日:スピーディーの情報を知る
- スピーディーの情報をみて、状況が極めて深刻だと愕然とする。急追、チェルノブイリの情報を収集し、それを飯館村などの観測地点の情報と比較検討できる情報を作成。この時点でも低線量被曝の問題はわかっておらず、外部被曝のレベルからしても、非常に深刻なレベルの汚染が広がっているという事実に愕然としている段階。
4月13日:ジョブスの病状が芳しくないという動画を見る
- ↑2月22日にアップロードされた動画
- ジョブスの弱々しい歩き方を見て、内心、もう駄目だと思い、この段階で、ある程度、死を覚悟したが、もうちょっと生きていて欲しいという希望的観測を抱く、
5月14日:MITが太陽熱発電兼温水供給システムを発表
- 原発停止が相次ぐ中、電力不足が叫ばれている中、MITが太陽熱発電システムを発表する。現在は発電効率が5%程度だが、将来的には14%くらいになるだろうと言われ、しかも低コストで作れそうだという。暗いニュースの中、明るいニュースだった。
6月4日:集光型太陽電池に日欧が共同研究:セル変換効率45%を目指す
- 以前から注目していた発電効率45%の集光型太陽電池を作ったフラウンホーファー太陽エネルギーシステム研究所と日本メーカーが組んで集光型太陽電池を共同開発するという。これによって、未来の太陽電池は集光型と判断するに至る。(レアメタルの消費量から見る量産性の現実性、発電効率、コストなどすべての面において集光型が優れているため)
6月11日 6.11脱原発デモ行ってきた。
- デモという奴に初めて参加する。自分がデモのようなものに参加するとは思いもよらなかったが、集光型太陽電池など、脱原発をするのに必要な技術的土台は既にあり、同時に原発の地震に対する技術的、社会的な非現実性を見るに至り、脱原発デモに出席するのは市民の義務だと判断、出席し、脱原発を訴えることにする。
7月6日:松本復興担当大臣辞任について思う
- 松本復興担当大臣の言葉尻を捕まえてマスコミが閣僚を辞任に追いやった。このとき菅直人やめろコールも続いており、そのことから、マスコミが結託して物事をやるとろくなことがないと感じるようになる。そこでYouTubeで批判してみた。
- マスコミが菅直人をやめさせようとする理由(6分59秒)
- 音声だけだけど...DEATH NOTE風:iPadで喋らせてます
7月8日:被爆医師:肥田舜太郎さん(94歳)被爆の現実を語る
- 被曝についての政府の隠匿体質と、それと連なるアメリカの影を意識するようになる。また、被曝についての情報が各国政府によって極めて限定されていて、それによって学術的な知識ベースが極めて脆弱であることを知る。背後に巨大な悪の存在を意識するようになる。
- 【拡散希望】被曝医師・肥田舜太郎さんが語る『真実の原子力』(25分53秒)
7月10日:有機ゴミを燃料に変える「バイオコークス」(石炭)
- 有機ゴミを燃やすと、エネルギーになるという話でバイオエネルギーを作った後の搾りかすをどうすればいいかと考えていたので、「なんだ燃やせばエネルギーになるじゃん」と思うようになる。
7月13日:放射能はガンを増やすか?
- この辺りから、低線量被曝について、意識し始めるのだが、まだどの程度被曝すれば、どのくらいの影響が出るのかは分からなかった。ただ、核実験の時、子供だった世代にがんの発生率が最大20%程度、上がっている事が見て取れた為、低線量被曝とガンの因果関係はあると知る。
7月27日:「思考停止」と「見える化」
- 暑くなって節電が叫ばれるようになったが、メディアの論調は「日本は、これ以上節電できない、だから原発」というような市民を絶望させ、思考停止させる様に仕向けていると見たので、その反論記事を書くことにする。
8月8日:JFE、タワー型集光型太陽光発電システムの開発に成功
- 集光レンズの代わりに、鏡でタワーの一点に光を集中させるという巨大な反射型集光システムと化合物系太陽電池の組み合わせによる発電システムをJFEが発表する。熱と電気を効率よく収集できるので、熱発電と組み合わせれば発電効率50%超えも夢ではないとみた。この発電システムそのものは実質26%(パネル効率は35%)だが、フラウンホーファー太陽エネルギーシステム研究所の発電効率45%のパネルと組み合わせれば、かなりの性能が実現できると見た。脱原発は十分可能だと感じた。
8月20日:食品の放射能汚染濃度が分かるサイト
- 食品の放射能汚染が気になりだしたので、グーグルさんに聞くと、こんなサイトがあるよと、教えてくれたので、それを紹介した。データを見ると多くの地域が不検出で安心したが、やはり福島の近くや川魚、きの、海産物ではウニやヒラメなどに問題のあるものが見受けられた。(その後、10月辺りから野菜が不検出だった地点が数ベクレル単位で増え始めている。どうやら、地表にあったセシウムが根の方にまで浸透してきているようだ)
8月24日:スティーブ・ジョブス Apple CEOを辞任 2011.8.24(アメリカ時間)
- ジョブスがAppleCEOを辞めた。この時、もはや病状が悪化して、彼の死が近づいているのが最後の手紙の文面から分かった。1997年以来、彼がAppleに復帰したとき、とても嬉しかったが、こんなにも早く別れの時期が近づいているとは...と肩を落とした。彼のユーザーに対する最後の手紙を読む度に彼が情熱と誠意にあふれた人間であることがわかり、惜しいな、もうさよならなんて...と今も読み返しながら思う。
8月28日:脱原発は可能か? 統計で分析してみた ver 1.2
- マスメディアが原発がないと電力が足りなくなると嘘を言っていたので、統計的に批判する記事を書いてみた。嘘を言い切るのが彼らの嘘の言い方であり、私はそれにデータで客観的に否定した。案の定、関東地方は原発がほとんど停止しているのにも関わらず、停電など起こらなかった。逆に隣の韓国で停電が起き、責任問題に発展した。
9月6日:仙台で下水から石油を作る共同研究が開始
- 仙台で下水と渡邊教授のオーランチオキトリウムを使った石油を生成する研究が始まる。雑誌ニュートン2011年9月号の中の渡邊教授によれば、日本の原油の13%にあたる原油が国内の有機物をかき集めれば自給可能だという13%程度(2600万トン)と聞いて、がっかりする人もいるかも知れないが、車を電気自動車(日本の石油の40%は自動車用燃料)にすれば、石油はいらないし、電気で代替しても、集光型太陽電池のような強力な太陽電池技術もあるので十分発電できる。よって、自然エネルギーでぜんぜん問題ないのだ。2012年の時点で節電(LED電球、断熱窓)と火力発電と水力発電で脱原発は可能)
9月9日:これからの電池は液体!? MIT由来の企業が液体電池を開発
- 液体で電力を貯められるという新しい電池が開発された。この電池のいいところは、液体であるので液体を交換すれば石油みたいにエネルギーが交換できることである。これで充電時間の問題が解決する。しかも、比較的、電液が低コストであり、充電できるという話なので極めて有望と見た。将来に期待である。集光型太陽電池と組み合わせれば、かなり優れた選択肢になるだろう。液体なので、船舶や農機具のエネルギー源にも使えそうだ。
9月10日:チェルノブイリハートと日本の甘い基準
- チェルノブイリで汚染された土地の子供たちの重篤な心臓疾患、白血病、神経疾患、甲状腺がんなど、深刻な問題を動画で見る。それに対して、日本の暫定基準が極めてゆるい事を見て、憤りを覚える。こどもたちの悲惨な姿を見ると、将来の福島の可能性も捨て切れないので、暫定基準の早期の見直しが必要と感じた。
9月19日:さようなら脱原発デモ(6万人)
- このデモの中に自分もいたが、すごい規模だった。延々とデモ行進が続き、脱原発デモが本格化している事を肌で感じた日だった。残念なことに、これほど大規模なデモなのにテレビでは小さく扱っただけだった。この扱いから、ハッキリ分かることは、電力会社に媚を売るテレビ局の姿だった。彼らは味方ではないことが明確に示された。アラブの春ではアルジャジーラが、デモの様子を伝えてアラブ社会全体が立ち上がったが、日本では電力会社がテレビ局を年間2000億円と言われる莫大なスポンサー料で懐柔しているため、そのような報道はされなかった。つくづく日本の報道機関はダメ集団だと感じる。これは資金源である電力会社を潰すか、テレビを見ないことでテレビ局の資金源を絶つかしないとダメだと感じた。だが、デモなど滅多にしなかった日本人が、6万人も集まったところから見て、紆余曲折はあるだろうが、もはや脱原発は確実に行われるという事は分かった。
10月5日 スティーブ・ジョブス死去
- 朝起きて、変な夢をみたと思いながらネットを見ると、ディスプレイからアッパーを食らう。そのイメージアッパーを食らって倒れて、再び起き上がって、「嘘だろ...デマだろ...」と思いながらNHKを見ると、ジョブス死去のニュース、「ああ...この日が来てしまった」と空気が止まる。その後、意外にダメージがないと思っていたが、実際には精神的に落ち込みがちになり、その後数カ月にわたって、気分がすぐれない日々が続いた。多分、彼は自分にとって希望の拠り所だったのだと感じた。常に希望を届けてくれると期待させる存在、それが自分にとってのジョブスだった。この頃からブログが上手く書けなくなり、なぜ書けないのか悩んだが、それは、自分は希望を拠り所に記事を書いていたのだとあとで分かった。だから、希望の源泉(心の柱)であるジョブスが亡くなった途端に記事が書けなくなった。それでも無理矢理書いたが精細を欠くものとなっていった。天皇が亡くなった時の旧世代にも同様のことが起きたのだと感じた。(その後日本はダメダメ状態)自分は、その問題点がわかったので、希望の拠り所を他人に出はなく、自分に向けて行くことにした。
10月17日:TPPの問題点
- TPPの問題点を知り、ISD条項が国家主権を超えて機能し、それがアメリカの都合のいい様に解釈され、他国の主権を侵害するという極めて不健全な貿易体制であることがわかり、その問題点を書き記した。当初、自分は貿易自由化に賛成していたが、ISD条項を見て考えが変わった。TPPは酷い内容で失われた20年を40年にするような植民地的性格を持った貿易体制であるため、これを突っぱねるためにISD条項の危険性を伝えることにした。
10月20日:日本のマスコミは、自分勝手な思い込みを報道している
- テレビを信頼できなくなると自然にテレビを見なくなり始め、たまに見ると、極めて間違った情報や嘘を平気で流していることがわかり、しかも、そういう嘘を言い切ることで正当化している彼らの姿が目に余るので、「自分勝手な思い込みを報道をしている」と批判した。日本の政治が良くない真の理由は、良いことをいう政治家を嘘をでっち上げて潰し、悪いことを実行する政治家は批判しないというマスコミに問題があることが分かった。鳩山総理、菅直人総理、松本復興担当大臣、鉢呂経産大臣と、マスコミが意図的に辞めさせた政治家は多い。このように、今やなりふり構わず、暴れているところから見て、もはや彼らも終わりなのだろうと感じる。
11月11日:野田総理、TPP交渉参加に向け、加盟各国との協議へ
- この野田総理の主張から、私は民主党を見限った。民主党は、主権を売り渡すような愚行をしようとしおり、さらに国民をさらに困窮に陥れる決断を正しいと盲信している野田総理を見ると、もはやこの政党は救いようがないと判断した。かといって自民党に票を入れるのは、原発腐敗体制を生み出した温床であるため、もっと危険なので、次の選挙は自民党でもない、民主党でもない、他の政党にすることが決まった日だった。思えば、マニュフェストにあることを一つも守れず実現出来なかった段階で、誠意の全くない政党として消え去る運命を、この野田総理の演説から私は悟った。この日は民主党が自殺した日として、歴史に刻まれるだろう。
11月25日:HP、ARMで超低消費電力サーバ普及計画「Moonshot」を発表
- ARMの新しいサーバ向けチップの発表に伴い、従来のサーバに対し、消費電力が1/9のサーバが2012年頃に登場するのだという。これにより、同じ電源施設であれば、9倍のトラフィックをこなせるサーバが生まれ、来年以降、飛躍的にサーバが強力なることが予測される。クラウドシティのようなものもできると予感させる性能の向上と言える。当初考えていたよりも3年早く時代を動かす要因が迫ってきたといえる。
12月19日:ベラルーシの医師:ユーリ・バンダジェフスキー氏「日本の暫定規制値は大変に危険です」と警告
- ユーリバンダフジェフスキー氏の低線量被曝に関する意見を聞き、日本の暫定基準値は危険だと非難していたら、その翌日、2012年の4月から500bq/kgから、100Bq/kgに基準が改定されるという発表があった。ユーリバンダフジェフスキー氏や早川教授の主張が、発表を早めたのだと思う。ただ、実施は4ヶ月ごと非常に遅い、もっと早くできないものかと思う。原発問題直後から、なぜこの基準が適用出来なかったのかと不思議に思う。
まとめ
- このように、この1年間は、最初は、霧島山の大噴火でヤバイ予感をしているときに、案の定、地震が起き、福島第一原発というパンドラの箱が開いた年だった。そういう意味でパンドラの箱が日本に4つも開いてしまい、もっと言うと、54基も他にあるという事実は、日本を破滅させるのには十分。(もっと言えば、後ひとつでも壊れれば日本は終わりだ)その上、TPPというアメリカ主導の植民地政策まで飛び出す辺り、パンドラの箱が災いをもたらすという言葉通りとなった。まさに、今年は踏んだり蹴ったりの年であった。だが、日本の悪が白日のもとにさらされた年でもあるため、来年は、その悪を滅ぼす年としたい。そういう意味では、国民という龍の怒りの逆鱗が、電力会社、記者クラブメディア、経団連(オールドエコノミー)、自民党、民主党(旧来の政治体制)に落ちて、彼らが滅ぶ年としようと思う。例年は、そうなることを「期待」していたのだが、来年は、自分たちで「こうしよう」と言う風に変わったのが変化といえば変化である。あまりにひどい現実を見て、考えが改まった年といえた。そういう意味では、精神的には飛躍した年と言えないわけでもなく、兎年にふさわしかったのやもしれない。