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チェルノブイリ原発事故の実態

1996年のNHKチェルノブイリ原発事故の「終わりなき人体汚染」をみた。その動画と音声を書きだしたものを紹介する。

動画:NHKスペシャル 「チェルノブイリ原発事故・終わりなき人体汚染」(45分)

削除される可能性大なので、ダウンロードサイト等を使って、記録しておくことをおすすめする。これは、放射能汚染が人体にどのような影響を与えるか正確に記したドキュメンタリーであり、非常に貴重な情報といえる。書き出しの方は、動画と違って削除されることはないと思うので、もし、動画が見れなかったら以下のものを見ると良いと思う。

文字おこし1::NHKスペシャル 「チェルノブイリ原発事故・終わりなき人体汚染」
文字おこし2::NHKスペシャル 「チェルノブイリ原発事故・終わりなき人体汚染」
文字おこし3::NHKスペシャル 「チェルノブイリ原発事故・終わりなき人体汚染」
文字おこし4::NHKスペシャル 「チェルノブイリ原発事故・終わりなき人体汚染」 

チェルノブイリ放射能汚染(1986年)が10年経った時点で当初、被害は限定的と予想していた5年後のIAEAの1991年の報告書とは打って変わって、番組制作時の1996年では、被害が予想外の形で拡大していることがわかった。大抵、ガンの被害は少なく、タバコや食生活の害とあまり変わらないと言っている人たちが参考にしている資料は、この1991年のIAEAの資料であることがわかった。つまり、古い資料を元に、間違ったことを言っているのだ。

では、この番組の内容を要約してみる。

放射能の被害の実態

放射能の広がり
 水/食料、空気、大地から長期的に汚染が続く

精神異常症状

  • ストレスが原因と言うよりも、放射能被曝によって脳神経系がダメージを受けて、機能低下したことが原因と見られる。

子供
 小児甲状腺がんの増加(甲状腺に貯まるヨウ素131が原因と見られる)

    • 日本の場合、ヨウ素131の被曝は、爆発直後から汚染食品の出荷規制を行ったので、被害は限定的と見られる。既に半減期8日が何度も過ぎていていて、どんどん半分になっていき、ほとんどの地域でヨウ素131は計測されない状況になっている。

 事故後の10年で子供のガンが頻発(甲状腺がんではないタイプ)
  長期的な被曝がガンを増やす事がわかる。
  子供にその影響が大きい事
  チェルノブイリ型のガンは非常に進行が早い。

妊婦
 汚染地域に住む妊婦2万人以上について調査
 汚染された食料の摂取が原因と見られる。
 状況 :妊婦の貧血、死産、早産の増加
 症状 :子宮内の出血、早すぎる破水が増える傾向
     主に母体の異常が死産や早産が生じている。
 具体例:胎盤が厚くなりすぎて、胎児に酸素不足の兆候がある。
     胎盤が通常2cmなのに5cmになっている映像が示される。
 異常例:被曝量の高い地域の妊婦ほど、染色体異常の程度が大きい
     新生児の先天性異常も、汚染の高い地域ほど増えている
      先天性の異常を持った新生児の数が、事故前の1.8倍に増加
 医師によれば長期間の被曝が原因と考えられるとする。
  科学者によれば、低線量でも長期間被曝すれば危険だという。

脳への影響(チェルノブイリ原発労働者)
 症状 :激しい頭痛、心臓や関節の痛み
     強い疲労感や脱力感もあり、一日の殆どをベットの中で過ごす毎日です。
      運動神経系の細胞が放射能によって破壊された可能性が疑われる。
     記憶力の低下(買い物も満足にできない状況)
      最近起きた出来事や新しいことをすぐ忘れてしまう
 病原 :脳神経の異常が見受けられ
     前頭葉に大きな病巣
     (医者によると生きているのが不思議な位、大きいのだという)
     運動機能の低下:神経系のダメージ(鼻のてっぺんに指を指せない)
     脳全体が萎縮
     脳が放射能に弱いということがわかった。神経細胞から破壊していくようだ。
      
 報告書では、事故のあった年の処理員の100%が、西暦2000年には労働不能状態に陥ると予想

ベラルーシ政府(対応コストが高すぎて、国民を守れない政府)

  • 原発事故対応予算が大きすぎて国が移住政策をこれ以上すすめることができないとして、移住政策を中止するベラルーシ政府、日本政府も原発がもう一回、吹っ飛べば、国民を守るだけのコスト負担が出来なくなる可能性がある。そうなれば、ベラルーシのように絶望する人たちも増えるだろう。

国に見捨てられ、絶望する人たち

  • 安全な食料が高価で買えない人たち、国に見捨てられたと絶望する。そういう人がベラルーシで35万人もいる。

 16歳女性
  症状:事故から5年後、酷い頭痛と疲労感に悩まされ、体調の悪化をうったえる
  状態:NK細胞(ナチュラルキラー細胞)の正常な免疫機能の範囲から大きく外れる)
     →免疫の異常、ガンや白血病の前兆とも言われる。
  生活:お金が無いので、高価な安全な食料が食べれず、地元の汚染された食料を食
     べている。

汚染地域から離れた地域での放射能測定(生物濃縮が顕著であることが示された)

  • 不思議なことに高濃度汚染地域と同等の被曝が生じていた。原因は土壌なのだが土壌そのものは1068.33ベクレル/kgで、それほど濃度は大きくない。しかし、牧草のセシウム137の濃度は約1万5545ベクレル/kgと土壌の15倍に濃縮している。それを牛が食べて、人間が、その牛の牛乳や肉を食べることで生物濃縮被曝していったものと考えられる。日本の場合は、汚染稲わらの牛肉の問題があげられる。しかし、日本のほとんどの牛は、外国のとうもろこしや藁を食べていることが多いので、生物濃縮の問題は限定的と見られる。しかし、どこにホットスポットがわからない状況では、用心するに越したことはない。最近でもお茶に、高濃度の汚染があったという事例もあるように、想定外の被曝もあり得るので、注意が必要だ。政府はできるだけ早く、放射能汚染地域、ホットスポットを特定し、そこに十分な対策を施すことが求められる。そうすることが被害を最小限に抑え、風評被害などの不安を減らすことになる。
  • このように放射能汚染は、大地を汚染することで食べ物を汚染し、それを人が食べることで次々に体に濃縮していき、子供ががんで死に、妊婦は母体の異常で早産、死産が増えるという。また、妊婦の血液から染色体異常も見受けられ、世代間を超えて異常が生じる可能性も否定できないという。そして、高濃縮汚染の場合は、脳神経が破壊され、体がうまく動かせなくなり、モノが覚えられなくなったり、ひどい頭痛に悩まされるなどの症状が現れ、最後には死に至るという。また、ナチュラルキラー細胞の異常が見受けられ、免疫力の低下も見られる。こういった症状のあとに癌や白血病が起きる可能性もあるとのことなので、放射能は非常に危険だということが、この番組では示唆されている。広島原爆の時と症状が一致している事から、放射線の被害と見てほぼ間違い無いだろう。原爆の際のブラブラ病の「力が入らないんだ」という患者の言葉から、神経系の問題かもしれないと思ったが、このビデオで放射能が神経細胞を破壊する可能性が示唆されたことから、おそらく、その可能性が高いと思った。
  • ただ、ベラルーシの人達と違って、日本は、まだ安全とされている食品を食べられることが、不幸中の幸いとも言える。しかし、日本には老朽化した原発がいくつもあり、それが地震が起きて、いつなんどき、ベラルーシの人々のように国が手に負えなくなり、見捨てられて絶望する以外にない状態になるかわからないとも言えるので、できるだけ早急に脱原発をするべきだと考えるのには、十分なビデオだった。とにかくビデオを見ることをおすすめする。(削除される前に早めに見られることをおすすめする)