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孫さん、スーパーグリッドを提唱

孫正義氏、自然エネルギー財団設立イベントで基調講演
http://kaden.watch.impress.co.jp/docs/news/20110912_476956.html

1.これからの日本の電力を支える背骨「スーパーグリッド」

  • 孫さんが自然エネルギー財団設立の基調講演で、エネルギーのパラダイムシフトを提唱している。それによると、自然エネルギーを活かすためには、スーパーグリッドと呼ばれる。日本を背骨のように支える400万キロワット級の直流高圧送電網を敷設する案をぶちあげた。この提案は確かにそのとおりで自然エネルギーのムラを吸収するのには、できるだけ、ムラのピークをなだらかにするために大容量の送電網で互いに融通しあえるようにする必要があるのだ。
  • 孫さんの提唱しているスーパーグリッドの資料をもとに送電網の図を書いてみた。
  • クリックすると拡大します。
  • 例えば、北海道に風力発電所を立てても、従来の送電網だと東北に60万キロワット程度の送電網しかないので、北海道が風が強くて大量に電気が余っても、それを東北電力に60万キロワット以上売ることはできない。よって、北海道がいくら風が強くても、経済性を考えると、風力発電所はある一定上は建てられなくなる。この送電網は3000km送電でき、しかも送電ロスは5%以内であるという。(コストは2兆円程度)これならば、北海道の風力発電で余った電力を九州や関西に送ることも十分できる規模である。まさしく日本を支える電力の背骨といったところだ。

2.電力自由化が進まないのは、電力の託送料が高すぎるから

  • 自由化がされても、電力の新規参入は2.8%程度しかない。電力取引量で見ると0.4%でしかない。末端のユーザーから見ても、地域独占では競争がないため、電力会社を選ぶことはできない。よって、発送電を分離をして託送料金を安くして、競争を促すべき。
  • 現在の電気の託送料は...
  • 特別高圧託送料金:2.57円/kWh
  • 高圧託送料金  :4.89円/kWh
  • 調べてみたところ、アメリカの託送料にくらべると3倍以上高いとの事。もっと安くするべきだろう。日本だったら特別高圧、高圧共に1.3円くらいでいいのではないかと思う。今の値段は電力会社の殿様価格なので、半額位が適正値だと思う。1.3円というのは、日本全国の送電網のコストを15兆円程度と見積もって、それを20年間使うとすると、大体年間7500億円のコストが設備にかかっているとする。そこから1kWhあたりの送電コストを計算するには、総発電量で7500億円を割ってやればよい。今年はトータル7%節電できたとして8900億kwh、つまり、7500億円から8900億kwhを割ってやれば、1kwhあたりの送電網の設備コストが出る。すると、0.84円となる。それに維持費やマージンを加えて、1.3円程度が妥当ではないかと思う。(大雑把に計算してみた)

まとめ

  • 発送電を分離して、託送料を安くし、電力会社を国民が選べるようにして、電力市場に競争をもたらすべきというのが孫さんの意見だ。至極まっとうでオーソドックスな意見である。今の電力会社を見ていると、昔の電電公社を思い出す。自由競争にさらされた電電公社は、昔に比べてはるかにサービスもよくなり、料金も安くなった。孫さんがやろうとしているのは、そういうことであり、それが国民を豊かにするということなのだ。そして、原発は、その競争の中で、自然にコスト競争に勝てなくなり、消滅する。なぜなら、自然エネルギーは年々安くなっているが、原発は、安全対策コストがかさんで年々コストが上がっているからだ。化石エネルギーも年々コストが上がっている。中長期的に見れば、唯一、下がっている自然エネルギーが最も安いエネルギーになる。その自然ネルギーに適した送電網としてスーパーグリッドを孫さんは提唱している。とても筋がよく通っていて、まともである。狂っているのは既得権益にしがみつく、経産省と電力会社と記者クラブメディアだけといえよう。そいつらだけなのだ。国民の殆どは原発は嫌だし、何とかして欲しいと思っている。それをきちんと建設的な形で提案できているのは、孫さんだけだ。もし、孫さんに文句のある人間がいたら、孫さんよりも良い提案をすればいい。それが出来なくて文句をいうだけのやつはフェアじゃない。そういうアンフェアな奴のいうことを聞いても、何も解決しない。なぜなら、対案なき批判は、子供の駄々と同じだから。