SKY NOTE

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8月6日 核について考えたみた

8月6日の菅首相が広島で演説をした。悪くはなかった。リンクをクリックすれば菅首相の演説のところから始まる。

広島の式典の菅首相の演説(文書)
http://www.kantei.go.jp/jp/kan/statement/201008/06aisatu.html

菅首相演説のビデオ(6分程度の演説)

総理の後に国連事務総長のパンギムン氏が演説しているように今年は特別
でも、TVでは、あまり報道されない...ここがおかしい。

広島の慰霊式典の周辺

今日は原爆の日なので、いろいろとイベントがあった。自分も渋谷でエネルギーシフトというデモに出た。私も含めて多くの人にとって、原爆は遠い昔の話だが、今年の8月6日は特別だった。3.11以後、原発メルトダウンを起こし、まさか日本でチェルノブイリ級の事故が起こるとは思わなかった。以前から原発分野のモラルの低さは、ネットで調べてわかっていたので、いつかでかい失敗をしでかすと思っていたが、これほどとは思わなかった。(モラルの低い組織というのは何らかの形で、大きなトラブルを起こすものなのだ。それも確実に。投資をする人はよく覚えておいたほうがいいだろう)

資料:原発がどんなものか知ってほしい

以前にも当blogでも、このページを紹介したが、この内容を見ると、当時から酷い状況だったことがわかる。専門家でもない人間が原発を監督するようなことはざらで、非常に危険な原発を非常に危険な管理体制で運営しているという非常にデンジャラスな状態だった。これを書かれた人は、もう亡くなっているが(1997年逝去)その人が最後まで、原発を停止する裁判をしてきたことから分かることは以前から原発の危険性は存在し、それを無視し続けてきた末に福島第一原発の事故が起こった事が分かる。つまり、現場の人間には分かっていたのだ。日本の原発は危険であることが...。だから、今回の原発の事故は、決して、自然災害ではない。明確な人災なのだ。故に東電は、賠償責任を全うしなければいけない。組織の資産(12兆円:有価証券/土地(市場)、送電網(国)、発電施設(企業))のすべて売却しても。

資料:毎日新聞:東京電力:資産査定に着手 調査委が初会合(東電の資産のリストがある)

話はそれたが、原爆に戻ると、NHKで原爆の手紙という番組をやっていて、広島の原爆に殺された4歳の子供の最後の言葉が印象に残った。その言葉は「おっきいひこうき、こわいね」と言って息を引き取ったそうだ。これは、原爆の怖さをストレートに示す言葉だ。放射能で子供が犠牲になることをストレートに表現している。こんな事は絶対許してはいけない。66年たった今、同様のことが再び起ころうとしている。放射能は目に見えないが長期間の被爆でガンが発生することは米ソ冷戦時に核実験をやっていた時期に子供だった世代が40代になってガンの発生率が他の世代よりも20パーセント程度上がっている。(参考資料:放射能はガンを増やすか?)今回の福島では被曝量がもっと多いので、30年後、20パーセントガンが増える程度ではなく、チェルノブイリと同じく5年位で甲状腺ガンになる子供が出てくるだろう。その時、原発が必要だといっていた人は、この4歳の子供のように核の恐ろしさを実感するだろう。経済と子供どっちが大切かという結果が自明な議論が沸き起こり、旧体制は恐らく崩壊する。これはもう予定調和である。その時、民主党自民党が存在していられるか分からない。新しい政党が登場し、新しい政権が生まれている可能性すらある。

そこで思ったのが、渋谷のエネシフでの対話で選挙に出る供託金300万円をタダにしようという提案があった。つまり、誰でも政治家に立候補できるのだ。これは素晴らしいと思った。エネシフに出席していた大学の先生(全共闘以来、メガホンを持ったのは久しぶりという方(笑))に多様性について話をしたときに「多様性の本質は、これがダメでも、こっちが出てきて、それがダメでも、あっちがあるというように常にバックアップがあること」と聞いて、日本の政治が二世議員ばかりで多様性がないことに改めて気付かされた。そういう多様性のないものは弱い、原発の事故だって、電力という一つの要素に頼ってしまったばかりに、事故を止められなかった。津波の堤防だって一枚のデカイ堤防を造っても、それを突破されるとどうにもならなくなり、多数の死者を出してしまった。モノカルチャー的な危機対応は非常に脆弱なのだ。そういうモノカルチャー的で脆弱な日本を強い日本を変えるために、供託金0円で選挙に出れるようにするという提案は、多様性を担保する上できわめて有効な方法論だと思った。そして、大学の先生いわく、「先進国では選挙に出る供託金が300万円なんてところはない、スウェーデンではタダ、他の先進国は高くても10万円くらいだ。日本は、後進国」との事。だから日本の政治家は質が低く、劣化しているのかと思った。要するに日本の政治とは、近親交配を繰り返した生物と同じで非常に弱いのだ。この弱さを打開するのに供託金をタダにするという提案は非常に有効であると感じた。強力な多様性となりうる。しかし、単に供託金をタダにしても泡沫候補が大量に発生してしまう。これを打開するためには、皆が一致団結して統合し、運動を継続する必要がある。

そこで、早稲田大学全共闘で戦った人に、「全共闘が継続した運動にならなかったのはなぜか?」と質問をぶつけてみた。すると、「テーマがなかったからだ。運動は大学ごとで分散して、バラバラだった」という事だった。つまり、一つの考え方に基づいてまとまることが出来なかったことが結果として、継続できず、変化を生み出すことが出来なかったというわけだ。そこで重要なのが一つにまとまるためのテーマだ。今回は脱原発だが、脱原発そのものは、原発を再稼働しなければ、来年の春までに実現する。つまり、本来脱原発とは何のためにやるのかという。いちだん高い理念が必要になる。そこで重要なのが、核がなぜダメなのかという本質的な話に戻ることになる。生物を理解している人ならば、分かり切っていることだが、生物はDNAという設計図を元に作られている。基本的に生物には自己修復能力があり、傷ついても設計図さえあれば、修復できる。(医者は病気を治すのでなく、そのDNAを元にした自己修復能力を助けるだけである)核は、その生命の根本であるDNAという設計図をダメにしてしまう。それによって傷ついても正しく修復することが出来ない細胞が増え、ガン化しやすくなる。つまり、核がダメなのは、生命の根幹であるDNAを破壊するからだ。これを否定する理由は、生命の尊厳を守るためである。そこでテーマとしては「生命の尊厳を守る」という事になるだろう。

免疫細胞が正常な細胞を攻撃している。生命の根幹が核によって覆された写真

資料:免疫細胞が正常な白血球を襲う異常。治療打つ手なし、蘇生措置やめる提案...
ドキュメンタリー「被曝治療83日間の記録〜東海村臨界事故〜」【動画&文字おこし4・最終回】

4歳の子供、福島の子供、そういう子供達を犠牲にするような社会であってはならないのだ。生命の基本であるDNAを核の危険から守ることで、人間の尊厳を守る為に私たちは一つにまとまる必要がある。バラバラではダメだ。既存政権に足下をすくわれてしまう。一つのテーマに統合して、まとまる必要がある。しかも継続しなければいけない。そのためには、低コストで団結し、継続できる仕組みが必要だ。既に私たちは、インターネットという強力な武器を持っている。ネットを活用し、一つのテーマを共有してまとまることで、日本を変える力を獲得する必要がある。現在の政治のモノカルチャーを打破することが、日本を変える事につながる。無能政治をタダ嘆いても始まらない、大事なのは一つのテーマに団結し、大きなムーブメントを起こすことだ。そして、それを継続すること。非常に難しいが、今の日本の閉塞を打破するのにはそれしかないと思う。そして、核の危険から日本の人々を守るにはそれしかないと思うのだ。

そこで私たちが政府に求めることは...

・選挙に出る供託金を0円にする事(あるいは3万円程度にする事)
・ネット選挙を可能とすること

菅総理は、次の世代に託すまで働くといっておられるので、ならば、選挙制度の改革をしてほしい。ほとんどの国民は、民主党にも自民党にも絶望している。だから、政治の次の世代にふさわしいのは、自民党でも民主党でもなく、私たちである。私たち自らが政治を変える事で日本に真の民主政治が根付くのだ。そして、それこそがこの日本の危機を打開する唯一の方法だと思う。
 
さよなら銀河鉄道999
パルチザンの最後のセリフは人間の尊厳について、考えさせられたシーンでした。現在の状況とダブって見えます。
経済産業省→機械帝国 赤い血:命の尊厳 星→国 運命:サイレンの魔女→???)