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バブル以降、日本の競争力を下げたものとTPP

バブル以降、日本の競争力を下げたもの
0.円高      :価格競争力が落ちた
1.成果主義    :売上至上主義に陥り、研究開発力が落ちた
2.労働者派遣自由化:格差拡大の要因になり、デフレの要因となっている。
3.株主の権限強化 :労働者に入るお金が減り、デフレの要因となっている

そして、これから日本の生産性を落とすと予想されるもの...

4.TPP参加    :ISD条項によるアメリカの経済侵略の本格化
         (この20年間の総仕上げとも言える)

いずれもアメリカから入ってきたものだが、日本の競争力を効果的に下げているという点で共通している。バブル前の日本は「Japan as Number One」という本が出たくらい強かった。だが、それらはアメリカから入ってきた制度や状況が入る度に壊れていった。まず、成果主義だが、日本の研究開発能力を著しく下げた。まず、ソニーがダメになった。成果を金銭という狭い視野で捉えてしまったために、売上至上主義に陥り、研究開発における売上には換算が困難な新しい価値の創造ができなくなっていった。結果として、二番煎じのものばかりとなり、本来、日本のような先進国は、付加価値競争をしなければいけないのに単純なコスト競争にさらされることになった。そのコストも毎年のようにアメリカがドルを刷るおかげで、海外における価格競争力が奪われ、同時に中国などの新興国の追い上げも食らって、コストでも付加価値でも戦えなくなり、競争力が落ちていった。とにかくコストを下げなければいけないということで人件費を下げる事になったのだが、その下げ方が、若者の給料を下げる労働者派遣法の改悪により、正社員と派遣社員の給与が同じ仕事でも倍違うという格差社会を生み出した。この格差が産み出したものは、中流階級の減少により、高いものを買える人と買えない人に二極化した。結果として安いものしか買えない人が増えてデフレとなり、同時にそれはさらなる人件費削減と人件費の安い海外工場への移転による国内の労働市場の空洞化をもたらした。デフレスパイラルに陥った日本は、失われた20年という長期に渡る不景気が生じた。さらにそうやってコストダウンして利益を出したにも関わらず、その利益は、株主に還元され、従業員に還元されない状況が生み出されることにより、お金持ちはさらにお金持ちに、貧乏人は更に貧乏にというように、アメリカのように貧富の差が大きくなっている。その中では、結婚もできず、子供も育てられない世代が生まれ、少子化という状況が生まれている。日本はこの20年間、よく我慢したし、みんな一生懸命働いたと思う。だが、全然報われない。若者が結婚も出来ず、子供も育てられない国なんて、情けない、というよりも恥ずかしい。

そして、今度はTPP、アメリカ企業に日本の主権を譲り渡すISD条項により日本は、完全に支配される。最初は円高で経済力を削ぎ落とされ、成果主義で競争力を奪われ、労働者派遣法改悪で中流階級が減少することで国内市場が慢性的なデフレに陥り、最後は、TPPによって主権も奪われる。こんなデタラメが通っていいのだろうか?

冷戦終結前まではアメリカは戦略的な意味で日本を持ち上げてくれた。だが、冷戦終結後はアメリカの戦略は変わった。日本は経済的な敵国となったのだ。よって、敵に塩を送るバカもいないわけで、アメリカが打ってきている手というのは、日本の経済を弱体化させるのに効果的なものばかりであった。だから、日本はアメリカの言いなりになることはないし、なるべきでもない。敵の言うことを聞くバカがどこにいるのだろうか?

日本がするべきことはTPPを突っぱねて、極端な円高を是正するために円を刷って、国民に配ること、金利を上げて配ると国債金利が上昇してしまうため、国民に平等に配る。さらに震災対応として20兆円ほど被災者に配る。そうやって、まず、円高を封じる。次に成果主義だが、成果の基準を金銭ではなく、顧客満足度の向上に切り替え、売上至上主義から顧客至上主義へと変更し、売上から価値創造へ転換を図る事で、単純なコスト競争にさらされないビジネスモデルを構築する。さらに労働者派遣法を改正し、同一労働同一賃金を徹底することで、中流階級を増やすことでデフレ圧力を緩和、更にそうやって得た利益を株主に分配するのではなく労働者にも適切に分配するようにする。そうすることで所得が増えれば、可処分所得が増えて消費が増大する。つまり、アメリカから入ってきたものを全部否定する中に日本の経済成長はある。つまり、アメリカを信じないことが日本の経済成長にとって重要なことなのである。つまり、この問題に関しては、「アメリカを信じないものは救われる」のだ。アメリカの恩恵を受けてきた古い世代には理解出来ない発想だが、現実を直視すると、現代のアメリカは、過去のアメリカとは全然違うということを理解しないといけない。

日本が経済成長するのためには、敵であるアメリカを信じないこと。まさに...

冷戦時  :「(アメリカを)信じる者は救われる」 :旧世代の感覚
冷戦終結後:「(アメリカを)信じない者は救われる」:現世代の感覚
 
現世代の感覚のほうが現実を投影している。
 
〜・〜・参考資料〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜
 参考資料:サルでもわかるTPP(TPPとは何か、分かりやすく説明している)
 http://luna-organic.org/tpp/tpp.html

 こんな酷いTPPを大企業や政府は、なぜ推進しようとするのか、そのことが分かるサイト
 参考資料:大新聞にはこんなこと1つも書いていないぞ、TPPデメリット
 
 中野剛志先生のよくわかるTPP解説―日本はTPPで輸出を拡大できっこない!